2009年05月01日

BMWZ4登場

BMWから新型Z4が登場しました。ようやく実車を間近で見る機会に恵まれたので、簡単ですがレポートしたいと思います。

先代モデルの登場は03年1月。ちょうどBMWデザイン転換の初期にあたる時期だったので、E65型7シリーズと共に衝撃を受けた方も多かったと思います。個人的には、従来型のZ3がとても好きな1台だっただけに、Z4登場時の拒絶反応は人一倍強いものでした。

個性的という言葉は完全な褒め言葉、各ラインが複雑に入れ込むボディラインは彫刻的とも言えますが、各面の張りを台無しにする荒い仕上がり。どうみても爽やかさは全く感じられず、その後のマイナーチェンジで幾分マシになったとはいえ、好きになることは一切できませんでした。

またその良くも悪くもアメリカンな仕上がり、ランフラット第1世代による乗り味のドタバタ感、こちらもBMW初採用の電動パワーステアリングのフィーリングなど、走り面でも新技術が多く少しラフさが見られていました。

新型Z4はどうか? 現行X5、3シリーズのMC、新型7シリーズと、最近のBMWはようやくマトモなデザインスタンスへと落ち着いてきましたが、新型Z4は久々につい見とれてしまう素晴らしいスタイリングを保って登場。

本当に久々に声を大にして「カッコいい!」と素直に思える、魅力的なプレミアムオープンスポーツへと進化を遂げました。抑揚あるボンネットからフェンダー、サイドへと流れるボディラインには、つい見とれてしまいます。顔付きもグッとシャープになり、スポーティさ・高級感共に大きくアップしています。

全幅・全高・ホイールベースは先代とほぼ変わらず。大きく違うのは全長で、今回メタルルーフ採用によって、140mmほどリアオーバーハングが延長されています。それでもまだ、全長は4250mm。加えて、ロングノーズショートデッキが強調されるボディプロポーションのおかげで、実際はグッとコンパクトに見えます。

ただ、先代モデルと比べると、若干腰高感が増した印象も。とはいえ、一見シンプルになったように見えるものの、実際の存在感の高さはかなりのもの。この新型を見ていると、やはり先代モデルは完全に行き過ぎた過剰デザインであった事を改めて実感します。

残念ながらフラップ式のままのドアハンドルを開け、近いリアタイヤの存在を感じながらシートに座ります。実感するのは、大幅なクオリティのアップ。先代モデルはよく言えばカジュアルさを持ち、悪く言えば少し殺風景で安っぽい印象が強かったのですが、新型はクオリティが格段に向上しています。

また、小さく見えづらかったメーターも、新型はしっかりスポーティに見やすくなっており○。どう考えても操作し辛い位置にあったパワーウインドーのスイッチも、適正な配置に改善されていました。

日本仕様には、専用のHDDタイプのNAVIシステムが標準装備。電気式パーキングブレーキも採用され、ターボモデルの35iはジョイスティック型の電気式シフトノブを採用。しかしながら、これは常々ここでも言っているように、無骨な電気シェーバーのようなセンスのないシフトノブの形状は、せっかくのインテリアの雰囲気をブチ壊しかねません。個人的には、23iのコンベンショナルなタイプのシフトノブのほうに好感が持てました。

今回新型の1番のポイントとなるのがルーフ。先代まではクーペとオープンの2種を用意していましたが、新型はライバルであるメルセデスSLKに追随して、ついにメタルトップを採用。開閉時間は20秒と素早く、ルーフを開けた状態でも閉じた状態でも、スタイリングの完成度は極めてハイレベル。

ルーフはボディ色となるものの、フロントウィンドーを支えるAピラー部分はブラック。この色の違いが、特に淡いボディカラーをチョイスした場合、ルーフの連続感を遮ってしまっている印象が少し感じられるかもしれません。またメタルトップ採用によりウィンドー面積が大きく拡大し、クローズド時の視界が大きく改善されているのも嬉しいポイント。

しかし、当然いい事づくめではなく、車重は先代よりも100kg超の増加。装備の充実なども含まれているとはいえ、やはりメタルトップの採用は重量増に大きく影響しているでしょう。先代モデルでもギリギリだったものの、まだライトウェイトな感覚が少し残っていましたが、今回のZ4は色々な意味で車格が1クラスアップしていると言えるでしょう。

ラインナップは2.5Lのストレート6&6速ATを搭載する『iDrive23i』と、3.0Lストレート6直噴ターボ&7速DCTを搭載する『iDrive35i』の2種類。。価格は23iが523万円、35iが695万円。先代からは70〜80万円アップしていますが、エクステリア&インテリアの質感アップやHDDナビの標準化、メタルルーフの採用、そして35iは直噴ターボ&デュアルクラッチ搭載と考えると、価格アップは十分妥当。

しかし、先代には2.2Lエンジンのエントリーモデルがあった事を考えると、重量増が気になるものの、400万円台のモデルも欲しいと感じてしまうのは贅沢な悩みでしょうか。4気筒の2.0Lエンジンも十分な性能を持ち合わせていることは分かってはいるのですが、M54型時代にあった2L+αの規模のストレート6があればなぁと思ってしまいます。

もちろんこれは、120iカブリオレやMINIコンバーティブルとの位置関係を考えた結果かもしれません。また、いずれMモデルの登場も予測されますが、ノーマルモデルでもやはりMTの設定がZ4にはあってもいいのでは? DCTの出来も分かった上で、やはりストレート6搭載のオープンFRスポーツをマニュアルで操る事ができるのは、今やもうZ4くらいしか存在しません。昨今厳しい情勢でしょうが、ここは是非BMWジャパンに頑張ってもらいたいと願っています。

かなり今回はいつもより私情が入り込んでしまいましたが、個人的には本当に久々なんの先入観や理屈関係なしに、カッコイイと感じる事ができた、とても魅力的な1台です。BMWのスタイリングの良さも、ようやく真っ当な方向性で主張してきたように感じます。

今年は奇しくもロードスターの大幅マイナーチェンジに始まって、先述したMINIコンバーティブル、このBMWZ4、そしてレクサスISCに加え、日産からはフェアレディZロードスターと、魅力的なオープンモデルが続々登場する予定。厳しい自動車業界ながら、やはりこういったオープンモデルは、改めてクルマ好きの心をくすぐってくれる素敵な存在。機会があればぜひ一度ステアリングを握ってみたいと思います。


<速報>
1日未明、米オバマ大統領が、クライスラーのチャプター11(連邦破産法11条。日本の民事再生法にあたる)適用を発表しました。最後まで一部債権者が激しく抵抗していたようです。今後の再建のカギは伊フィアットが大きなカギを握る事となります。ビック3についに訪れた、大きな大きな転換期。さぁ次はGM、果たしてどうなるのでしょうか。今後の動きに注目です。



<レポート:岩田 和馬>


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2009年04月24日

新型レガシィ登場前雑感。

いよいよ新型レガシィの登場まで1か月を切りました。来月にはプリウスも3代目が正式デビュー。両車とも非常にネームバリューがあるモデルだけに、自動車業界最大の注目月と言ってもいいのではないでしょうか。

そんな中、スバルの車に乗る方は、先日行われた「スバルお客様感謝Day」でディーラーに足を運ばれた方も多いのでは。レガシィ生誕20周年記念を始めとして、5代目新型レガシィの国内仕様のパンフレットも配られ、かなりの詳細もすでにディーラー側へと伝わっているようです。

少し早いですが、現段階で把握している範囲で、新型レガシィについての軽い紹介を。先日のNYショーで、賛否両論あったスタイリング(主に、そのほとんどが「否」でしたが)ですが、国内仕様では幾分マシになった印象。フロントマスクはヘッドライト内がスモーク処理されて、精悍さが強調されています。ボディサイズについてB4・ツーリングワゴンは、全幅が北米仕様の1820mmから1780mmとなり、国内仕様専用のディメッションで登場。このあたり、スバルが日本市場をまだ重視している良心が垣間見えた部分でしょうか。

しかしながら大幅に伸びた全長や、プロポーションの鈍臭さを決定付ける全高は、さすがに変更なし。ワゴンモデルも、独自性や個性を一切排除し、どこの何というクルマか分からないようなまとまりで仕上げてきたようです。また全幅が狭まったのは日本での乗りやすさを考えれば大歓迎ですが、スタイリングに関してはさらに迫力が欠け、平板な印象が強まったと感じる人もいるかもしれません。

エンジンは2.5Lボクサー4のNAとターボ。NAには新開発となるCVTが採用され、ターボはAT&MTのラインナップ。他メーカーに比べMT比率が高いスバルだけに、大きく方向性が転換された新型でもMTモデルをキチッとラインナップにしている点は◎。またアウトバックには、専用の3.6Lボクサー6も搭載される模様です。また、価格面に関しても、新型は現行モデルよりも割安な設定にするとの話も出てきています。


詳しい紹介は新型モデルが登場してから、実際この目で実車をしっかりと確認したうえで、また改めてレポートしたいと思いますが、果たして新型レガシィはどのように受け入れられるでしょうか。モデル末期の現モデルを少し振り返ってみたいと思います。

現行モデルがデビューしたのは、約6年前の2003年5月。デビュー時のプレス向け試乗会は、今は亡き旧富士スピードウェイで行われました。ついにレガシィも3ナンバー化されたと大きく取り上げられましたが、実際のところはボディ拡大による衝突安全のメンバーの最適化と効率化、軽量化、トレッド拡大による最小回転半径の縮小化など、逆に今までの5ナンバーサイズにこだわるが故のネガが目立ってしまうくらいの、納得できるサイズアップでした。その証拠に、ボディ拡大はゆとり増につなげたわけではなく、室内空間を見れば先代とさほど変わっておらず。またアップライトなポジションを取る車が多い中、モデルチェンジでヒップポイントを逆に5mm下げた事は、レガシィらしいドライバーズカーとしての開発ポリシーを実感できる嬉しい変更点でした。

その後、お馴染みの年次改良によって、毎年目に見えない部分も含めて進化を続けてきました。C→D型へのマイナーチェンジは大規模なものとなり、エクステリアやインテリアのゴテゴテとした変更や、見え隠れするコストダウンには賛否それぞれあったものの、SI−DRIVEという新機能を手に入れ、B4やアウトバック、S402などのスペシャルモデルなども含めて、絶え間ない進化を続けてきました。

そして今、現行BH型レガシィの生産が終了しようとしています。今改めて思うのは、やはりレガシィというクルマの存在は唯一無二、国産車の中でも大変個性の強い1台だということ。レガシィの販売の中心的存在である2.0LSOHCエンジン搭載のエントリーモデルは、絶対的性能は平凡なものの、水平対向エンジン+シンメトリカルAWDシステムという世界でも稀に見る組み合わせを持った、実用性の高いセダンとワゴン。ピラーレスドアや、4速ATなどにさすがに時代との差は感じるものの、これほど内容の濃い1台が200万円少しで手に入ると考えると、やはり未だモデル末期であっても、その魅力の高さを今改めて冷静に見つめ直せば直すほど、実感することができます。

もちろん、今や300万円超という価格帯になったレガシィのセグメントを考えれば、メインはやはりもう少し上の排気量。素晴らしいポテンシャルと燃費のバランスの高い2.0Lターボモデルも魅力的なものの、いかんせんこの排気量から280&260psを絞りだすという考えは、そろそろ時代にも合わなくなってきています。それよりも2.5Lのターボでよりトルクフルな走りを演出したほうがレガシィのキャラクターに相応しいでしょう。2.5LのNAにしろ、6気筒のボクサーにしろ、もうすぐ登場予定の5代目レガシィに関して、エンジンが2.5L中心となることに関しては、個人的には当然の流れであり、納得もできます。

しかし、2.0Lモデルの魅力もまだまだ捨て難いのでは。ターボモデルにしても、200ps程度でも今や十分なので、そのような欧州車に見られる「排気量を落として、ターボでカバーする」という発想も考えられるでしょうし、またそれ以上に、素の2.0LNAモデルを失う事は今度のレガシィにとってかなり大きな決断なような気もします。少し考えてみれば、B4の分はインプレッサ・アネシスで補おうということなのかもしれませんが、気づいてみればこちらも韓国車のような地味な存在のセダンになってしまっている現状があります。

もちろんこれは、いざ新型モデルが登場し、売り上げの状況推移を見てから考える段階の話でもあります。年次改良をしていくうちに、これらのモデルが登場するかもしれません。もっとも、登場前からこのような事を危惧している場合でもないのですが。


そのスタイリング、大きさ、基本的なコンセプトの変貌。今度のレガシィは、レガシィであってレガシィでない。いい意味でも悪い意味でもどっちに転がるか分かりませんが、レオーネがレガシィへと大変貌したのと同じくらい、今度のレガシィのフルモデルチェンジは大きな変革期だということに変わりはないようです。もちろん、車は乗らなければ分かりません。1か月後に迫ったデビューを、いろんな意味で楽しみにしたいと思います。

<レポート 岩田和馬>
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2009年04月17日

NYショーでの注目車

先日5代目レガシィがワールドプレミアとなり、何かと話題になったNYショー。その他にも個人的にいくつか気になったモデルがあったので、ここでその中から3台をピックアップし、順に簡単に紹介してみたいと思います。


・日産フェアレディZロードスター

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登場が噂されていた、Z34ロードスターがNYにてワールドプレミアとなりました。まずスタイリングは、純粋に「カッコいい」の一言。エコやハイブリッドが叫ばれる昨今の日本の自動車業界ですが、こういった素直にクルマ好きの心を揺さぶる2シーターオープンのスポーツカーの存在は大変貴重です。全長のダウンサイジングが図られたZ34ですが、このロードスターはルーフが無い分、スタイリングは若干伸びやかになったようにも見えます。

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Z34登場時にレポートした際に著した、クーペモデルで気になったAピラー頂点付近の、GT−Rとの共通項を思わせる処理。この部分が全体のボディラインとマッチしておらず、また接合部分のチリの隙間の大きさが少し気になっていましたが、写真で見る限りはこのロードスターモデルでは予想通りスッキリとした印象に。Z33の時以上に「オープンモデルのほうがカッコイイ」と言える仕上がりになっていると思います。

ロードスター独自の進化点で言えば、注目は幌を開ける&閉める際に必要だった手動のフロントホックが電動化された事。これによってドライバーは本当の意味で「スイッチ1つ」でオープンにする事が可能に。このフル自動化によって、インテリジェントキーのスイッチによる操作でドライバーシートに座らずとも屋根の開け閉めができるようになったのは、オープンカーユーザーには嬉しいニュース。

また個人的な要望になりますが、スカイラインクーペ(インフィニティG37)のオープンモデルでメタルトップを採用したので、その住み分けの意味も込めて、Zのロードスターはやはりこれからも、スタイルを犠牲にすることのない「ソフトトップ」タイプのオープンで在り続けて欲しいと思います。


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また、同時にオーティックが手がけた「ニスモ370Z」も登場。専用のエアロパーツで固められたスタイリングだけでなく、エンジンも350psまでパワーアップされており、サスやタイア、ホイールなども専用品。全長が先代から短くなった分、いわゆる「Gノーズ」風のフロントバンパー一体エアロは少しアンバランスに見えるようになってしまった気もしますが、少し「昆虫系」の顔つきのノーマル仕様に少し抵抗のある人には、魅力的に映るかもしれません。



・メルセデスベンツSクラス


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同セグメントの最大のライバルであるBMW7シリーズが新型へ移行したこともあり、王者の風格を保つべくマイナーチェンジを実施。スタイリングは前後LEDライト、バンパー埋め込み一体型マフラーなどの最新のトレンドを盛り込み、新鮮感を演出。どこか某メーカーのスタンスの後追いを重ねたフェイスリフトにも感じますが、最近のメルセデスのデザインモチーフに合わせてきたとも言えるでしょう。先日登場したEクラスで採用された最新先進技術の数々も、この機会でSクラスにも多く採用されています。

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注目は、7シリーズとほぼ同時のタイミングで、このSクラスにもハイブリッドが用意されたこと。このクラスのハイブリッドのパイオニアは紛れもなくレクサスLSであり、ディーゼル一辺倒だった欧州勢も、ついにハイブリッドに真剣に本腰を入れ始めたようです。このSクラスのハイブリッドで注目したいのは、バッテリー。一般的なニッケル水素ではなく、ついにリチウムイオンが自動車ハイブリッド用バッテリーとして搭載されました。絶対的な性能はもちろんのこと、とにかく魅力は小型&軽量な点。室内や荷室を全く犠牲にすることなく、ハイブリッドモデルを成立させています。

パワートレーンは6気筒3.5Lエンジン+モーター、それに組み合わされるのは自慢の7速ATである7Gトロニック。「S400ハイブリッド」を名乗る事からも分かる通り、3.5L+モーターで4.0Lクラスの出力規模という扱い。V8の5Lエンジン+モーターで「LS600h」と名乗るLSとは少しアプローチが違う事が分かります。レクサス&トヨタはLSでもクラウンでもそうですが、ハイブリッドモデルはその車種でのトップグレード扱い。しかし、本来ハイブリッドの存在意義はそこではないはず。

このセグメントでのハイブリッドというのは、ある意味のブランド性を先に身に付ける事も大切かもしれませんが、V6エンジン+モーターのLS400hや、2.5Lエンジン+モーターでさらなる燃費向上を目指したクラウンハイブリッドなど、過剰性能を見切ったハイブリッドモデル展開も今後必要になってくるのでは。その試金石となるのが、今度のSクラスのハイブリッドモデルのような気がします。



・三菱アウトランダーGTプロトタイプ

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まずはそのスタイリングに仰天。SUVであるアウトランダーに、ランエボ]&ギャランフォルティスRAばりの逆スラントノーズをくっつけた、その名もアウトランダーGTコンセプト。はっきり言ってボディ全体とのラインは全くマッチしておらず、写真でも違和感アリアリな「ニコイチ」ぶりですが、インパクトという意味では抜群です。

エンジンはさらなるパワーアップが図られた3.0LV6のMIVEC。ミッションは信号待ちなどで自動的にニュートラルに入るアイドルニュートラルロジック機能を備えた6速AT。足回りは専用サスで大幅にローダウンされており、足元はOZ製19インチアルミホイールに、ブレーキはブレンボ。駆動系にはS−AWCを採用と、まさにSUVのランエボ。ここまでくれば、NAエンジン&トルコンATではなく、ターボ&SSTを搭載するくらいまでの勢いが欲しかったようにも思います。

あくまでコンセプトモデルながら、現在苦境が続く三菱ラインナップのテコ入れを考えれば、市販化&日本導入の可能性も十分アリ!?しかしながら、同じく逆スラントノーズを手に入れ大幅に改良されたコルトは日本に導入されずじまいなので、どうなるかは分かりません。しかしながら、三菱はこういった「ガンダム風マッスルモデル」を作らせると、本当に上手い!とつくづく思わせてくれるコンセプトモデルです。



<レポート:岩田 和馬>
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2009年04月11日

新型レガシィ速報U

先日のセダン(B4)に続き、NYショーでレガシィアウトバックが公開されました。車高や細部の違いはありますが、これでなんとなくツーリングワゴンのイメージも想像することができます。


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B4の際の落胆は、正直払拭できていません。Dピラーをしっかりと見せる新たな試みでアイデンティティを捨てたはいいものの、無国籍なスタイリング要素が強まった事は否めません。もっとも、現行型TWのリアデザインは、どう見ても商用車にしか見えない安っぽさが最後まで漂っていたので、セダンの時ほどの悪い方の衝撃ほどではありませんが。

しかしながら、スタイリングだけで言えば、アテンザやアコードのワゴンのほうが遥かにスタイリッシュに思えるのは自分だけではないはず。

徐々に国内仕様の詳細も判明してきていますが、果たして実際自分の目で実車を確認した時に印象がどう変わるのか。ファーストコンタクトが個人的には最低なだけに、「おぉ、思ってたよりも悪くない!」となることを、切に願っています。


<レポート:岩田和馬>
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ゴルフY登場!

新型ゴルフYがついに日本登場となりました。日本のマーケットの輸入車を代表する1台であり、このクラスのベンチマーク的存在のゴルフ。Xからの進化、また今回なぜ比較的早いスパンでのモデルチェンジとなったのか、そのあたりを交えながらレポートしたいと思います。

<モデルチェンジサイクルの早さの理由>
先代モデルのXは、ゴルフの歴史上の中でも非常にドラスティックなモデルチェンジが行われたました。エンジンは新開発の直噴に。ATも一気に6速となり、レーザー溶接やリアのマルチリンクサス、電動パワステ、その他非常にコストのかかる多くの機能や装備を、VWはこのゴルフでいち早く採用。よりクラスレス感を強め、同セグメントでの存在感をさらに上げるという意気込みが非常にヒシヒシと伝わってきたのがゴルフXでした。

しかしながら、実はゴルフV登場直後、本国ドイツで売り上げがイマイチ伸びない結果に。そこでVWは、現地ではかなり高価なオプション扱いとなるエアコンを、無償装着できるキャンペーンを実施。また、好評だったワゴンを廃止してゴルフプラスを登場させ、新たなクロスオーバー層の開拓も目論みましたが、結果はハズレ。急遽モデルサイクル後半にワゴンモデルであるヴァリアントを登場させるというドタバタ劇も。

そんな中、さらなる驚きだったのが、モデルチェンジでエンジンとミッションを一新したと思えば、モデルサイクル途中でもう1度再び新型のエンジンとトランスミッションにシフト! エンジンはスーパーチェージャーとターボを組み合わせたTSIを始めとして、排気量を下げた過給エンジンを搭載して性能アップ&燃費改善。

トランスミッションは今ではすっかりお馴染みとなったDSGを搭載。このDSGも最初は湿式クラッチの6速タイプだったものが、モデル末期ではクラッチは乾式に、ギアもローパワー対応のDSGは7速になるなど、メインの主力車種に最先端かつ最良の技術をどんどん惜しみなく投入していきました。

常に商品力を失わない改良が続いたおかげで、ゴルフXは全世界的に無事にヒットを飛ばす結果に。しかしながら、もともとコストを惜しみなくつぎ込んだ1台であり、生産台数の割に利益は大きく伸びず。採算性という観点では、いくらたくさん売れても、会社への貢献度で言えばゴルフXは決して孝行息子というわけではありませんでした。そういった背景を知ると、Yへのバトンタッチが大幅に前倒しされた理由も、よく分かります。

そんな中登場したのがゴルフYです。モデルチェンジ最大の目的は「生産性の向上と効率化」。そう言ってしまえば少しネガティブにとらえてしまいそうになりますが、そこはVWの看板車種。そのような安直さはほとんど感じられない仕上がりとなっていました。

前置きが少し長くなりましたが、具体的にYの紹介を始めていきます。


<新たなVWのスタイリングモチーフ>

まずエクステリア。どこからどう見てもゴルフだと瞬時に分かるそのデザインは、完全なるキープコンセプト。全長はXより+5mmの4210mm、全幅は+30mmの1790mm、全高は−35mmの1485mm。ゴルフもついに1800mm寸前となってしまいましたが、これはドアノブ位置で全幅が測られているため、実質的にはXとほぼ変わっておらず。

35mm下げられた全高は今後他の車種へも影響するファクターとなるかもしれません。もっとも、このセグメントもこれ以上の拡大化は絶対に避けてほしいところ。そう考えると、このクラスのベンチマークであるゴルフが、なんとかVと「ほぼ」同サイズに収まったというのは評価できる点です。

大きな違いと言えば、Xのモデル途中でも採用され、瞬く間にVW内の多くの車種に広がったフェイスアイコンの「ワッペン・グリル」が廃止されたこと。これはもちろん、同グループ内のアウディとの共通のイメージを持たせるという当初の方針が、VW独自のデザインモチーフを持たせるという方向へ変更したことが影響しています。シロッコからこのゴルフへと受け継がれるこのスッキリかつシャープなフロントマスクは、今後のVWラインナップにどんどん広がっていくことでしょう。

サイド、リアは大きな変更はなし。サイドモールがなくなったのは「スッキリした」と捉えるか、「ややのっぺりした印象が強まった」と判断するかは評価が分かれそうなところ。リアデザインも非常にプレーンで、大きな特徴はありません。おもしろいのは、指定ナビにセットオプションされるリアビューカメラ。これがVWのエンブレム内に非常にキレイに上手く収まっており、視認性の良さと通常使わない時の見た目の変化のなさはアイデア賞モノ。

また今回のYから、リアの中央部分を除いてバンパーもフルカラードタイプに。このあたりは欧州のデザインが大きく日本のマーケットに影響を受けているところかもしれません。ちなみに、ルーフパネル部分はXから受け継ぐ同一品。こういったあたり、先述の「生産効率と採算性の向上」という部分が垣間見えるところです。

デザインを指揮したのは、あの名作アルファロメオ156(前期型)のデザインを担当したワァルター・デ・シルヴァ。一見両車似ても似つかぬように見えるものの、ヘッドライト内側の切れ込みの仕方に共通点が見られるのが、このゴルフYが彼の仕事であると見受けられるエッセンス。また、W時代からはかなり改善されたものの、まだ少し大きさ的に難があった視認性の悪い小さめのドアミラーが、Yでようやく納得できる大きさになったのは○。

<インテリアもキープコンセプト>
インテリアは、こちらも先代から完全なキープコンセプト。表面上の細かいデザインや材質は変わっているものの、基本的なレイアウトは全くと言っていいほど変わっておらず。しかしながら、基本的な操作性のしやすさと質感の高さは相変わらずで、ややダッシュボードの表面の質感やエアコン吹き出し口付近などに粗さが見られたものの、これは個体差や初期導入モデルの影響もあるので一概に不満点とは言えません。今回のYのアピールポイントはずばり「静粛性」。遮音フィルムを挟み込んだフロンドガラス、サイドウインドーも厚みを増しており、シールも二重化。目に見えない部分に大きく力を入れています。

ステアリングはパサートCCにも採用されるタイプ。グリップの太さ、革の質感、ステッチ、どれをとっても非常によく仕立てられたもので、このステアリングだけでもインテリアの雰囲気と質感をグッと高めてくれます。またメーターの夜間照明がブルーからホワイトへと変更されたのは、以前違和感を感じていた人には朗報かもしれません。

残念なのは、これはXの時にも感じていたシフト付近のフィーリング。せっかく素晴らしいDSGの素早い変速のスムーズさに比べて、いまいちカチッとしない節度感のなさは改善されず。その他との操作系のフィーリングともマッチしていないのも余計粗さが目立つ要因かもしれません。また、ドアノブ付近の傾斜部分に配置されたパワーウインドースイッチは、操作する際には少し慣れが必要となる位置かもしれません。

<純ガソリンエンジン車最強のコンビ>
パワートレーンは、当初ラインナップに揃う2車種はどちらも1.4TSIにDSGの組み合わせ。「コンフォートライン」はシングルチャージャーの122ps仕様、「ハイライン」はターボ&スーパーチャージャーの160仕様で、いずれも最新の7速DSG。両車ともモード燃費は16km/Lを超えており、エコと走りのポテンシャルを高度に組み合わせた、非常にハイポテンシャルな最強タッグと言えるでしょう。

足周りはフロントはストラット、リアはマルチリンク。プラットフォームはもちろんのこと、サスペンションやブッシュ類、アライメントやアーム形状など全てVからそのまま継承。これはいかにXがモデル末期ながらも高い完成度とクラストップレベルの実力を誇っていた裏返しとも言えるでしょう。

注目の電子制御ダンパーのDCCは当初のところは日本仕様に採用されていません。タイヤサイズはコンフォートラインが205/55R16、ハイラインには225/45R17。どちらのサイズでも最小回転半径が5.0mに抑えられているのは○。

価格は、「TSIコンフォートライン」が275万円、「TSIハイライン」が312万円。装備の違いはあるとはいえ、基本的にはフル装備。9エアバックやESPも当然標準装備されています。

おそらくいずれは、2Lターボを搭載したGTI、さらにはポロに搭載予定の1.2LTSIターボエンジン&DSGを組み合わせたエントリーモデルも用意されるでしょう。またドイツ本国で先日発表された「もう1つのGTI」であるディーゼルエンジンを搭載したスポーティグレード「GTD」などの導入も願いたいところです。

スタイリングとインテリアに若干変化は見られるものの、エンジン、足回りなどは全て基本的にキープコンセプト。それだけに、「今すぐにYが欲しい!」という明確な理由はすぐに見出すことはできません。しかしながら、さすが完成度の高さは折り紙付き。

ハイブリッドやディーゼル以外のガソリンエンジン車では、走りのポテンシャルとエコ性能のバランスはおそらく現状世界一と言えるでしょう。Xが2回フルモデルチェンジしたと思えるほど大きな進化を遂げたと思えば、ビックマイナーチェンジしただけ?というような意地悪な声も無意味でしょう。

国内でのライバルは、見た目は大きく異なるものの、5月発売予定のプリウス……? G以上の上級グレードだとちょうど価格もバッティングしてきます。とはいえ、走りの性能ではゴルフのほうに一日以上の差が。Yの進化は、一度また試乗する機会をもって、その進化を改めて感じてきたいと思います。


<レポート:岩田和馬>
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2009年04月01日

新型レガシィ速報

ニューヨーク国際ショーで登場予定の5代目レガシィの市販型がついに登場。まずはその公開されたスタイリングを。


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ボディサイズは3サイズいずれも拡大されており、全長×全幅×全高=4735×1820×1505(mm)

とりわけ、90mmも拡大された全幅が印象的。車高も1500mmを突破し、セダンとしては少し腰高な印象が強まった事は否めません。全長が35mmの拡大に対し、ホイールベースは80mm延長されています。

北米仕様のエンジンは、2.5LのNA&ターボ、そして3.6Lの6気筒ボクサーエンジンを搭載。2.5LのNAモデルには注目のCVTが組み合わされています。

このスタイリングを見て率直な感想をどう持たれるでしょうか? 個人的には、かなりアメリカ好みであろうスタイリングである事が推測できますが、はっきり言って現行インプレッサが登場した時以上の落胆を感じています。

サッシュレスドアを捨て、ドアノブはグリップ式に変更されましたが、サイドビューのイメージはスカイライン。フロントもどこか精悍さがなく、リアデザインはいったいどこの国の何のメーカーの車か判断付かず。個人差はそれぞれにあるかもしれませんが、今までどのレガシィでも感じていたスポーティさは、今回のこの新型からは現状では一切それを感じる事はできません。

もちろん、これは北米仕様であり、日本仕様がこのまま導入されるとは断言できません。また、ツーリングワゴンやアウトバックなどを見てから判断しなければいけませんが。本日は折しもエイプリルフール。これがウソならばいいのにと思ってしまったのが、自分としての現在の率直な意見です。
posted by 親方 at 01:25| Comment(15) | TrackBack(0) | 岩田和馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月25日

新型BMW7シリーズ登場

5代目となる新型BMW7シリーズが日本に上陸しました。通称E65と呼ばれる先代の7シリーズが登場した際、その度肝を抜く奇抜過ぎるスタイリングに賛否両論それぞれ様々な意見が飛び交い、良くも悪くも大いに話題となりました。

まゆげのようなヘッドライトに、むくれ上がったリアエンド、エクステリアだけでなくインテリアの処理も斬新なアプローチがなされており、まだ未消化な部分は多くあったとはいえ、サイドからリアトランクリッド付近のハイデッキな処理や、操作系のインターフェイス革命を起こしたとも言えるiDriveなど、その後他のメーカーが追随した意欲的な試みが多く見てとれるモデルでもありました。

しかしながら、いかんせんやはり「やり過ぎ」感が否めない部分が多かった事実は避けられず、モデル途中には大掛かりなマイナーチェンジによって幾分まとまりのあるものへ。

そして新型の7シリーズですが、その反省が今もまだなされているのか、かなりまとまりのある落ち着いたラージセダンへと進化。初期のE65のイメージが強烈すぎたため余計にそう思うのかもしれませんが、一時期「果たしてこれからどうなってしまうのか?」と少し不安になったBMWのデザイン路線は、時間が経過するごとに少し落ち着いた印象に。それと同じ事が、先日新型へと切り替わったZ4にも言えます。

フロントマスクこそ、縦に大型化されたキドニーグリルが個性を主張しますが、サイド、リアはいたって端正なスタイリング。細かく見れば、サイドのプレスラインやCピラー付近の処理にはかなりこだわりが見て取れますが、どちらかと言えばコンサバティブにとらえられる方が多いのでは。

「個性の強さ」という点では断然E65なので、その点少し地味に映ってしまう不安がありますが、個人的にはゲテモノ風の先代よりは遥かに品性があり、高級車としてのプレミアム性が上がったと思います。マフラーが最近流行りのバンパーと一体式で、斜め後方から眺めるとその印象がレクサスLSを少し彷彿とさせてしまうのが、気になるところ。ボディサイズは全長が30mmアップ、ホイールベースは80mm延長され、よりショートオーバーハング・ロングホイールベースの印象が強められています。

インテリアも、エクステリア同様に奇抜かつ斬新なものから、違和感なくまとまりのある雰囲気に。メーターもシリーズに共通する落ち着いたものとなり、奇抜さばかりが目立った先代よりも高級感・視認性ともにグッと向上。説明書なしでは超難関だったiDriveの操作性についても、先日の3シリーズのマイナーチェンジで採用された新しいiDriveと同じく、かなり分かりやすいものへと変更されています。

本来「多すぎるスイッチ類を1つのコマンドでまとめる」というiDriveの本質を考えれば、現状では若干本末転倒気味になった感は否めませんが、そこに分かりやすさが伴わなければインターフェイス改革以前の問題。現在のこの形が、とくにナビへの依存度が高い日本市場ではベストなiDriveの形でしょう。

また、ディスプレイが10.2インチと非常に大きく、視認性は◎。この画面の大きさの迫力は圧倒的ですらあります。ナビシステムは地デジにも対応した日本専用スペック。純正ナビの性能では国産勢に大きく見劣りする輸入車勢でしたが、最近ではキチンとマーケティングを行った上で、確実に力を入れている事が伺えます。

E65登場後にメルセデス勢が追随したステアリングコラムに小さくATのシフトを収めていたのをやめ、コンベンショナルな位置にシフトレバーが戻りました。このシフトは、X5や5シリーズなどで既に採用されているジョイスティックタイプ。取っ付きやすさは大きく増し、また常に同じ位置にシフトノブが位置するのは現在のBMWの新方式の特徴。

ですが、5シリーズやX5にも言えることながら、この落ち着いた高級感のあるインテリアに無骨かつ金属的なシフトノブの形状は全くマッチしておらず。完全にデザイン上でも浮いています。そのネガティブな印象が、残念ながらこの7シリーズにはとりわけ強く感じられました。もちろん好みの問題でもあるのでしょうが、特に明るいブラウン色内装では、見栄えという点で違和感がさらに増大しているように思えてなりません。

欧州勢では今大流行りの「過給機の組み合わせによるエンジン排気量のダウンサイジング化」ですが、この新型7シリーズもその例に漏れません。「740i」に搭載されるエンジンは、既に3シリーズなどでもお馴染みの3Lストレート6のツインターボ。

「750i」に搭載されるのは4.4LV8ツインターボ。前車がV8から直6へ、後車がV12からV8へ、それぞれの役割を受け継いだ形に。排気量と気筒数はそれぞれ減ったものの、パワー&トルクは互角もしくはそれ以上、燃費性能やCO2排出量などに関しては大きく改善されています。

このセグメントともなると高級車のレベルを気筒数で判断する傾向が大きくありますが、BMWはあえてそのヒエラルキーを重視するよりも、全エンジンをツインターボ化することで、従来の価値観に対して変化球でアプローチしてきました。これについては、今後他の高級車への布石となるかもしれません。また来年には、V8モデルにリチウムイオンを搭載したハイブリッドモデルも登場予定。LS600hに対する直接的なライバルの登場となりそうです。

足周りについても変革の波が。フロントサスペンションが長年伝統だったストラットから、BMWのセダンでは初となるダブルウィッシュボーン形式が採用されたのはかなりのニュース。今後のBMWシリーズに大きな影響を与える存在である7シリーズだけに、この変更はかなりBMWにとって大きなものとなりそうです。

またすでにお馴染みとなったアクティブステアリングですが、新型はそれに前後操舵機能を加えた「インテグレイティッドアクティブステアリング」へと進化。一時期国産でも大流行りした4輪操舵システムですが、現在では日産で走行時の同位相を行うハイキャスが残る程度。

今回のこのBMWのシステムは、速度によってステアリングギアレシオと共に、前後輪を同位相&逆位相をコントロールするもの。時速60km/h以下では後輪を3度逆位相させてステアリングレシオをクイックに、時速80km/h以上になると今度はステアリングはスローとなり、後輪位相が同位相へと変化。

低速時では小回り性能やクイック性が強調され、高速時ではスタビリティ性が重視されるようになっています。これのおかげで、先代モデルでは6mを超えていた最小回転半径はノーマルボディで5.5mとミドルクラス並みに。これは日本でも大きな武器となることでしょう。

走行時の状況に応じて4段階ものセッティングを選択できる「ダイナミックドライビングコントロール」も採用。ステアレシオ、アクセルレスポンス、ギアプログラム、ダンパーの減衰力をそれぞれ統合協調させて、コンフォート、ノーマル、スポーツ、スポーツ+と4つのモードに選択できるようになっています。

ちなみに、スポーツ+と呼ばれるのは、DSC完全オフ&リアデフがロックされトラクションを高める、という本格的なスポーツ走行に対応するセッティング。このサイズのセダンでありながらこんなモードまで用意するのは、BMWはいかなるジャンルやサイズのクルマであっても、常にドライバーズカーである事が基本という、BMWの基本姿勢が読み取れる部分。

ちなみにiDriveを用いて、足周りの制御とエンジン&トランスミッション系の設定を、4つのモードをそれぞれ任意にして組み合わす事も可能。よりユーザーの幅広い走行シチュエーションに対応できる細かい心配りとこだわりを実感させてくれるのは嬉しいポイントです。

プライスは、740iが1010万円、ロングホイールベース仕様となるLiが1080万円。同じく750iが1200万円、そのLiが1330万円。サイズや内容の充実を考えれば、先代モデルからのアップはほとんどなしと考えてもいいのではないのでしょうか。

また細かいところながら、先代モデルはE65と呼ばれていましたが、新型の通称はF01とF02(02はLiモデル)。頭文字がE→Fへと変化した事は、この新型7シリーズがBMWのまた新たなる大きな変革の皮切りとなる重要なモデルであるということが伺えます。

おそらく次期5シリーズや3シリーズも、この新たな世代変更を示すネーミングが与えられるはず。一見スタイリングは没個性で地味な印象が強まったようにも感じますが、むしろそれは最近のBMWデザインモチーフに琴線がどうしても触れなかったユーザーには朗報な事かもしれません。次はZ4、そして新型5シリーズ。BMWの進化と変化にこれからさらに注目です。


レポート:岩田 和馬
posted by 親方 at 19:59| Comment(1) | TrackBack(0) | 岩田和馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月22日

高速代1000円制度に向けて。

今週金曜日から本州四国連絡橋の3本とアクアラインで、そして来週末から一部を除き、高速道路通行料1000円一律の制度が開始します。

供給不足のETC車載器、それに対する補助金の問題、二重取り問題の未解決、そもそもの政府の見え見えのご機嫌取り法案…などという議論は置いておいて、とりあえずこの先2年間、現状の「高すぎる」道路通行料の負担が軽くなる事を、いちクルマ好きとして率直に喜びたいと思います。


ここで少し注意したいのが、このメディアでの大々的な取り上げに盛り上げられたサンデードライバーの層。既にこのHPに訪れるクルマ好きの皆さんにはおそらくあまり当てはまりませんが、この機に「普段高速道路に乗らない」又は「普段あまり運転をしない」というドライバーが、高速道路上に多く出現する可能性もあります。また、ある程度のクルマ好き、ドライブ好きの方でも、今回ETCレーンを初めて通過するという方はかなりいるのではないでしょうか。

そういったケースを考えると、本線上や合流付近はもちろんいつも以上に注意が必要であるに加え、とりわけ料金所付近、ETCゲート通過の際には細心の注意が必要です。

まずは、カード差し忘れなどによるバーが開かない→急停止&バック。普段よく高速道路を利用する方なら、一度くらいは遭遇したことがあるのではないでしょうか。ETCに慣れないドライバーが増える今週末からは、とりわけこういった事態が増えそうです。また「ETC車載器さえ装着すれば、それで通行OK!」というとんでもない勘違いをした人がどうやら存在しているようです。自分の周り…免許を持っている同世代でさえも、カードの存在を完全に無視している人間がおり、その事実にはかなりショッキングでした。借りたレンタカーにETCが装着されていたので、そのままゲートに入ったらバーが開かず…という、誰でも知っていて当たり前の事実に気付いていないドライバーが、思っていたよりも案外いるのかもしれません。


そういった事を含めて、ETCレーンで右往左往してパニックになるドライバーが、少なくとも従来よりは多くなる事が大いに考えられます。とりわけ、こちら関西でのETCレーン通過状況は、時にこちらが恐怖を覚えるほど、猛烈な速度で走り抜けていくのをよく見かけます。大きな事故にならないためにも、こちらが慣れている立場だとしても、いつも以上に前方との車間距離を意識して、慎重なドライビングを心がける事が得策だと思います。


そしてもう1つ、考えられるのがETCレーンでの渋滞。現状では、例えば料金所が6レーンあるとすれば、ETC専用のゲートは多い所でせいぜい半分程度。一般との混合レーンをETC専用にしたとしても、全国の多くの料金所のETCレーンにクルマが集中、あげくにETCレーンでのクルマ渋滞という本末転倒な事態が、この週末から一気に増える可能性が出てきます。


そういった際には、車載器からカードを抜き、一般レーンへ入り、係員の方にカードを渡して通るのも1つの手。しかしながら、ETCが分離式で、運転中には操作をしにくい場所…例えばグローブボックスの中やコンソール付近、またマツダ車のようにサンバイザーの裏などの場所に設置している場合は、こういった場面に出くわした時は、大人しくETCレーンに並ぶ、又は同乗者にカードを抜いてもらうという形がベストでしょう。


そして最後に。高速道路通行料が安くなる事はクルマ好き、ドライブ好きにはとても嬉しいニュースです。しかしながら、実際には、土日祝に仕事で止むを得ず高速道路を利用される方もたくさんいます。そういった方へ無駄な渋滞を発生させて迷惑をかけてしまうようでは、今回のこの政策の意味は大いに薄れてしまいます。

この1000円乗り放題の期間は2年。二重取り問題が解決されるのもGW前の予定なので、特に多くの交通量が見込まれそうな場所へただ走るためだけにドライブするのは、単なる迷惑のかけらとなってしまいます。とりわけ、今週末は特に注目度も上がっているので、かなりの混雑が各地で見られる事となるでしょう。普段は高すぎてガラガラな道路はともかく、一目散に走らずとも期間は2年。今週末絶対に…というわけでないのなら、無理して高速道路に乗らないというのも、クルマ社会を考えた上での1つの選択肢ではないでしょうか


<レポート:岩田 和馬>
posted by 親方 at 03:17| Comment(1) | TrackBack(0) | 岩田和馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月18日

新型プリウスの登場前考察。

ある程度クルマに興味のある方なら誰しもが「そんなわけない!」と驚いたであろう、新型プリウスの価格騒動。205万円という、初代をも下回るその価格設定のニュースが広まった際、「あるとすれば、継続して販売される現行型プリウス(以下、プリウス150)の価格だろう」という認識の方も、多かったはず。

しかしながら、どうやらこの価格は間違いなく新型プリウスのエントリーモデルの価格であり、プリウス150にいたっては、噂では190万円を切ってくるという衝撃的なプライスでの登場が現実味を帯びてきました。このニュースを聞いて、現行プリウスの10周年記念モデルを大幅値引きで契約した人の中には契約をキャンセルしている動きも出ている模様。実際、私の近くでもこういった方がいました。

まだ現状では、新型プリウスを直接見ても触っても乗ってもおらず、プリウス150がどのような仕様で販売されるかもはっきりとは分かりません。実際のクルマの印象や、今回の騒動の火付け役であるインサイトなどとの比較は5月の登場後じっくりするとして、今現在でできる、新型プリウス登場後の動きを考えてみたいと思います。


<新型プリウスとプリウス150>
仮に、新型のエントリーモデルが205万円、150仕様が190万円だとすると、その差はおよそ15万円。装備の充実さを揃えるために新型のグレードを1つ上げたとして、それでも約30万円程度の差しか存在しないでしょう。このくらいの差なら、やはり新型の方に多くのユーザーがいくのでは。現行型はモデル末期となっても好調なセールスを維持しましたが、やはり新しいモデルが出るとなると、その魅力が少し陰ってしまうのも事実。

今のところ150仕様の有利な点と言えば、新型に比べれば若干小さい点と排気量が1.5Lで自動車税的に有利な点くらい。それでも150でも既に3ナンバーであり、またデザインもキープコンセプトなので、「現行型は好きだけど、新型のデザインは全然好きになれない!」と拒絶反応を起こす人は、そう多くはないはず。新型販売当初は、納車待ちなどの関係もあってある程度ユーザーは流れてくると思われるものの、その動きも次第になくなり、おそらくクラウンコンフォートのような…公用車やタクシー専用に用いられ、実際にはほとんど一般ユーザー向けの商品としては扱われない事が考えられています。はたまた、新型の安さに対し販売が集中し、この異例とも言える併売体制は案外すぐ終わりを迎える事も…?



<インサイトへの影響>
これはもう避けられない問題だと思います。しかしながら、インサイトにも魅力がある事は事実。クラスが異なり、ハイブリッドシステムが異なり、また値段的に接近…するとなっても、既に登場から6年たったプリウス150を新車で買うならインサイトの方がいい、と思うユーザーも少なからずいるはずです。また、そっくりだと散々言われたスタイリングも、個人的な範囲になってしまいますが「プリウスには一切興味がなかったけども、インサイトはとてもカッコいい!乗ってみたい!」という人が、自分の思っていた以上に多くいる事に驚きました。実際、物凄くクルマに詳しい…もしくは、プリウスを散々知り尽くした!というわけでなければ、一般的な性能差というのはそれほど大きく感じられないのかもしれません。

言い換えれば、インサイトでも十分に「ハイブリッドカーの魅力」を感じられるという事。加えて、スッと収まるドラポジやスポーティかつ軽快な走りはプリウス150にない魅力であり、また、1.3Lの排気量に5ナンバーサイズ、という日本での大きな武器になる要素もあります。

「性能が良くて安い」クルマのほうが必ず売れるという法則が成り立たないのは、日本の今までの自動車マーケットの歴史が証明しています。もっとも、プリウスには「ブランド」という日本人がめっぽう弱い魅力を備えている事も事実ですが、クルマにはそういった端的な物差しでは測れない魅力というのも多く備わっているが面白いところ。ホンダにとっては「想定外」のことであり、新型プリウス登場後はモロに影響を受ける事はもう確実ではありますが、それでインサイトの価値が無になるような事はないはずですし、そういった早まった結論を出すような事をしてはいけないと思います。もちろん、ホンダ側も早急に何らかの次なる対策が必要になってはくるでしょうが…。



<他車種への影響>
もしこの値付けが事実だとすれば、トヨタ側も自らの犠牲を避けられない選択をしたとも言えます。例えば、プレミオ&アリオン。1.8Lモデルの価格はほぼ200万円で、本来2.4L級のポテンシャルを秘める新型プリウスとほぼ拮抗。このクラスには依然として「5ナンバーの3ボックスのセダンでないといけない!」という保守的なユーザーが多くおり、ハッチバックスタイルに抵抗がある人はおそらくプリウスには流れてきませんが、それでも影響は大きくあるはず。そう考えれば、この2つの武器をもたないオーリスあたりにはまともでしょうし、さらに言えば2.4Lエンジンを搭載する高価なブレイドにいたっては、それこそ存在意義自体に疑問が出るほどの致命的影響が出るかもしれません。

もちろん、このクラス上下であるカローラやカムリ、欧州ですでに新型が投入されているアベンシスにいたっては日本に入ってくる理由がほとんどなくなり、またもうすぐ2代目へとバトンタッチするウィッシュをはじめとするミニバン勢にも、新型プリウスショックが出る可能性も…。もっとも、ブレイドやカムリなどはそもそも販売が思わしくない状況であり、これを機にトヨタの無意味すぎるとも時に思えるラインナップ拡大が整理されるかもしれません。

もちろん、トヨタだけではありません。日産でいえばティーダ、ラティオ、ブルーバードシルフィ。ホンダはインサイトを始めとしてシビック、三菱ではギャランフォルティス、マツダではもうすぐ登場予定の新型アクセラ……ライバルメーカーへの「新型プリウス25万円ショック」の大きさには、計り知れないものがあります。



<205万円という意味>
時に露骨に「模倣」をしてでも徹底的にライバル潰しをするトヨタですが、今回の新型プリウスを205万円で登場させる事が現実になれば、それはそれ以上に自らの犠牲をも覚悟した決断。もちろんインサイト189万円の値段が影響したことは事実でしょうが、ただそれだけのためにこの価格を設定したのでは、それはあまりにも軽率。そうでなくても、仮に新型モデルが20万円高かったとしても、十分にそれに見合う価値と魅力が備わっており、注目を集めヒットし、インサイトをプリウス150で打倒させる目標も達成することができたはず。

やはりこの「205万円」というのは、そんな単純な問題ではないようです。この100年に1度の大不況…昨年中旬あたりから、それこそ誰もが驚くような速度で、各自動車メーカーは大きなダメージを負いました。そんな中で、これから先10年のトヨタブランドを代表していくであろうイメージリーダー的車種である新型プリウスの登場。ここが、現在の停滞する日本のマーケットに多大なる刺激を与える絶好の機会であると判断したのではないでしょうか。ピンチはチャンス…ではありませんが、厳しい状況であればあるほど強気に攻め込む姿勢というのは、今の自動車業界に一番必要な事です。事実、既に登場前から、新聞やネットでの各メディアでのこれらの論争と取扱いの多さ。すでに話題性という意味では抜群であるこの状況が、まさしく結果として表れているような気がします。


初代フィットのAタイプが、充実装備で114.5万円というプライスで登場し大ヒットした際、ライバル車たちは一斉にこの価格に言い揃えたかのように並んで、販売合戦を切磋琢磨に繰り広げました。そしてこれからのマーケットは、「189万円」と「205万円」という価格帯が、ある大きな目標値として存在するのではないのでしょうか。いずれにしても、5月登場予定の新型モデルを楽しみにしたいと思います。


<レポート:岩田 和馬>
posted by 親方 at 22:46| Comment(3) | TrackBack(0) | 岩田和馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月11日

ポルシェ パナメーラ

来月開催予定の上海モーターショウで正式発表予定の、ポルシェ初の4ドアスポーツサルーンであるパナメーラ。その予約が日本でもスタートしました。

注目の日本仕様ですが、まずラインナップは、

V8NAエンジン(400ps)+FRであるパナメーラ。
Sの4WD仕様であるパナメーラ4S。
ターボ(500ps)+4WDであるパナメーラターボ。

いずれも、組み合わされるのは7速PDK。カイエンの時のように、いずれV6エンジンを搭載するエントリーグレードが追加されるでしょう。

そして気になる価格ですが、

パナメーラS:1374万円
パナメーラ4S:1436万円
パナメーラターボ:2061万円

ちなみに、現在のレートで計算すると、アメリカ仕様のパナメーラターボの価格は、なんと日本仕様のパナメーラSよりも安い設定。装備の違いはあるとはいえ、日本仕様がかなり高めの価格設定である事が伺えます。

価格的な面でいえば、ちょうどメルセデスSクラスやBMW7シリーズやアウディA8…ですが、直接的なライバルはやはり、マセラティクワトロポルテが筆頭候補。その点、このパナメーラは少し出るタイミングが悪かったのは少し残念なところでしょうか。

個人的には、サルーン…というよりもスポーツハッチに近いこのボディデザインは、無理やり911のイメージを残そうとし過ぎたためか、どこをどう見てもスタイリッシュなデザインには見えません。しかしながら、同じく「ガレージから911が顔を出している」ようなカイエンが、世界的にヒットした事も考えると、やはりポルシェというブランドイメージは絶大。昨今非常に厳しいマーケットながら、やはりある程度台数は売れそうな気もします。

注目は、ポルシェがはたしてこのサイズの4ドアサルーンをどのように味付けして、どんな走りのパフォーマンスを見せてくれるのか。非常に楽しみです。
posted by 親方 at 23:50| Comment(2) | TrackBack(0) | 岩田和馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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