2010年09月01日

iQに待望のMTモデル&スポーティ仕様が登場!

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トヨタのiQに待望のMTモデルが設定されました。もともとはGAZOOプロジェクトの一環で100台限定で販売されたのが即完売。そして今回アイドルストップの組み合わされ、シリーズ中最高燃費23.5km/Lを謳って登場となりました。

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同時に追加されたのが、「→」と書いて「ゴー」と呼ぶスポーティ仕様。具体的にはまずエクステリアでは、専用フロントバンパーにフォグランプ、リアディフェーザーにシルバーのドアミラーなどのアクセントなどにより、ベースモデルとはひと味違った印象を醸し出しています。はっきり言ってiQ最大の欠点かもしれない「ブサイク」なエクステリアが、アストンのシグネットほどではないものの、少し新鮮味が出た印象。

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ここで、「あれ?目新しいけど、どこかで見た事あるような顔…」と思った方はご名答。実はこの「→(ゴー)」とフロントバンパーやリアディフェーザーは、アメリカでサイオンブランドとして販売されるiQのパーツの使いまわし。もっとも、選択肢を増やしてくれただけありがたい事なのかもしれません。

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メカニズム的に注目なのは、やはりMTの正規ラインナップ化。このご時世でMT追加は無条件で賛成です。またトヨタの燃費最重視セッティングでドライバビリティをひたすら犠牲にしていたCVTが、同じく1.3Lの「→」に疑似7速で任意にコントロールできるようになるマニュアルモードが追加されたのも朗報。

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他にも、「→」のレザーパッケージではレッド内装を選べたり、リアがディスクブレーキになったりと内容盛りだくさん。そしてGとG「→」の価格差は、なんと5万円!!これはお買い得!!…と判断してしまっては早計。一応「100G→」「130G→」のグレードを名乗るものの、実際は「オートエアコン」「スマートキー」「イモビライザー」という装備が削られており、実質的には廉価版の100X(1.3LモデルにXは設定なし)に準じた装備になっているところに注意しなければなりません。

このあたり、トヨタの商売上手というか、ずる賢さが表れているというか。特にエアコンに関しては、インテリアデザインを大きく変えてしまうので注意が必要です。iQのオートエアコンの操作系は卓越した使い勝手と集約性の良さを持つだけに、少し残念ではあります。ここを「せっかくのプレミアムコンパクトなのに」とネガティブに受け取るか、「少しでも価格を抑えようとしたんだな」とポジティブに受け取るか、で評価が分かれそうです。

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個人的にこのiQ、見た目は全く好みではありませんが、そのメカニズムの特異さと、実際乗ってみてトヨタらしからぬ(?)個性的な走りで、個人的にもとても気になる1台。先日改めて乗る機会を設けたのですが、ステアフィールの良さとサイズらしからぬどっしり感、そして見た目から想像できない実用性の高さなど、個性的な魅力を改めて認識。と同時に、ひたすらうるさく安っぽいエンジンと理解に苦しむCVTとのパワートレーンがこのクルマの魅力をブチ壊しにしている事も同時に改めて思い出されたので、今回の改良はイチ車好きとして大歓迎。装備の貧弱ささえ気にならなければ、1.3Lの「→」以外を買う理由は見当たらないでしょう。

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しかし、今回の「→」の設定理由である「若い男女をターゲットに」という文言の通り、クルマ自体ではなくこのクルマを売る側の人間の「iQ」の低さが気になるところ。自分のような今回のニュースで心躍らせた今時珍しいクルマオタク野郎は除いて、正直今回スポーティグレードやMTを設定したところで、ごく一般の若者が突然iQに興味が出始めるなんてまず有り得ません。こういったトヨタの裾野を広げようとする姿勢はクルマバカな若者の1人として実に嬉しくはあるのですが、実情はむしろ、もう少しお年を召した、走りを忘れられてないおじさん達に似合うクルマと言えるでしょう。

登場してはや数年経ちますが、このiQを果たしてエントリーで売っていくのか、プレミアムなセカンドカーとして魅力を高めていくのか、いまだ迷走続きの感が否めません。個性のある魅力のあふれる貴重な国産車であるからこそ、そのピントのズレが心配になるのです。せっかくのいいコンセプトが、結局はそのマーケティングのズレで、後々放置されて消え失せていってしまうのでは…トヨタでこのような光景を何度見た事でしょう。



そして今、改めて登場直後と同じ心境を抱きます。


なぜ、これをレクサスブランドで売らなかったのか」、と。



・・・・・・・・・・

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フト周りを見れば、奇しくもフィアット500が、「アバルト以外で」待望のMTラインナップを用意。アルミやスポイラーでお化粧して、同じアイドルストップ付で1.2L、お値段208万円。燃費数値や取り回し性能など大きな差はありますが、おそらくユーザー層は限りなく近いところにあるように思えます。こういったクルマとキチッと勝負できるようになって欲しいという願いを込めて、今回のレポートとしたいと思います。



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速報!
マツダが新しい4ドアスポーツのコンセプトカー「インフィニティエッセンス」……というのは冗談で、「SHINARI(シナリ)」を、イタリア・ミラノで公開。

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かつてセンティアやミレーニアを彷彿とさせる、アッパーミドルサルーン市場にマツダ参入?流行りの「4ドアクーペ」とするなら、現代版MS−8か、はたまた大きく生まれ変わったペルソナか?それともこれは、次期RX−8の予告版なのか!?

…と妄想し始めたら止まりませんが、これからのマツダを担う重要な1台になっていくのかもしれません。

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そこで、欧州では残念ながら販売が終了してしまった、日本が誇る孤高のロータリースポーツ、RX−8を1日お借りして試乗してきました。身銭を切って体感した、そのエコに真っ向から逆風を受けるこの4ドアスポーツに乗って、22歳が思うこれからのマツダのスポーツカーについての想いを、今後のレポートのどこかで紹介していきたいと思います。




久々の更新となった事で、叱咤激励含めまして、コメント頂いた皆様、ありがとうございました。東京ではなく大阪に1人で住み、身近で発表会に参加したり広報車を借りるというような事は到底頻繁にできませんので、ネタ集めに関して、最近正直厳しいものがありましたが、それは全て自分自身の現状の環境への言い訳です。どこまでやれるかは分かりませんが、学生の分際で出来る範囲でまた精進して参りたいと思いますので、これからもしばしお付き合い頂ければありがたいと存じます。この場をお借りして改めてではありますが、またよろしくお願い致します。
posted by 親方 at 22:24| Comment(3) | TrackBack(0) | 岩田和馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

CR−Zを育てるなら

と言いながら、後になってよく考えるとというか冷静になるとCR−Zはαだと約250万円。今の時代に相応しいかは別にして、キリギリス的に車に古典的な楽しさを求めたいという観点で車を選ぶならロードスターの新車や中古車限定になりますが極上モノのMR−Sを狙うこともできます。

また、駆動方式にこだわらないならモデル末期ながらスイスポを買って余った予算で結構手を加えるという方法もあります。さらに250万円で車を2台買っていいという反則技を使っていいなら、150万円くらいでフィットのような実用車と残りの100万円で先代ロードスターかMR−Sの中古車を買って、楽しいカーライフを送るというのも面白いかもしれません。250万円で2台買っていいというプランなら、私だったらサンバーバンの去年追加されたスーパーチャージャーの乗用車的なグレードとMR−Sの中古車を買って、「俺の車は2台とも後ろにエンジンがあるんだぜ」というどうでもいい自慢をしたいかなと思います。

しかし、CR−Zはこのご時世に出てきてくれた可愛いスポーツモデルですから、私なりの「CR−Zをこうして欲しい」を考えると、

1.常套手段かもしれませんが、タイプSかタイプRのような高性能バージョンを作る。

2.アメリカ向けのCR−Zのように価格を下げる。アメリカ向けのように180万くらいにしてくれれば嬉しいですが、そこまででないにしても下のβで200万円になれば、興味を持つ人はさらに増えるのではないでしょうか。


3.ホンダIMAを取り払ったガソリン車にしてしまう。これは「ハイブリッドスポーツ」というCR−Zの存在意義を否定するだけに、暴論かもしれません。しかし、もうすぐ出るフィットハイブリッドと普通のフィットの車重をスクープ情報で比べるとおよそ100kg! ホンダのハイブリッドはシンプルで軽量というイメージでいただけに意外に重く感じます。CR−ZもホンダIMAを外せば100kgくらいの軽量化が期待出来るでしょうから、現在1100kgちょっとあるCR−Zも1トンちょっと(今の車にしては軽い、軽量化頑張ってます)になる計算です。そうすれば、走りの面やコストでもプラスになる面もあるのではと思います。燃費でも軽さはプラス要素ですから、アイドルストップが付けばハイブリッドと比べても案外落ちないかもしれません。これだと本当にCR−Xの再来という車になってしまうかもしれませんが、こんなバリエーションがあってもと思います。

とにかくCR−Zは期待の大きい車ですから、ホンダには時間を掛けてでもいい車になるよう大切に育てて欲しいと強く願いたいところです。
posted by 親方 at 01:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 永田恵一 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月31日

CR−Zに乗りました

最近、CR−ZのMTに乗る機会がありました。AT車に乗ったことはあったのですが、車好きの本命であるMTには乗ったことがなく、興味津々でした。

久々にCR−Zに乗ってまず感じるのはスポーツモデルらしいヒップポイントの低さです。CR−Zにかなりのスポーツフィールを求める人だと期待ほどは低くないと感じるかもしれませんが、今の車にしては足を投げ出す感じのポジションで、スポーツカーらしさを味わえます。1つ不満を挙げると、私のようにかなりの前にポジションを取るとシートベルトが届きません。ここは昔の日産車のようなシートベルトガイドか、シートにシートベルトを通すベルトが欲しいところです。

「1.5リッターの車」というイメージを持って走り出すとモーターアシストの効果もあり、1.6リッターかひいき目に言えば1.8リッターくらいの力強さを感じます。当然ですがモーターアシストはスポーツモードにするとより明確に認識でき、モーターアシストを積極的に使うスポーツモードだとターボ車や排気量の大きい車のように高めのギアに入れたままギアチェンジをさぼる「不精な運転」も出来ます。CVTのCR−ZだとホンダIMAのシステム的なものでモーターアシストをさほど感じられず、極端に言うと「よく出来たごく普通の車」、例えるなら昔のシルビアやプレリュードの普通のグレードのAT車のよう思ったのと比べると、街乗りペースで走ってるだけでもシフト操作を含めてMT車は楽しく、やはりCR−Zを買うならぜひMTがおススメです。ただし、シフトフィールはギアの入りはまったく問題ありませんが、フィーリングは「ポックン、ポックン」という昔のトヨタ車を思い出させる大味なもので、昔のB型エンジンを積んだシビックやインテグラの「カッチとしているんだけどしっとりした感じ」とは対照的でした。ここは改善を望みたいところです。

「思ったより速い車かも」という印象を持ちながら高速道路に入り、料金所から全開加速を試すとその印象はより明確なものになります。1速と2速がもう少しクロスレシオになればという感はあるものの、スポーツモードで追い越し加速の際に瞬間的に3速で引っ張ってみると、公表されている0−100kmが10秒を割るくらいというデータが「ホントかよ」と思うくらいの加速を味わえます。もちろんバッテリーの残量が多いという前提条件があるにせよ、これだけ走ってくれれば「タイプRかタイプSが出なくてもいいか」とも思います。

高速道路でのスタビリティは非常に高く(AT車の方がフロントが若干重い分で真っすぐ走ってる分にはより安定しているにせよ)、乗り心地も街乗りペースだと多少ゴツゴツ感はあるものの、高速道路のペースになると落ち着きを増して遠くまででも快適に行けそうです。

ベースのインサイトで至るところで感じる安っぽさを思えば、「インサイトベースでよくぞここまで」と感心してしまいます。まあ、インサイトの安っぽさも価格を下げてくれれば納得のしようもあるのですが、今の価格だとちょっと・・・・・・です。

全体によく出来た、乗って楽しい車で「この時代にこんな車を作ってくれてホンダさんありがとう」という気持ちで車を降りることが出来ました。と同時に、よく出来ているだけに「エンジンが気持ちいいとまでは行かないからとりあえずマフラーを換えたい」、「もう少ししなやかな動きになるように足を換えたい」といった欲や車に育てたいと思ったのも、最近の車ではいい意味で珍しいことでした。

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夜、ポシションランプだけ点いているとアウディに見間違えませんか?
posted by 親方 at 22:44| Comment(1) | TrackBack(0) | 永田恵一 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月24日

アイミーヴを改めて試す!

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またご無沙汰の更新となってしまいました。今回はアイミーヴの試乗レポートをお届けします。アイミーヴに関しては、以前TMSでの簡単なレポートをお届けしましたが、今回は半日お借りして約100kmを走行。急速充電も体験する事ができました。

今回アイミーヴをお借りしたのは、全国でも珍しい「エコカー専門レンタル店」として営業しているオリックスレンタカー京都駅前店。プリウスやインサイトはもちろん、以前CR−Zのロングランテストの際の車両もここでお借りしました。他にも「フリーウォーク」のアプリ利用で観光案内をしてくれるiPhoneを貸し出してくれたり、レンタサイクルも用意しているなど、観光都市である京都ならではのサービスを展開しています。

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今回借り出したシルバーのアイミーヴですが、この車両はまず市役所が公用車としてある一定期間利用して、その後何台かをレンタカーとして運営開始したとの事。外装や内装は新車そのもののキレイなものでしたが、すでに4000kmほど走行していた車両でした。

さてインプレッションですが、街中での印象は以前ご報告したものと変わらず。十二分な加速性能に、車重増がプラスに働いている乗り心地のしなやかさ。シティユースならばDレンジではなくECOレンジで過不足なく事足ります。そして今回はまとまった時間アイミーヴと過ごせる事になったので、より自動車的な魅力がどうか…日常域やEVという存在意義を語るには少しベクトルが異なるかもしれませんが、短時間では試せなかった「ワインディング」や「高速道路」での印象を中心に。

テストの日は土砂降りで生憎のお天気。借り出しの際に「京都市内からは出ないようにお願いします」「走行距離目安は80〜100kmまでで」との事。しかし京都市内から少し走れば、画像のような山深くのワインディングを見つける事ができます。ここではエコランをやめて、Dレンジで思いっきりアクセルを踏み込んでみる事にします。

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まず感じるのは、いまさら改めて言うのもなんですが、アクセルを踏んだ瞬間に最大トルクが発生される、そのモーター特性をいかんなく発揮したその俊敏性。加えて、リアには贅沢にも175幅サイズのタイアがおごられるアイ&アイミーヴですが、このアイミーヴにはそれに加えて、「軽自動車」としては珍しくTCSも装備されています。その理由が今回雨のワインディングで走ると改めて理解できます。

試しにTCSを切ってラフにアクセルを開け閉めすると、立ち上がりでリアが一瞬ズルッと吹っ飛びそうになる挙動が出てきます。基本はアンダーセッティングでフロントが逃げ始めが早いので心配はありませんが、64psに抑えられてはいるものの、まずノーマルのアイでは出ない挙動を見せてくれるあたり、アイミーヴのパワフルさを現して言えるでしょう。また、アクセル操作に対する反応が「良過ぎる」が故に、雨の立体駐車場の登り勾配などで、リアタイアがズルッと滑る場面に今回遭遇しました。TCSの装着は必然的とも言える判断だったことが伺えます。

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さてお次は高速道路へ。距離を考えるとほんのわずかな区間・・・今回は京都南〜京都東IC間の往復でしたが、ここで新たなこのアイミーヴの楽しさを味わう事ができました。

それは「音」。エンジンサウンドというのはクルマを楽しむファクターでも非常に重要な1つであり、それがなくなるEVに関して、楽しさなんてないという偏見がクルマ好きの中でもまだまだ根強く残っています。

しかし今回試したところ……いやぁ、なんて気持ちいい事か。モーターの高周波の音が速度を増すにしたがって「ヒィィィィィィーン!」と大きくなっていき、それはまるで飛行機の離陸音のよう。個人的にはこれは「ノイズ」ではなく、「サウンド」と感じ取れるものでした。もう気持ち良過ぎて、何度もアクセルをパカパカと開け閉めして、この新たなる次世代自動車の歓びを堪能。またワインディング時でも感じたパワフル感も健在で、モーター回転8500rpmで達成する最高速130km/hは、メーター上ですぐに確認する事ができました。またバッテリーによる重量増のおかげか、フロントがちょろちょろと落ち着かないアイの特性も上手く拭い去っており、その静かさも含めて、あらゆる速度域でベースとなるアイのターボ車よりも快適である…今回改めて自分で体感し、その事を確信へと変えました。

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EVの特性上、速度を上げれば上げるほど「電費」は不利になるので、やはり軽自動車のようなシティコミューター的な使い方がベストだと個人的に今でも思っていますが、ここまで高速域で気持ち良さが味わえるとは。短い試乗だけでは絶対に分からなかったであろう、実に新鮮な体験でした。

さて、どんどんと楽しむうちに、残り航続距離もそろそろ少なくなってきたので、急速充電も体験する事に。市内のどこに急速充電器があるかはナビで設定されており、おおよその目安を考えておけばビクビクする心配もなさそうです。充電場所はもちろん屋根付。タッチパネルを操作して、ノズルを持ち、車体左後部へセット。充電が開始になると、勢いよくクルマの外気ファンが回り始めるので、その音に少しびっくりするかもしれませんが、作業自体は実に簡単。

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ただ難点を言えば、そのノズルとコードの重さでしょうか。特に小柄な女性の場合は結構な重労働となりそうです。やはり急速充電はあくまで「非常用」であり、日常では100・200Vで家庭充電するのが理想的な使い方だと思われます。

さてトータル約100km走り、改めてこのアイミーヴの魅力の高さを実感。今回は街中だけではなく、ワインディングや高速、ある一定期間を試せる機会でしたが、走れば走るほど、このクルマにどんどん惚れていく自分がいます。もちろんそれは、ベースとなるアイがもともと持つスタイリングの素晴らしさや単なる軽とは異なる走りへのこだわりがあったからこそ。航続距離が短い事は欠点と言えば欠点ですが、それを今現在のEVの不満点として問う事は、例えばロードスターに積載性能を求めるようなものであって、少しお株違い。もともとそういう事を前提とした上でこのクルマを接する付き合い方をしていくのがEVであり、その点で言えば意識改革を行うのは、我々ユーザーのほうかもしれません。

高価な軽自動車になってしまうという点で言えば、もうすぐ登場する日産のリーフのほうがポテンシャルは高そうではありますが、個人的には先述したように、EVは軽自動車枠のサイズであるからこそ真価が問われると考えます。きっとリーフくらいにボディサイズも居住空間もゆとりがあれば、その分航続距離の短さなどのデメリットがより切実に感じられてしまうと思うのです。あとさらに個人的な感情を持ちだす事をお許し願うならば、いくらエポックメイキングで素晴らしい実力を備えている最新EVであったとしても、あの理解不能なリーフのデザインを採用した事には心底ガッカリ。奇抜なインパクトだけで言えば、例えばジュークのデザインでEVだったとしたら、まだ日産の心意気を感じる事はできたのですが。その点だけでも、個人的には乗っていて恥ずかしくない、アイミーヴの圧勝という気持ちでいます。

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さて最後に、これからのEV評論について思う事を少し。アイミーヴに乗って感じた事は、まず自動車としての実力の高さがあった上で、初めてEVという価値観の素晴らしさが生まれるということ。よく「エンジンを必要としないEVは、バッテリーさえあれば、様々なベンチャーが自動車業界に参入できるチャンスである」というような報道もなされていますが、今の時代に必要とされる基準をクリアし、さらには自動車としてドライバーに魅力を兼ね揃え、商品的価値としての何かを盛り込む事は、ノウハウのないそんじょそこらの新興企業が成し得る事は並大抵のものではない…ということを、声を大にして言っておきたいと思います。テスラのような形態が増えるのであれば、これからのEV事業はもっともっと面白くなっていくでしょう。

そしてもう1つ。迫りくる欧州勢の脅威も忘れてはなりません。今間違いなく世界で1番日本がリードしている分野であり、まだコンセプトカー段階の車を引き合いに出して、すでに市販ベースの日本車をコケ扱いする一部カーメディアの左翼的報道もどうかとは思いますが、ここ10年のスパンで間違いなくそのリードは着実に縮んでくるでしょう。例えばその時に、ゴルフEVが市販となり、リーフと比べた時に、EVという利点でスタート位置が揃った場合、結局は今現在で言う「ゴルフとティーダ」の比較状況と同じようになってしまうのではないか。そう考えた時に、果たして日本車はこれからどういう価値基準でクルマの魅力を作っていくのか。例えそれがEVであろうとハイブリッドであろうと燃料電池であろうと、「クルマとしての魅力作り」の歩みを決して放棄してはいけない、という事を最後に、このレポートを終えたいと思います。



posted by 親方 at 13:13| Comment(8) | TrackBack(0) | 岩田和馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月10日

新型エルグランドが発表されました 3

グレード設定はベースとなる250XG(307万6500円)、主力となるハイウェイスターの2.5リッターと3.5リッター(それぞれ338万1000円、385万3500円)、3.5リッターのハイウェイスターに本革シートなどが加わる350ハイウェイスタープレミアム(435万7500円)の4種類で、それぞれに4WDも設定されます。決して安い価格ではありませんが、カーナビ以外姿勢制御デバイスVDCやサイド&カーテンエアバッグまで標準装備で、開発スタッフの方の言葉通り「アルファード&ヴェルファイアを遥かに超える車」ならば、納得出来るところなのではないでしょうか。

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エアロなど不要で実用性重視なら、16インチタイヤでプレーンなスタイルの250XGも狙い目

さらにカタログモデルとしてオーテック生産のライダー、福祉車両のアンシャンテ(2列目左側がシート電動昇降・回転)、リムジン仕様のVIPが用意されます。

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ライダーは外見、専用本革シート、アルミホイール、マフラーなどが追加される

個人的に注目したいのがVIP(577万7500円)です。このグレードは「運転手さん付きで後ろに乗るならベンツSクラスやレクサスLSのロングよりこっち」というコンセプトのグレードで、「これでもか」というばかりのフル装備に加え、乗降用補助ステップや乗り心地重視の専用タイヤ(BSレグノ)、読書灯、後席用100V電源などが付くグレードになります。加えて驚くことに吊るしの7人乗り仕様に加えて、4人乗り仕様(後席2人乗り)などユーザーのリクエストに対して、後予算さえあればいかように仕立ててくれるそうです。

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見た目はそう変わらないけど

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乗り降りに便利なステップ

試しに4人乗り仕様の値段を聞くと、「4人乗りにして簡単なパーテーションなんかを付けたプランで800万円くらいでしょうか」。もちろん安くはないですが、セダンのリムジンより乗せてもらって楽なことを考えれば、面白いVIPカーの1台なのではないでしょうか。

なお、新型エルグランドは今月18日からの発売(VIPは11月から)となっています。
posted by 親方 at 16:25| Comment(2) | TrackBack(0) | 永田恵一 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

新型エルグランドが発表されました 2

ミニバンにとってある意味で一番大切なインテリアは、ミニバンというより文字通り高級サルーンのような設えになりました。

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先代の大きな特徴だった可動式大型モニターは廃止になった代わりに、市販ナビのインストールが容易に

2列目シートは新型エルグランドのハイライトの1つ言えるほど見事な仕上がりで、シート自体がゴージャスなのはもちろん、幅広く設定される7人乗り仕様にはオットマン(助手席のオットマンを使っていても2列目左側のオットマンを使える世界初のトリプルオットマン)や昔の日産車にあったシートバックの中折れ機能も装備されます。例えるなら、アルファード&ヴェルファイアのエクゼクティブパワーシート、通常のセパレートシートが飛行機のファーストクラスとプレミアムエコノミーとすれば、エルグランドはビジネスクラスといったところでしょうか。これだけの豪華さを味わえるのですからエルグランドを買うなら、7人乗りがおススメです。

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もちろん2列目シートには3人掛けが出来るベンチシートも幅広く用意されます。

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アームレストで左右を区切れるので、こちらの居心地も上々

サードシートも大型ミニバンに相応しいユッタリとくつろげる広さが確保されています。しかし、もちろん広さ的には十二分な半面、大型ミニバンという車格からゆとりある広さを求めたいという人だと、もう少し頭上空間が欲しいという意見も出るかもしれません。このあたりはスモークガラスで中がくらいせいなのか、着座位置を正しい姿勢で座れるよう高くしているせいなのか分かりませんが、燃費や運動性能といった要件はあるにせよ、全高をあと50mm、1850mmくらいに上げてエリシオンとアルファード&ヴェルファイアの中間を狙う手もあったような気もします。

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ラゲッジスペースでは3列目シートの収納が、ハイト系のミニバンではほとんどの車が使っている跳ね上げ式ではなく、前倒しになったことが大きなトピックスです。

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サードシートの収納はスイッチ1つで出来るグレードもあり

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何かと便利に使える大容量アンダーボックス


ハード面は前術したように、ティアナやムラーノにも使われているDプラットホームを使った構成となっています。といっても、ボディ形状が違うだけにほとんど別物と言ってくらい手が加えられています。

エンジン、トランスミッションは3.5リッターV6と2.5リッター直4にそれぞれマニュアルモード付きCVTとの組み合わせで、ムラーノとほぼ同じものになります。しかし、ミニバンであるエルグランド用に専用チューニングがされており、燃費向上に寄与するエコモードも装備されます。

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主力になりそうな2.5リッター直4、170馬力

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3.5リッターV6、280馬力、必要かどうかは別にしてエルグランドらしいのはこちらか

結果、10・15モード燃費はアルファード&ヴェルファイアと同等の3.5リッター/9km台、2.5リッター/11km台まで向上し、エコカー減税には2.5リッターが全車75%減税、3.5リッターも車重2020kg以上に50%減税が適合となります。

また新型エルグランドでは快適性向上の一環として、静粛性向上にも力が入っており、その一例として日産のガソリン車としては初となる遮音フロントガラスの採用や遮音剤の効果的な配置なども行われています。乗り心地なども含めた快適性が非常に楽しみなところです。

なお、タイヤサイズは主流となる18インチと16インチの二種類で、18インチは快適性重視に専用設計された横浜ゴムのデシベルが採用されています。タイヤと言えば、新型エルグランドは全車に空気圧低下の警報と日本初となる、エアを補充する際に指定圧になるとブザーが鳴る機能が付く点も特筆すべきところです。

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リアサスペンションは(形式上は)アルファード&ヴェルファイアの上をいくマルチリンク
posted by 親方 at 16:20| Comment(1) | TrackBack(0) | 永田恵一 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月09日

新型エルグランドが発売されました 1

いささか旧聞になりますが、4日水曜日に日産から3代目モデルとなるエルグランドが発表されました。

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97年デビューのエルグランドはそれまでなかった「高級ミニバン」という新しいジャンルを開拓したモデルで、高額車な上に大ヒットを飛ばし当時本当に厳しかった日産の台所事情を支えてくれたモデルでした。しかし、02年5月発表の2代目モデルは2.5リッター級エンジン搭載車が当初なかったことが大きな原因だったのか、ほとんど同時に登場したアルファードにコテンパンにやられてしまいました。

そんなこともあり新型エルグランドのコンセプトは「キング・オブ・ミニバン」、王座奪回といったところです。

コンセプト自体は「なるほどな」と思うところですが、それ以上に発表会で印象的だったのは志賀CEOを代表とする日産陣営の意気込みでした。志賀CEOのプレゼンテーションの言葉には「とにかくエルグランドを復活させろとハッパをかけた」という言葉を、いつもの発表会の発表会では見たことのない熱い口調で話していました(エルグランドを3台乗り継ぎ、新型もすでに購入したというエルグランドファンとのこと)。さらにCVS(チーフビークルスペシャリスト)の金子氏も質疑応答での「アルファードに対する具体的なアドバンテージは何ですか?」という質問に対し、「すべての面で勝っている、次元の違う車です」との答え。この言葉だけでも新型エルグランドに対する期待が自然と高まってしまいますし、2代目でつまずいてしまったものの、いろいろな意味でエルグランドが日産にとって大事な車であることを感じさせます。

さて、その新型エルグランドですが、8年振りのフルモデルチェンジということもあり、高級ミニバンというジャンルは同じでも2代目までとはまったく違う車といってくらい大きな変更を受けています。

最大の変更点は何と言ってもFRレイアウトからティアナやムラーノでも使われているDプラットホームを使ったFFレイアウトになったことでしょう。これはFRの良さはありながらも、車重や室内空間の確保といった面で順当な変更であり、FF化により低床・低重心化にも成功しており、全高を先代の1910mmから1815mmへ105mm下げながらも、室内高は2列目シート付近で120mm高くなっています。高級ミニバンの中でジャンル分けするのであればアルファードよりもエリシオンに近い感じのクルマになりました。

スタイルはエルグランドらしい堂々とした風格のあるものなのは今まで通りながら、「怖くないデザイン」を意識したそうです。個人的にはエリシオンが凄くいい車なのに、スタイルが大人し過ぎたせいかなのか低迷してしまい、途中でやり過ぎな感もあるプレステージを出すことになったのを思い出すと、時代性も考えた誰もからそれなりに受け入れられそうないいデザインに感じます。

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サイズは全長4915mm×全幅1850mm×全高1815mmとやっぱりデカい
posted by 親方 at 23:06| Comment(2) | TrackBack(0) | 永田恵一 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月22日

新エンジン搭載 BMW320i試乗レポ

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新しいBMW320iに乗る事ができました。ここ最近のBMWの勢いには驚くばかり。先日1・3シリーズやMINIが大きくラインナップやエンジンの変更を受け、とくにアイドルストップ付の6MTの320iはモード燃費がなんと12.8→18.4km/Lへと劇的な改善!これでパワーもトルクも向上しているのだからグゥの音も出ません。そんな新しいユニットを搭載した320iのレポートをお届けします。

テスト車はその6MT…ではなく、恐らくもっとも売れ筋となるであろう320iの6速ATモデル。若干MTよりは劣るものの、ATでも15,2km/Lと、1500kgのFRセダンである事を考えれば大変優秀な数値。排ガス性能の問題でエコカー「減税」対象とならないのは少し残念ではあります。

そんな新しい320i、注目はやはりエンジン。2.0L4気筒は今回の変更でリーンバーン化、直噴化されているのが主なポイントと言えます。そのおかげで燃費改善はもちろんの事、パワートルク共に約10%向上。170psという数値は、E90にあった2.5Lローチューン版の323i近い数値です。もちろんお馴染みのバブルトロニックも相乗効果を生み出しているのは言わずもがな。

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ちなみに今回のMCで、325iのエンジンは3.0Lの直6へ。こちらもパワーアップ&燃費改善がなされており、燃費に関しては従来型の2.0Lモデルと同程度の数値を叩き出す小食っぷり。335iのエンジンも、先日の5シリーズの試乗記でお伝えした通り、ツイン→シングルターボ化され、バブルトロニックが新たに組み合わされた次世代3.0Lターボへと変更を受けています。

さて軽く紹介を終えたところで、早速インプレッションのほうへ。スタイリングに関しては、セダンに関しては以前フェイスリフトされたものと同じ。彫刻的なボディラインがやや柔らかい印象となり、前後ウインカーにLEDが使われて新鮮味を増しています。初期E90ユーザーにすれば、拡大されて視認性が劇的に良くなったドアミラーの変更が一番羨ましいところかもしれません。唯一今回のエクステリアの変更は純正のアルミホイールのデザイン変更。320iのそれは、新型のほうがスポーティなデザインになっており、個人的には好印象でした。

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他のどんな車種でも同じようにバッチリとスポーティなドライビングポジションが決まるBMWの美点を改めて感じながら、エンジンをスタート。始動直後のエンジンがまだ冷えている状態でも、直噴化でよく言われるエンジンや排気系からのカチカチとした音は聞こえず。ただ以前よりややエキゾーストサウンドのニュアンスが軽くなったのを感じながら、やはり5シリーズのそれよりも遥かに操作しやすく高級感もあるコンベンショナルな方式のシフトノブを動かして、走り始めます。

走り始めて数m、まず最初に「全然違う!」と感じるのはステアリングフィール。今回から燃費対策の1つとして電動パワステが採用された3シリーズですが、その違いはそれこそ曲がり角を1つ曲がっただけでも従来モデルとの違いをはっきり感じる事ができます。

それは「ステアリングの重さ」。現在の3シリーズのアクティブステアリング「非」装着車や1シリーズに乗った際にまず感じるのが、パーキングスピード時の異常なまでに重くねっとりとしたステアリングフィールでした。「おぉ、これぞドイツ車だ!」とニヤッとできる輸入車フリークや、運転と同時に腕を鍛えたい筋骨隆々なアスリートならまだしも、特に女性などはちょっとこれだけで購入対象から敬遠され兼ねない、そんな印象を抱くものでした。その悪癖は従来のコンポーネンツを使うX1にもそのまま受け継がれています。

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しかし今回の電動パワステの採用で、ようやくこのズシリと重かったステアリングが「ちょっと重いかな?」というレベルにまで改善されました。以前の重めの操舵感が好きだった人も、新型に乗ればこちらのほうがスムーズで好印象なイメージを抱くはず。ちなみに走り始めてある程度スピードが乗ってくると、ステアはずしりと座りがよくなり、直進安定性は抜群。また中立付近で微舵を入れた際の反応の素晴らしくリニアで、知らなければ電動式であると気付かないであろう完成度の高さを見せてくれます。

さて注目のエンジンですが、こちらは燃費改善されたエンジンとは想像つかないほどの力強さを見せてくれました。発進直後からアクセルに対して低速からのピックアップが非常に良く、そのままの力強さを保ったままレブリミット7000回転までスムーズに回っていきます。発進時のちょっとしたかったるさも、高回転域での頭打ち感も、まるでなし。4名乗車状態の重量が乗った状態でこれですから、過給機なしの2LNAでここまで軽快に走ってくれれば、まず動力性能に不満を感じる事はないでしょう。

3シリーズを買う人が必ず1度は悩む「お手頃な4気筒か、余裕のシルキー6か」という選択ですが、絶対的なフィーリング面とBMWなら絶対6気筒に乗りたい!という見栄を覗けば、この廉価版でもある新しい4気筒エンジンに死角はもうなし!?325iのエンジンが2.5Lから3.0Lへと変更を受けた理由もここで納得。この新しい4気筒は、従来型323i程度までカバーする実力を備えているのですから。

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ただあえて「フィーリングを覗けば」としたのは、エンジンは間違いなくパワフルなのですが、どことなくライトな印象も感じられたのがその要因。もちろんそれはピックアップの良さであり吹けの軽さであり、ポジティブな印象にもつながるのですが、以前のエンジンで感じられた4気筒とは思えないジェントルかつ高級感のあるエンジンフィールやサウンドが、性能向上に伴ってやや失われた感は少し否めないかもしれません。特にやや高周波が耳につくシューンと響くエンジンサウンドは、ひょっとすれば従来のBMWユーザーからすれば少し物足りなさを感じる部分かも。もっともこれは535iに乗った時にも感じられた事で、BMWに対するエンジンへ求める期待のレベルが他社に比べて高い事の表れであるからこそ、というのも、535iで出した結論と同じところに落ち着いてしまうわけですが…。

しかし改めて3シリーズに乗って感じるのは、DセグメントのFRセダンとしての完成度の高さ。テスト車はBSトゥランザのランフラットを履いており、テスト車両がまだ500kmしか走っていないのでややリアの落ち着きのなさが感じられたものの、ランフラットの直接的なゴツンとくるショックはかなり低減されており、乗り心地もイヤ―モデルごとに目に見えない進化を重ねている事がよく分かります。下手に見た目につられてMスポーツを選ぶ必要性は、少なくともこの標準足の320iに乗る限りは感じられません。

他にもスムーズかつスポーティな走りにもよく応える6速ATの出来や、ブレーキング時のフィールと姿勢の良さ、ノーズの入りとリアのトラクションのバランスの高さなど、まさにFRのお手本、駆け抜ける歓び。これがHDDナビ標準で従来モデル据え置き445万円は間違いなくお買い得。もっとも、絶対的な価格の高さは、先日少し話題になった北米や欧州市場での価格差を考えると、「ぼったくり」感が否めないのは事実…ですが、他同クラスの国産セダンから比べると、たとえ2.0L4気筒でも、走りに関しては「格の違い」をまざまざと実感できる…ようやく完熟期に突入してきた新しい3シリーズ、今が一番買い時かもしれません。
posted by 親方 at 00:29| Comment(3) | TrackBack(0) | 岩田和馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月16日

新型マーチが発表されました 3

価格は安い順に(カッコ内は1つ下のグレードに対し加わる主な装備)

12S/99万9600円(大きな不便はない装備内容)
12X/122万9550円(アイドルストップ、電動格納ミラー、インテリジェントキーなど)
12G/146万8950円(プライバシーガラス、タコメーター、メーター内ディスプレイ、オートエアコン、カーテンエアバッグ)

となります。ほぼ装備内容が近いパッソより約10万円安いことはとりあえず評価できると思います。しかし、その半面12S以外は安くなかったというも事実です。個人的には「マーチは安いグレードこそ買う意味がある」と考えるのと、アイドルストップがあるとはいえ120万円以上になるとフィットなども見えてしまいますから、選ぶなら12Sがマーチらしい買い方だと思います。幸いなことに12Sでも外見上はドアハンドルが黒いくらいしか違いはありませんから、ボディカラーを黒か新色のパープルにでもすれば目立ちません。

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マーチを買うなら12Sしかないような気も

そういえば注意が必要といえば必要なのはオーディオです。オーディオ自体がレスなのは今時当たり前ですが、なんとスピーカーもオプションになっています。「どうせスピーカーも変えたくなるんだから、なしにしておけば納車と同時に換える気になれるのに」(と言いながらなかなか換えられない人も多いのではないでしょうか)と思うことはよくありますが、ホントにない車を見ると驚くというかちょっと複雑な気持ちです。

驚くといえばすでにニスモからマフラーやサスペンションキットなどのパーツが出ている点も、新型マーチの性格を考えるとちょっと意外でした。マーチは初代にはターボとスーパーチャージャーが付いたスーパーターボがあったり、ワンメイクレースが長年行われていたりと密かに走りの車でもありますから、12SにMT車を95万円くらいで用意してくれればMTしか乗れない年配の方用やMTに乗りたい人向けのエントリーカーと面白いのでは思います。

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オーテック扱いのボレロも用意

ただ1つ気になるは「日本のユーザーがどのくらいマーチを選ぶか」という素朴なことです。値段で言えば12Sならパッソより確実に安いとしても、軽自動車なら車両価格はマーチほど安くない場合もあるにしても維持費が安いし、12Xならフィットとほぼ同等です。また、100万円を切るコルトの特別仕様車やデミオの特別仕様車、モデル末期のスイフトが新鮮味はないにしても大幅な値引きをするなどという状況に置かれたら、ユーザーはどの車を選ぶものでしょうか。

とにかく量販モデルとしては初の海外生産車であることや売れ行きなど新型マーチは注目したい車でした。乗ってどうかということも大いに興味深いです。






posted by 親方 at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 永田恵一 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月15日

新型マーチが発表されました 2

どうしても「コストコンシャスな車」というイメージから入ってしまうマーチですが、ハード面はほとんど新設計で、今後の日産のコンパクトカーにも使われていくこともあり、かなり力の入ったものになっています。

まずエンジンは新開発となる1.2リッターの3気筒で、乱暴に言うとノートのMT車やNV200バネットに搭載される1.6リッター4気筒から1気筒切り落としたものとなります。

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最高出力自体は先代の1.2リッターより低い79馬力と目を引くものではありませんが、徹底的なフリクション低減により燃費と実用域での扱いやすさを重視した性格となっており、標準状態でリッター24kmという10・15モード燃費を実現しています。

加えて3気筒エンジン特有の振動を低減する「アウターバランサー」や燃費向上の秘密兵器として主力グレードにはアイドルストップシステムも装備されます。

マーチのアイドルストップには組み合わされるCVTに工夫を加えることで坂道でのブレーキ保持的な役割を加えたり、ブレーキの緩め方によってエンジン始動のタイミングを変えてくれる配慮もされています。

具体的には停止中ブレーキ踏力が多少変わったくらいではエンジンを止めたままにする、素早くブレーキを話した場合には即エンジンを掛けるといった具合です。アイドルストップ付きの車に乗っていると、気を緩めているわけではないにしろブレーキ踏力がちょっと変わったためにエンジンが掛かってしまい、「ブレーキ緩めたこっちも悪いけど、これでエンジン掛けちゃうと始動に使うガソリンもあるからエンジン止めないより余計に燃料食わないか?」と思うケースもよくあるので、大変うれしい配慮です。

アイドルストップ付きの10・15モード燃費はアイドルストップなしより8%強向上のリッター26kmと、ミラのアイドルストップ付きと同等の数値を誇ります。

トランスミッションは日産のコンパクトクラスやスズキの軽自動車で最近お馴染になっている、広い変速幅を持つ副変速付きCVT。このCVTは先代からの燃費向上代の15%分程度になっているそうです。

車の土台となるプラットホームも新開発となるVプラットホームを採用。このプラットホームは軽量、高剛性が特徴となっており、アイドルストップなしのFF車の車重は940kgと先代の1,2リッターよりも10kg軽量化されています。今までの4気筒から3気筒になったという有利な面はあるにせよ、衝突安全性の強化に代表される車重が重くなる要素もあるわけですから、立派なことだと思います。

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今後の日産コンパクトカーを支えるVプラットホーム

足回りも新設計で形式はフロント/ストラット、リア/トーションビームというコンパクトカーではごく普通のものとなります。資料には「ショックアブソーバーの作動領域を拡大し」と書かれており、しなやか乗り心地が期待出来るかもしれません。操安性の方も先代はフニャフニャとよく言われていましたが、その先代もスピードをかなり上げるとステアリングの手応えが妙にしっかりしてピタッと走ってくれたこと(普段フニャフニャなのは同感です)や、欧州仕様のマイクラCC(オープンカー)が普段のスピード域でも日本仕様とは別の車のように運転して楽しく「さすがヨーロッパ戦略車」と感じていたのを思い出すと、いい意味で外見とは合わない走りを見せてくれるか注目したいところです。
posted by 親方 at 01:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 永田恵一 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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