2010年09月26日

マツダ新コンセプトカーから、次世代Sportsの可能性を探る。3 〔RX−8試乗レポート・後篇〕

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前篇続き…

以前ここでコペンやCR−Zの比較対象にロードスターを引っ張り出してきましたが、その時に乗ったMTモデルはもちろんのこと、ひょっとしたら力感はATにも少し劣っているくらいかも…車重の差を考慮したとしても、今回乗った215ps仕様のNAロータリーに乗った偽らざる感想です。

もちろん、235ps仕様の6速MTなら少し印象が違ったかも…とも思えますが、こちらも少し以前のベストモータリングで取りあげられた際に、筑波サーキットでS2000はもちろんのこと、レガシィB4やクラウンにまで遅れをとるという(結果がクラウンアスリートの勝利という大番狂わせでしたが)、これが「数値上」でのRX−8のポテンシャルの現実ということになります。

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おそらくこれが、「ロータリースポーツ」であるRX−8の運命を決めてしまったのかもしれません。「想像よりも速くない…」否、「スポーツカーとして見ればはっきり遅い」という事実。個人的にはそれが決定的に悪いとは思いませんが、「スポーツカーは速いだけじゃないんダヨ」という事を示すロードスターよりも、遅い、現行マツダのフラッグシップスポーツという現実は、やはりいささか物悲しいものがあります。

しかしこの気持ちいいフィーリングだけどパワー感がないエンジンとは違い、シャシーの懐の深さは圧倒的。まず動き出しから感じるのがその乗り心地の良さ。テスト者は225/50R17サイズのダンロップを装着していましたが、タイヤの当たりの硬さは全くと言っていいほど感じず、また速度を上げていくほどフラット感が向上していくこの足の良さは、高速グランドツアラーとして使っても全く不満がでないでしょう。乗り味だけでいえば、それこそアテンザよりも快適な分類に入るかもしれません。

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そんなしなやかなサスセッティングを持ち合わせつつ、ワインディングに持ち込めば、とにかく俊敏かつ軽快な印象を抱かせてくれます。これぞロータリーの真骨頂か?軽量かつコンパクトなおかげで持ちあわせた前後重量配分の良さとフロント慣性の少なさ。ブレーキは構造だけ見れば決してスポーツカーらしいとは思えない一般的なシングルポッドながら、ブレーキング時の4輪がヒタッとと沈み込み、抜群の制動力を披露してくれるので、どんどんブレーキで詰めていける楽しさはまさにスポーツカーの真髄。FRらしい鼻先の軽さと路面変化を的確に伝えてくれるステアフィール、少しオーバースピードで侵入しテールが流れ始めても、もともとのロングホイールベースのディメンジョンのおかげで、自分のような素人でもスッと立ち直らせられる懐の深さ…

先ほどのパワー感の欠如と相まって、完全にシャシー性能がエンジンパワーを超えた領域にあるこの感覚は、逆に言えば今の現行NCロードスターで少し失われつつある「ほどほどの扱える性能」「人馬一体」を、RX−8でより具現化しているのかも…そう思えば、先ほどの物悲しさも個人の杞憂の範囲で済みそうです。

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さて、高速でのGT性能やワインディングで気持ちよく走り回った分の代償は…ということで、気になる燃費チェック。今回約200km走行し、33L弱のハイオク消費。満タン法で燃費を計算すると、6km/Lをなんとか超える数値でした。後半は元気よくアクセルを踏んで楽しんだ事を考えると、ロータリーならば望外に良い数値…なのかもしれませんが、昨今HVでない純粋なレシプロエンジン車の劇的な燃費改善を考えれば、少し厳しいものが感じられるのは事実。「スポーツカーに燃費なんて!」「性能を考えれば他車種と比較してそれほど悪くない!」かもしれませんが、やはりロータリーが今後生き残るためには、さらなる抜本的改良が必要である事を切に感じさせられます。


と、ここまでいろいろ書きつつ、燃費に関しても、それがこのロータリーのフィーリングを味わうための代償で我慢…というところまでは納得。しかし、最後にもう1つだけ。今年の猛暑は近年にない強烈なものでしたが、この夏にRX−8の室内でドライビングを楽しむ事は「酷」の一言…実は今回一番厳しく感じられたのが、夏場の車内温度の上昇に関して。

できるだけ良好な重量配分を実現するためにギリギリまでフロントミッドに近づけられたエンジン、ミッション、それらの熱が全て遮断し切れずにセンターコンソールを通じて車内へ伝わってくるのは、35度を超える猛暑の中ではさすがに厳しいものがありました。もちろんエアコン自体は大変良く効くわけですが、体に直接触れる部分が常に熱い「カイロ状態」ではそれも無意味。少しでも走りを楽しむべくエアコンを切ったのなら…それこそまさに車内サウナ我慢大会となります。もちろん、スポーツカーにそんな事邪道だ!と言われれば元も子もありませんが、ふと振り返るとそこには大人がもう3人移動できるスペースと、快適な乗り心地があるのです。なにも走りだけで我慢を強いるならば、4人乗りもフリースタイルドアも必要ない。ここが、RX−8の抱える矛盾点を一番確実にあらわしているのではないでしょうか。

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テスト後、このRX−8の良い点悪い点について自分自身冷静に振り返ってみました。ロータリーでしか味わえないフィーリング、とくに下りのワインディングを7〜8割で流すように走っている時の気持ちよさと言ったら、自分も22にして様々なクルマを試す機会を与えてもらっていますが、間違いなくその時の記憶はこれからもトップランクとして自分の中に刻まれると言ってもいい爽快さでした。そしてなおかつ大人4人と荷物を積んで、快適にロングドライブを楽しめる。これほど素晴らしい性能を持ち合わせているクルマは他に例を見ません。

しかしながら、欠点を見ていくと……。燃費、パワー感の欠如、車内温度の遮断性の悪さ、維持費……RX−8の最大のアピールポイントはロータリーエンジン搭載車であるということ、それが最も優れた長所であるのと同時に、唯一かつ最大と言っていい欠点である……これが今回RX−8をテストした正直な感想です。得るものがあれば失うものがある、のは当然ですが、やはり「ロータリー」と「4人乗りスポーツカー」というコンセプトの両立は、登場7年たっても以前両者に大きなズレが残ったままとなっています。誰もが夢見たコンセプトかもしれませんが、エコカー減税旋風吹き荒れる中での8月の販売台数は、わずが40台程度…50台以下、1日全国で2台売れればいいほうというこのセールスが、それをさらに裏付けているのかもしれません。このクルマがナビ付でも楽々300万円以下で買えるというコストパフォーマンスの高さは、ロードスターの比ではありません。

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やはり、FDでこそREは輝き受け入れられ、エイトのコンセプトがもしレシプロエンジンで実現できていたら…、この大きく時代が移り変わろうとしている今、この孤高のロータリースポーツを試して、べらぼうに楽しいのになぜか素直に喜べない自己矛盾に苛まれて仕方がありません。

そこで期待したいのは、13Bに取って変わる後継機と目される「16X」の存在。今徐々に「衝撃」が広がりつつあるSKY−G、SKY−Dのように、革新的技術で内燃機関の可能性をさらに感じさせてくれる、16Xならぬ「SKY−R」の存在はあるのでしょうか。マツダの社運を掛けたロータリー47士、オイルショックを乗り越えSAの登場、そして787Bのルマン制覇…世界に誇れる日本の自動車産業の中でも、これほどストーリー性にあふれたユニットはそう存在しません。今このエイトのユーザーも、色々な不満点がありつつも、唯一無二の存在かつ、これらの過去のストーリーに心酔してロータリーを応援している気持ちの方もいるはずです。今クルマの走りに一番真面目に取り組んでいるマツダ。次世代ロータリーユニットを搭載した魅力的なスポーツカーが登場すれば、きっと自分もオーナーへの憧れを現実にしようと動き出そうと思ってエールを送りつつ、今回のレポートとさせてもらいます。





突然ですが、今回のこの更新をもって、この場でのレポートの更新を終了させてもらいます。今まで2年半の間、様々な経験をさせて頂き、未熟な文章に対しての様々な叱咤激励は、全て自分の金言として心に刻まれています。大変な事も多かったですが、この場を借りて感謝をさせて頂きたいと思っています。本当にありがとうございました。
posted by 親方 at 21:34| Comment(5) | TrackBack(0) | 岩田和馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月20日

マツダ新コンセプトカーから、次世代Sportsの可能性を探る。2 〔RX−8試乗レポート〕


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続き…

さて、前回のシナリに感化されて今回試乗レポートをお届けするのは、唯一のロータリースポーツである「RX−8」。テスト車両は販売から5年経過した際に行われたビックMCを経た現行型、そのベースモデルである「TYPE−G」の6速ATモデルです。

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まずスタイリングは、今年ではや7年を経過したとはまだ思えない、斬新なプロポーションは健在。思えば登場した直後、一部メーカーで明らかにこのエイトのデザインを意識したコンセプトカーが次々と登場した事が思い出されます。ただ、先述した08年でのマイナーチェンジによって、やや「厚化粧」気味になったエクステリアは、初期からのデザインに慣れ親しんでいる人にとってはやや抵抗のあるものかもしれません。もっとも、初期段階で仕上がっているデザインのクルマが、マイナーチェンジをすると崩れてしまうというのはよくあるパターンではありますが…。

インテリアもそのマイナーチェンジによって大幅に変更が加えられています。DIN方式のインパネに、ロードスターと共通のステアリング。タコメーターには水温に合わせてレッドゾーンが変化する可変タイプを採用。そして見た目に表れない、エンジン、足回りの変更も多々……ここで改めて振り返ってみると、フルチェンジに近いと言ってもいいほど、実に様々な改良が2年前のマイナーチェンジで行われた事が伺えます。ロードスターのMCも含め、マツダの堅実なクルマ作りの姿勢が表れている部分と言えます。

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さて前置きが長くなりましたが、さっそく運転席に乗り込んでエンジンスタート。その際に感じるのは、ドアの閉まり方やその時の音、そしてインテリアやエンジンスタートの時に感じる、質感の向上っぷり。ここでまた余談ですが、RX−8が出た当初はまだ自分は高校生であり、当時通学で使用していた最寄り駅近くのマツダで、制服姿のまま、登場直後の白いTYPE―Sの6速MTをまじまじと見つめていると、営業マンの方がキーを持ってあらわれて、運転席に座りエンジンまでかけさせてくれた思い出があるのですが、その時よりも確実に各部のフィニッシュであり、1つ1つの動作の質感の向上が感じられます。もっとも、初期モノと、マイナーチェンジ後の現在のモデルの間に長い長い年月が経っていれば当然の事かもしれませんが…。

ロータリー独自の「ポロポロポロ…」というアイドリング時の振動をステアリングから感じつつ、Dレンジに入れてゆっくりと動き出します。よく言われる「ロータリーは低速時のトルクの細さが…」という点については、トルコンATによるスリップ感の助長もあり、あまり顕著には感じられません。これも、後期から全エンジン6ポート化され、メタリングポンプ数の増加や機械式→電磁式への変更などの細かい改良を重ね、涙ぐましいエンジニアの努力の賜物なのでしょう。なお後期のAT仕様はリミット7500rpmの215ps、MTはリミット9000rpmの235psとなっています。

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発進直後はスムーズなものの、そこから2〜4000回転付近のアクセルに対する反応の鈍さは、やはりレシプロには敵いません。しかし4000を超えたあたり…そこからレッドの7500回転まで、全くよどみなくスムーズに、パルスが弾けるようなフィーリング、そしてその時に奏でるNAロータリーの実に気持ちいいサウンド。ロータリーの燃費が悪いというのは、エンジンの特性上の問題はもちろんあるでしょうが、この高回転まで回した時の気持ち良さにドライバーがガマンできずにスロットルをあけてしまう…そんな要因も絡んでいるのでしょう。そういう自分も、見通しのいい道路で前が空けば、ついつい1速でレッド7500まで……この呪縛にすっかりハマってしまいました。

それを手助けしてくれるのが、クロスした6速AT。全開加速時には上手くトルクの痩せた部分までドロップせずに、またトルコン式とは思えないレスポンスでシフトアップしてくれます。ここであえて「シフトアップ」と記したのは、やはりダウン時にはワンテンポ遅れてショックと共にシフトダウンする、トルコンATのネガが見えた為。加速時には全くハンディは見せませんが、ダウン時にはやはり最近流行りのブリッピング機能が欲しいところ。もっとも、ベストなのは2ペダルのDCTでしょうが…。しかし乗っていると、さぞかし初期の4速ATモデルに乗るユーザーは、フラストレーションが溜まっていた事でしょう。

しかし、乗りながらフト気づいてしまいます。アクセルを踏み込んだ際のフィーリングは、ATでありつつもやはり最高に気持ちいい。…しかし、うん、やはり…。そう、気持ち良くはあっても、思ったより速くない……ここをどう感じるかで、このクルマの評価は大きく分かれてしまう。RX−8が果たして、スポーツカーか否か。

つづく。
posted by 親方 at 00:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 岩田和馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月08日

マツダ新コンセプトカーから、次世代Sportsの可能性を探る。1


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まずはこちらの3分少々の動画をご覧頂きたい。





どうしてマツダはこうも、クルマ好きの心をくすぐるのが上手いのでしょうか。マツダが新たなデザインコンセプトを具現化した、新たなコンセプトカー「靭(SHINARI)」を発表しました。先日登場したプレマシーで初採用されたNAGAREコンセプトに加えて、新たなデザインテーマは「魂動 〜Soul of Motion〜」。

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ここですでにお気づきの方もいるかもしれませんが、先ほどのプロモーションムービーで、マツダの現在の会社のテーマである「Zoom−Zoom」がどこにも謳われていません。つまりこのシナリは、マツダというメーカーのこれからの大きな指針を担う1台かもしれない・・・後々そう振り返るようになる、重要なコンセプトカーかもしれません。

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さて公開された画像から、このクルマの存在を少し模索してみることにします。

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デザイン的には最近流行りの4ドアクーペ風。4ドアというのが、とくにフロントフェイスに共通項を覚えるインフィニティエッセンスとの最大の違いと言えるでしょう。そのプロポーションから、考えられるのは間違いなくFR。サイズもかなり大きめに感じられます。デザインの存在感だけなら、アストンマーティン・ラピードやマセラッティ・クワトロポルテに肩を並べている!?

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プレマシーでは「あれ?」とも感じたNAGAREコンセプトは、このシナリでこそ本来の実力を発揮・・・と思いたいところですが、ここでマツダは新たなデザインテーマを提案してきました。このあたり、少し今後マツダの動きを見守る必要がありそうです。

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インテリアも、一応コンセプト風の処理はしているものの、非現実的か?と聞かれれば、十二分に生産化を意識しているとも考えられそうな造形。注目はタコメーター。レッドゾーンが7000回転手前ということは、おそらくロータリーではないはず。ディーゼルという線も薄い。ということは、SKYコンセプトに基づいた6気筒か、はたまた直噴4気筒ターボの発展形か!?妄想は尽きません。ちなみにATはボタンインジケーターのようで、ステアリングの裏には「マツダ方式でない」コンベンショナルな形状のパドルシフトが隠されています。

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否応なしに自分が思い出したのは、01年東京モーターショウでのRX−エボルヴの存在。その後2度のコンセプトを経て登場したRX−8は、つい先日欧州での販売終了アナウンス。果たして今のマツダの状態からこのシナリがどのように登場するかは分かりませんが、エコ一辺倒の時代にこういった夢のある、妄想が膨らむ1台というのは実に嬉しく、また頼もしい!

さて、今年でそのRX−8が登場して7年。ロータリーの16Xの姿も見えない中、今このクルマに改めて乗って何を感じたか。そしてそこから見えるシナリの存在の意味とは・・・。

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つづく。
posted by 親方 at 01:20| Comment(3) | TrackBack(0) | 岩田和馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年09月01日

iQに待望のMTモデル&スポーティ仕様が登場!

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トヨタのiQに待望のMTモデルが設定されました。もともとはGAZOOプロジェクトの一環で100台限定で販売されたのが即完売。そして今回アイドルストップの組み合わされ、シリーズ中最高燃費23.5km/Lを謳って登場となりました。

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同時に追加されたのが、「→」と書いて「ゴー」と呼ぶスポーティ仕様。具体的にはまずエクステリアでは、専用フロントバンパーにフォグランプ、リアディフェーザーにシルバーのドアミラーなどのアクセントなどにより、ベースモデルとはひと味違った印象を醸し出しています。はっきり言ってiQ最大の欠点かもしれない「ブサイク」なエクステリアが、アストンのシグネットほどではないものの、少し新鮮味が出た印象。

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ここで、「あれ?目新しいけど、どこかで見た事あるような顔…」と思った方はご名答。実はこの「→(ゴー)」とフロントバンパーやリアディフェーザーは、アメリカでサイオンブランドとして販売されるiQのパーツの使いまわし。もっとも、選択肢を増やしてくれただけありがたい事なのかもしれません。

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メカニズム的に注目なのは、やはりMTの正規ラインナップ化。このご時世でMT追加は無条件で賛成です。またトヨタの燃費最重視セッティングでドライバビリティをひたすら犠牲にしていたCVTが、同じく1.3Lの「→」に疑似7速で任意にコントロールできるようになるマニュアルモードが追加されたのも朗報。

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他にも、「→」のレザーパッケージではレッド内装を選べたり、リアがディスクブレーキになったりと内容盛りだくさん。そしてGとG「→」の価格差は、なんと5万円!!これはお買い得!!…と判断してしまっては早計。一応「100G→」「130G→」のグレードを名乗るものの、実際は「オートエアコン」「スマートキー」「イモビライザー」という装備が削られており、実質的には廉価版の100X(1.3LモデルにXは設定なし)に準じた装備になっているところに注意しなければなりません。

このあたり、トヨタの商売上手というか、ずる賢さが表れているというか。特にエアコンに関しては、インテリアデザインを大きく変えてしまうので注意が必要です。iQのオートエアコンの操作系は卓越した使い勝手と集約性の良さを持つだけに、少し残念ではあります。ここを「せっかくのプレミアムコンパクトなのに」とネガティブに受け取るか、「少しでも価格を抑えようとしたんだな」とポジティブに受け取るか、で評価が分かれそうです。

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個人的にこのiQ、見た目は全く好みではありませんが、そのメカニズムの特異さと、実際乗ってみてトヨタらしからぬ(?)個性的な走りで、個人的にもとても気になる1台。先日改めて乗る機会を設けたのですが、ステアフィールの良さとサイズらしからぬどっしり感、そして見た目から想像できない実用性の高さなど、個性的な魅力を改めて認識。と同時に、ひたすらうるさく安っぽいエンジンと理解に苦しむCVTとのパワートレーンがこのクルマの魅力をブチ壊しにしている事も同時に改めて思い出されたので、今回の改良はイチ車好きとして大歓迎。装備の貧弱ささえ気にならなければ、1.3Lの「→」以外を買う理由は見当たらないでしょう。

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しかし、今回の「→」の設定理由である「若い男女をターゲットに」という文言の通り、クルマ自体ではなくこのクルマを売る側の人間の「iQ」の低さが気になるところ。自分のような今回のニュースで心躍らせた今時珍しいクルマオタク野郎は除いて、正直今回スポーティグレードやMTを設定したところで、ごく一般の若者が突然iQに興味が出始めるなんてまず有り得ません。こういったトヨタの裾野を広げようとする姿勢はクルマバカな若者の1人として実に嬉しくはあるのですが、実情はむしろ、もう少しお年を召した、走りを忘れられてないおじさん達に似合うクルマと言えるでしょう。

登場してはや数年経ちますが、このiQを果たしてエントリーで売っていくのか、プレミアムなセカンドカーとして魅力を高めていくのか、いまだ迷走続きの感が否めません。個性のある魅力のあふれる貴重な国産車であるからこそ、そのピントのズレが心配になるのです。せっかくのいいコンセプトが、結局はそのマーケティングのズレで、後々放置されて消え失せていってしまうのでは…トヨタでこのような光景を何度見た事でしょう。



そして今、改めて登場直後と同じ心境を抱きます。


なぜ、これをレクサスブランドで売らなかったのか」、と。



・・・・・・・・・・

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フト周りを見れば、奇しくもフィアット500が、「アバルト以外で」待望のMTラインナップを用意。アルミやスポイラーでお化粧して、同じアイドルストップ付で1.2L、お値段208万円。燃費数値や取り回し性能など大きな差はありますが、おそらくユーザー層は限りなく近いところにあるように思えます。こういったクルマとキチッと勝負できるようになって欲しいという願いを込めて、今回のレポートとしたいと思います。



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速報!
マツダが新しい4ドアスポーツのコンセプトカー「インフィニティエッセンス」……というのは冗談で、「SHINARI(シナリ)」を、イタリア・ミラノで公開。

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かつてセンティアやミレーニアを彷彿とさせる、アッパーミドルサルーン市場にマツダ参入?流行りの「4ドアクーペ」とするなら、現代版MS−8か、はたまた大きく生まれ変わったペルソナか?それともこれは、次期RX−8の予告版なのか!?

…と妄想し始めたら止まりませんが、これからのマツダを担う重要な1台になっていくのかもしれません。

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そこで、欧州では残念ながら販売が終了してしまった、日本が誇る孤高のロータリースポーツ、RX−8を1日お借りして試乗してきました。身銭を切って体感した、そのエコに真っ向から逆風を受けるこの4ドアスポーツに乗って、22歳が思うこれからのマツダのスポーツカーについての想いを、今後のレポートのどこかで紹介していきたいと思います。




久々の更新となった事で、叱咤激励含めまして、コメント頂いた皆様、ありがとうございました。東京ではなく大阪に1人で住み、身近で発表会に参加したり広報車を借りるというような事は到底頻繁にできませんので、ネタ集めに関して、最近正直厳しいものがありましたが、それは全て自分自身の現状の環境への言い訳です。どこまでやれるかは分かりませんが、学生の分際で出来る範囲でまた精進して参りたいと思いますので、これからもしばしお付き合い頂ければありがたいと存じます。この場をお借りして改めてではありますが、またよろしくお願い致します。
posted by 親方 at 22:24| Comment(3) | TrackBack(0) | 岩田和馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月24日

アイミーヴを改めて試す!

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またご無沙汰の更新となってしまいました。今回はアイミーヴの試乗レポートをお届けします。アイミーヴに関しては、以前TMSでの簡単なレポートをお届けしましたが、今回は半日お借りして約100kmを走行。急速充電も体験する事ができました。

今回アイミーヴをお借りしたのは、全国でも珍しい「エコカー専門レンタル店」として営業しているオリックスレンタカー京都駅前店。プリウスやインサイトはもちろん、以前CR−Zのロングランテストの際の車両もここでお借りしました。他にも「フリーウォーク」のアプリ利用で観光案内をしてくれるiPhoneを貸し出してくれたり、レンタサイクルも用意しているなど、観光都市である京都ならではのサービスを展開しています。

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今回借り出したシルバーのアイミーヴですが、この車両はまず市役所が公用車としてある一定期間利用して、その後何台かをレンタカーとして運営開始したとの事。外装や内装は新車そのもののキレイなものでしたが、すでに4000kmほど走行していた車両でした。

さてインプレッションですが、街中での印象は以前ご報告したものと変わらず。十二分な加速性能に、車重増がプラスに働いている乗り心地のしなやかさ。シティユースならばDレンジではなくECOレンジで過不足なく事足ります。そして今回はまとまった時間アイミーヴと過ごせる事になったので、より自動車的な魅力がどうか…日常域やEVという存在意義を語るには少しベクトルが異なるかもしれませんが、短時間では試せなかった「ワインディング」や「高速道路」での印象を中心に。

テストの日は土砂降りで生憎のお天気。借り出しの際に「京都市内からは出ないようにお願いします」「走行距離目安は80〜100kmまでで」との事。しかし京都市内から少し走れば、画像のような山深くのワインディングを見つける事ができます。ここではエコランをやめて、Dレンジで思いっきりアクセルを踏み込んでみる事にします。

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まず感じるのは、いまさら改めて言うのもなんですが、アクセルを踏んだ瞬間に最大トルクが発生される、そのモーター特性をいかんなく発揮したその俊敏性。加えて、リアには贅沢にも175幅サイズのタイアがおごられるアイ&アイミーヴですが、このアイミーヴにはそれに加えて、「軽自動車」としては珍しくTCSも装備されています。その理由が今回雨のワインディングで走ると改めて理解できます。

試しにTCSを切ってラフにアクセルを開け閉めすると、立ち上がりでリアが一瞬ズルッと吹っ飛びそうになる挙動が出てきます。基本はアンダーセッティングでフロントが逃げ始めが早いので心配はありませんが、64psに抑えられてはいるものの、まずノーマルのアイでは出ない挙動を見せてくれるあたり、アイミーヴのパワフルさを現して言えるでしょう。また、アクセル操作に対する反応が「良過ぎる」が故に、雨の立体駐車場の登り勾配などで、リアタイアがズルッと滑る場面に今回遭遇しました。TCSの装着は必然的とも言える判断だったことが伺えます。

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さてお次は高速道路へ。距離を考えるとほんのわずかな区間・・・今回は京都南〜京都東IC間の往復でしたが、ここで新たなこのアイミーヴの楽しさを味わう事ができました。

それは「音」。エンジンサウンドというのはクルマを楽しむファクターでも非常に重要な1つであり、それがなくなるEVに関して、楽しさなんてないという偏見がクルマ好きの中でもまだまだ根強く残っています。

しかし今回試したところ……いやぁ、なんて気持ちいい事か。モーターの高周波の音が速度を増すにしたがって「ヒィィィィィィーン!」と大きくなっていき、それはまるで飛行機の離陸音のよう。個人的にはこれは「ノイズ」ではなく、「サウンド」と感じ取れるものでした。もう気持ち良過ぎて、何度もアクセルをパカパカと開け閉めして、この新たなる次世代自動車の歓びを堪能。またワインディング時でも感じたパワフル感も健在で、モーター回転8500rpmで達成する最高速130km/hは、メーター上ですぐに確認する事ができました。またバッテリーによる重量増のおかげか、フロントがちょろちょろと落ち着かないアイの特性も上手く拭い去っており、その静かさも含めて、あらゆる速度域でベースとなるアイのターボ車よりも快適である…今回改めて自分で体感し、その事を確信へと変えました。

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EVの特性上、速度を上げれば上げるほど「電費」は不利になるので、やはり軽自動車のようなシティコミューター的な使い方がベストだと個人的に今でも思っていますが、ここまで高速域で気持ち良さが味わえるとは。短い試乗だけでは絶対に分からなかったであろう、実に新鮮な体験でした。

さて、どんどんと楽しむうちに、残り航続距離もそろそろ少なくなってきたので、急速充電も体験する事に。市内のどこに急速充電器があるかはナビで設定されており、おおよその目安を考えておけばビクビクする心配もなさそうです。充電場所はもちろん屋根付。タッチパネルを操作して、ノズルを持ち、車体左後部へセット。充電が開始になると、勢いよくクルマの外気ファンが回り始めるので、その音に少しびっくりするかもしれませんが、作業自体は実に簡単。

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ただ難点を言えば、そのノズルとコードの重さでしょうか。特に小柄な女性の場合は結構な重労働となりそうです。やはり急速充電はあくまで「非常用」であり、日常では100・200Vで家庭充電するのが理想的な使い方だと思われます。

さてトータル約100km走り、改めてこのアイミーヴの魅力の高さを実感。今回は街中だけではなく、ワインディングや高速、ある一定期間を試せる機会でしたが、走れば走るほど、このクルマにどんどん惚れていく自分がいます。もちろんそれは、ベースとなるアイがもともと持つスタイリングの素晴らしさや単なる軽とは異なる走りへのこだわりがあったからこそ。航続距離が短い事は欠点と言えば欠点ですが、それを今現在のEVの不満点として問う事は、例えばロードスターに積載性能を求めるようなものであって、少しお株違い。もともとそういう事を前提とした上でこのクルマを接する付き合い方をしていくのがEVであり、その点で言えば意識改革を行うのは、我々ユーザーのほうかもしれません。

高価な軽自動車になってしまうという点で言えば、もうすぐ登場する日産のリーフのほうがポテンシャルは高そうではありますが、個人的には先述したように、EVは軽自動車枠のサイズであるからこそ真価が問われると考えます。きっとリーフくらいにボディサイズも居住空間もゆとりがあれば、その分航続距離の短さなどのデメリットがより切実に感じられてしまうと思うのです。あとさらに個人的な感情を持ちだす事をお許し願うならば、いくらエポックメイキングで素晴らしい実力を備えている最新EVであったとしても、あの理解不能なリーフのデザインを採用した事には心底ガッカリ。奇抜なインパクトだけで言えば、例えばジュークのデザインでEVだったとしたら、まだ日産の心意気を感じる事はできたのですが。その点だけでも、個人的には乗っていて恥ずかしくない、アイミーヴの圧勝という気持ちでいます。

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さて最後に、これからのEV評論について思う事を少し。アイミーヴに乗って感じた事は、まず自動車としての実力の高さがあった上で、初めてEVという価値観の素晴らしさが生まれるということ。よく「エンジンを必要としないEVは、バッテリーさえあれば、様々なベンチャーが自動車業界に参入できるチャンスである」というような報道もなされていますが、今の時代に必要とされる基準をクリアし、さらには自動車としてドライバーに魅力を兼ね揃え、商品的価値としての何かを盛り込む事は、ノウハウのないそんじょそこらの新興企業が成し得る事は並大抵のものではない…ということを、声を大にして言っておきたいと思います。テスラのような形態が増えるのであれば、これからのEV事業はもっともっと面白くなっていくでしょう。

そしてもう1つ。迫りくる欧州勢の脅威も忘れてはなりません。今間違いなく世界で1番日本がリードしている分野であり、まだコンセプトカー段階の車を引き合いに出して、すでに市販ベースの日本車をコケ扱いする一部カーメディアの左翼的報道もどうかとは思いますが、ここ10年のスパンで間違いなくそのリードは着実に縮んでくるでしょう。例えばその時に、ゴルフEVが市販となり、リーフと比べた時に、EVという利点でスタート位置が揃った場合、結局は今現在で言う「ゴルフとティーダ」の比較状況と同じようになってしまうのではないか。そう考えた時に、果たして日本車はこれからどういう価値基準でクルマの魅力を作っていくのか。例えそれがEVであろうとハイブリッドであろうと燃料電池であろうと、「クルマとしての魅力作り」の歩みを決して放棄してはいけない、という事を最後に、このレポートを終えたいと思います。



posted by 親方 at 13:13| Comment(8) | TrackBack(0) | 岩田和馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月22日

新エンジン搭載 BMW320i試乗レポ

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新しいBMW320iに乗る事ができました。ここ最近のBMWの勢いには驚くばかり。先日1・3シリーズやMINIが大きくラインナップやエンジンの変更を受け、とくにアイドルストップ付の6MTの320iはモード燃費がなんと12.8→18.4km/Lへと劇的な改善!これでパワーもトルクも向上しているのだからグゥの音も出ません。そんな新しいユニットを搭載した320iのレポートをお届けします。

テスト車はその6MT…ではなく、恐らくもっとも売れ筋となるであろう320iの6速ATモデル。若干MTよりは劣るものの、ATでも15,2km/Lと、1500kgのFRセダンである事を考えれば大変優秀な数値。排ガス性能の問題でエコカー「減税」対象とならないのは少し残念ではあります。

そんな新しい320i、注目はやはりエンジン。2.0L4気筒は今回の変更でリーンバーン化、直噴化されているのが主なポイントと言えます。そのおかげで燃費改善はもちろんの事、パワートルク共に約10%向上。170psという数値は、E90にあった2.5Lローチューン版の323i近い数値です。もちろんお馴染みのバブルトロニックも相乗効果を生み出しているのは言わずもがな。

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ちなみに今回のMCで、325iのエンジンは3.0Lの直6へ。こちらもパワーアップ&燃費改善がなされており、燃費に関しては従来型の2.0Lモデルと同程度の数値を叩き出す小食っぷり。335iのエンジンも、先日の5シリーズの試乗記でお伝えした通り、ツイン→シングルターボ化され、バブルトロニックが新たに組み合わされた次世代3.0Lターボへと変更を受けています。

さて軽く紹介を終えたところで、早速インプレッションのほうへ。スタイリングに関しては、セダンに関しては以前フェイスリフトされたものと同じ。彫刻的なボディラインがやや柔らかい印象となり、前後ウインカーにLEDが使われて新鮮味を増しています。初期E90ユーザーにすれば、拡大されて視認性が劇的に良くなったドアミラーの変更が一番羨ましいところかもしれません。唯一今回のエクステリアの変更は純正のアルミホイールのデザイン変更。320iのそれは、新型のほうがスポーティなデザインになっており、個人的には好印象でした。

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他のどんな車種でも同じようにバッチリとスポーティなドライビングポジションが決まるBMWの美点を改めて感じながら、エンジンをスタート。始動直後のエンジンがまだ冷えている状態でも、直噴化でよく言われるエンジンや排気系からのカチカチとした音は聞こえず。ただ以前よりややエキゾーストサウンドのニュアンスが軽くなったのを感じながら、やはり5シリーズのそれよりも遥かに操作しやすく高級感もあるコンベンショナルな方式のシフトノブを動かして、走り始めます。

走り始めて数m、まず最初に「全然違う!」と感じるのはステアリングフィール。今回から燃費対策の1つとして電動パワステが採用された3シリーズですが、その違いはそれこそ曲がり角を1つ曲がっただけでも従来モデルとの違いをはっきり感じる事ができます。

それは「ステアリングの重さ」。現在の3シリーズのアクティブステアリング「非」装着車や1シリーズに乗った際にまず感じるのが、パーキングスピード時の異常なまでに重くねっとりとしたステアリングフィールでした。「おぉ、これぞドイツ車だ!」とニヤッとできる輸入車フリークや、運転と同時に腕を鍛えたい筋骨隆々なアスリートならまだしも、特に女性などはちょっとこれだけで購入対象から敬遠され兼ねない、そんな印象を抱くものでした。その悪癖は従来のコンポーネンツを使うX1にもそのまま受け継がれています。

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しかし今回の電動パワステの採用で、ようやくこのズシリと重かったステアリングが「ちょっと重いかな?」というレベルにまで改善されました。以前の重めの操舵感が好きだった人も、新型に乗ればこちらのほうがスムーズで好印象なイメージを抱くはず。ちなみに走り始めてある程度スピードが乗ってくると、ステアはずしりと座りがよくなり、直進安定性は抜群。また中立付近で微舵を入れた際の反応の素晴らしくリニアで、知らなければ電動式であると気付かないであろう完成度の高さを見せてくれます。

さて注目のエンジンですが、こちらは燃費改善されたエンジンとは想像つかないほどの力強さを見せてくれました。発進直後からアクセルに対して低速からのピックアップが非常に良く、そのままの力強さを保ったままレブリミット7000回転までスムーズに回っていきます。発進時のちょっとしたかったるさも、高回転域での頭打ち感も、まるでなし。4名乗車状態の重量が乗った状態でこれですから、過給機なしの2LNAでここまで軽快に走ってくれれば、まず動力性能に不満を感じる事はないでしょう。

3シリーズを買う人が必ず1度は悩む「お手頃な4気筒か、余裕のシルキー6か」という選択ですが、絶対的なフィーリング面とBMWなら絶対6気筒に乗りたい!という見栄を覗けば、この廉価版でもある新しい4気筒エンジンに死角はもうなし!?325iのエンジンが2.5Lから3.0Lへと変更を受けた理由もここで納得。この新しい4気筒は、従来型323i程度までカバーする実力を備えているのですから。

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ただあえて「フィーリングを覗けば」としたのは、エンジンは間違いなくパワフルなのですが、どことなくライトな印象も感じられたのがその要因。もちろんそれはピックアップの良さであり吹けの軽さであり、ポジティブな印象にもつながるのですが、以前のエンジンで感じられた4気筒とは思えないジェントルかつ高級感のあるエンジンフィールやサウンドが、性能向上に伴ってやや失われた感は少し否めないかもしれません。特にやや高周波が耳につくシューンと響くエンジンサウンドは、ひょっとすれば従来のBMWユーザーからすれば少し物足りなさを感じる部分かも。もっともこれは535iに乗った時にも感じられた事で、BMWに対するエンジンへ求める期待のレベルが他社に比べて高い事の表れであるからこそ、というのも、535iで出した結論と同じところに落ち着いてしまうわけですが…。

しかし改めて3シリーズに乗って感じるのは、DセグメントのFRセダンとしての完成度の高さ。テスト車はBSトゥランザのランフラットを履いており、テスト車両がまだ500kmしか走っていないのでややリアの落ち着きのなさが感じられたものの、ランフラットの直接的なゴツンとくるショックはかなり低減されており、乗り心地もイヤ―モデルごとに目に見えない進化を重ねている事がよく分かります。下手に見た目につられてMスポーツを選ぶ必要性は、少なくともこの標準足の320iに乗る限りは感じられません。

他にもスムーズかつスポーティな走りにもよく応える6速ATの出来や、ブレーキング時のフィールと姿勢の良さ、ノーズの入りとリアのトラクションのバランスの高さなど、まさにFRのお手本、駆け抜ける歓び。これがHDDナビ標準で従来モデル据え置き445万円は間違いなくお買い得。もっとも、絶対的な価格の高さは、先日少し話題になった北米や欧州市場での価格差を考えると、「ぼったくり」感が否めないのは事実…ですが、他同クラスの国産セダンから比べると、たとえ2.0L4気筒でも、走りに関しては「格の違い」をまざまざと実感できる…ようやく完熟期に突入してきた新しい3シリーズ、今が一番買い時かもしれません。
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2010年06月04日

新型パッソ試乗レビュー

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トヨタのパッソに試乗する機会があったのでレポートしたいと思います。テスト車両は売れ筋と思われるベーシックな1.0LのX。ボディカラーはどれも特徴的な名前がつけられていますが、この色は「キナコメタリック」という薄茶色。

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ボディサイズは先代から全長が若干伸びただけで、全幅も5ナンバー枠いっぱいではなく1665mmに抑えられました。最小回転半径は13インチ仕様で4.3m、またピラーの形状最適化やサイドのウエストラインが下げられた事により、解放感や視界の良さは抜群。まだ運転に慣れていないビギナー層に喜ばれそうなポイントです。愛嬌たっぷりの大きな明るいヘッドライト、またLEDのリアテールもポジション時とブレーキ時の点灯場所が異なっており、後方からの視認性も良くなっているのは○。

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インテリアは直線志向でシンプルにまとめられており、先代に比べて格段に質感が向上しています。小物入れの数、形状も使い勝手よく考えられており、ダッシュボードが低いおかげで閉鎖感もなし。ただそれはあくまで先代比であって、同クラスコンパクトと比較すれば、価格なりの出来。しかしながら開発コンセプト自体そこを狙っているのでしょう。「チープだけどオシャレ」という目的は達成できているように思えます。

シートはイマドキ珍しいヘッドレスト一体型のハイバックタイプ。しかし見た目よりはサイズもサポート性も結構マトモで、「+Hana」のヘッドレスト別体ベンチシートよりも、むしろ好印象。しかしながら女性ユーザーの事を考えるならば、シート座面やベルトアンカーの調節は欲しいところです。

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さて走った印象は、まず1,0L3気筒エンジンのフィーリングは幾分改善されたように思えます。プルプルとした微振動や「いかにも」な安っぽい排気音も無視できる範囲ではないものの、かなり抑えられた印象。とはいえ、プレミアムコンパクトを謳うiQならば難癖をつけたくなるものの、このパッソの雰囲気とポジションを考えれば、この3気筒のフィーリングとのミスマッチさも感じられません。また、先代の4速ATからCVTと変わったおかげで、限られたパワーをさらに無駄なく有効に使えるようになり、900kg+αの軽量な車重に対して必要十分な動力性能。価格的にもグッと高くなる1.3Lの存在意義は全く感じられない、と言いきってもよいでしょう。燃費も高速6割一般道4割、渋滞にも遭遇しエコランをほとんど意識しなかったのにも関わらず、19km/L台と実用燃費はかなり良さそうです。

ハンドリング、乗り心地、ステアリングフィール…云々は、このパッソに関しては多く語る必要のないクルマ、かもしれません。ハンドルは軽く、ブレーキもよく効き、女の子が運転しやすいと感じる要素は確実に抑えています。逆に言えば、クルマ好きの心をくすぐるような乗り味や楽しさは皆無。軽量コンパクトで数値以上によく走るだけに、それらを押さえていればとても面白い素材になるのに・・・と思ってしまいますが、これもある意味マーケティング重視の超現実主義「車」としての役目はキチンと果たしていると言えます。

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ただ1つ、タイアサイズに関してだけは注文を。今時いくらコンパクトとはいえ軽量とはいえ、155の80扁平の13インチはあまりにキャパシティ不足。別にスポーティな走りを意識しなくても、ちょっと速いペースで曲がるとすぐにド・アンダー、そしてちょっと素早いハンドル操作をすれば、リアがズルッとスライド。やはり最低限のスタビリティを考えれば、オプションの14インチタイアは装着しておきたいところです。7万円少々でVSCを装着すれば14インチはセットで付いてくるだけに、こういった運転に関心のない女の子に多く選ばれるクルマだからこそ、ぜひマストでお勧めしたいオプションだと言えます。

こういったパッソ・ブーンのようなクルマは、クルマや運転に全く関心はなく、けどもナノイーという言葉には反応する…そんな女の子に気に入ってもらえるかどうか、それが全てなのかもしれません。そういった透き間ポジションにも抜け目なくラインナップする事ができるのが、トヨタ…または日本車独自の強みなのかも。ただ確実に勢い迫る中国車などの脅威を考えれば、こういった日本が得意とするクルマ作りだけでは生き残っていけないのかもしれません。アジア市場をも視野に入れる割安な層をいくのか、それともVWポロを代表する欧州プレミアムコンパクトにも勝負していくのか…もうすぐ登場予定の新型マーチ、次期ヴィッツ、フィットハイブリッド………今後の日本車の明暗を分けるのは、このクラスでどういった舵取りをしていくのかにかかっているのかもしれません。
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2010年05月27日

注目の最新独車試乗2〜BMW535i〜

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ここ最近のBMWの勢いが止まりません。戦略的な価格帯で登場したX1を始めとして、1シリーズや3シリーズはエンジンを一新して燃費性能を大幅改善。また120iクーペや325iクーペなどのラインナップ充実、X5も次世代ターボエンジンへとスイッチするなど、実に話題性豊富。そんなBMWの中核を担う5シリーズが3月にフルモデルチェンジ。そこで今回はその5シリーズの試乗レポートをお届けします。

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ラインナップは今のところセダンのみで(近日ツーリングも導入予定)、グレードは3つ。6気筒モデルが3.0LNAの「528i」、3.0Lターボの「535i」、そして4.4LV8ターボの「550i」と、それぞれネーミングとエンジン排気量との関係は微妙に異なっており、個々の性能差がグレード名に表れていると言っていいでしょう。今回のテスト車両は中核モデルの「535i」。価格は835万円也。

随分とアグレッシブなデザインだった先代「E60」型に比べて、今回の「F01」型は幾分落ち着いた印象。これを大人しくなりすぎて新鮮味に欠けると見るか、少々やり過ぎ傾向だった昨今のBMWの流れが少し以前のスタンスに戻ってきたと好印象を得るか、は少し意見が分かれそうです。個人的にとしては後者。7シリーズにしろ、Z4にしろ、5シリーズにしろ、一時期の「いったいBMWはどうなっちゃうの?」と心配になってしまう破天荒っぷりでしたが、デザイナー陣の変更でようやく落ち着きを取り戻してきたようです。

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しかしそのように一見コンサバな印象に受け取られがちながら、サイドのキャラクターラインの深く鋭い造形など、実車をいざ目の当たりにしてみると、かなりのアグレッシブなスタイリングの持ち主であると実感させられます。また地味な点ながら、今回のF01型でようやくワイパーが右ハンドル対応のものに。もちろん、いまの今まで左ハンドル用のままだった方がおかしかったとも言えますが…。

ボディサイズは、プラットフォームも7シリーズと共用する事からも分かる通り、今回この新型でもさらに歯止めが効かず。全長は4.9m台へと突入し、全幅も1860mm。しかしそのサイズアップ分は主に衝突安全性とスタイリングに使われているようで、過激なディティールを持ちつつ案外プロポーションとしてはボクシーだった先代E60型と比較すると、室内空間はむしろ少しタイト気味になったように感じられます。

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今回の新型のハイライトの1つがインテリア。最大のライバルであるメルセデスEクラスともっとも差を感じるのがここであり、質感に関しては5シリーズの圧勝。改善(一部退歩?)の結果、iDriveの使い勝手に関してはまだまだなところもありますが、10インチを超えるモニターの視認性の良さとグラフィックのキレイさはピカイチ。今回から電子化されたパーキングスイッチの使い勝手もよく、メーターの見やすさもグッと良くなりました。唯一惜しいのは、7シリーズに乗った時にも感じた、そのタッチ・質感・見栄え・実用性いずれも「?」マークがつくシフトノブ付近のデザインと操作ロジック。この電動シェーバーのような見た目と、動かす度に安っぽい印象を抱かせるシフトフィーリングは、1000万円級の高級車云々以前の問題として、改善の余地アリ。

さて、プッシュボタンでエンジンをスタートさせて、いざ試乗開始。シートやステアリングの調整幅が大きく、ピタッとポジションが決まってやる気にさせてくれるBMWの美点はこの5シリーズでももちろん健在。今回この535iに搭載されるのは、定評のある3.0Lのツインターボ…とは異なる、新たなユニット。ツインターボではなくツインスクロールのシングルターボへと変更を受けて、変わりにBMWお得意のバブルトロニックが新たに採用されています。この新世代ユニットを「ツインパワーターボ」と呼ぶあたり、一見イメージダウンにも映りかねない印象を巧みにかわすBMWのネーミングの勝利…といったところでしょうか。しかしながら性能的には全く同一、トルク発生回転数がむしろわずかに下がっており、コスト的にも燃費的にもかなり以前より有利なのでしょう。(ちなみに先日の改良で、335iもこのエンジンへと変更を受けました。)これに組み合わされるのは最新の8速AT。タイアは245/45R18のダンロップのランフラットが装着されていました。

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さて発進し始めると、まず気付くのは低速域でのリアがうにょうにょっと回り込むような違和感。これは「インテグレイテッド・アクティブ・ステアリング」と呼ばれる後輪操舵によるもの。60km/h未満で逆位相してくれるおかげで、Uターンなどでは思った以上にクルマが回ってくれます。ただ気をつけたいのは、この逆位相はあくまで前進時のみに働く事。バックの際にはこの小回り性能の恩恵には預かれないのでご注意を。

その動きに比べれば、可変ギアレシオを持つアクティブステアリングの違和感も随分と改善されて自然なフィーリングとなりました。また今回この5シリーズは電動パワステが採用されていますが、言われれば気付かないレベルの完成度と評していいでしょう。変にわざとドイツ車的雰囲気を醸し出そうとしているとしか思えない、ゴムっぽく硬質で重いだけの操舵セッティングになりがちだった昨今のBMWとは一線を課す、ナチュラルでスッキリとしたステアフィーリングは○。

極低速域でのレスポンスに少し違和感を覚えるものの、アクセルを踏み込んでいった際のパワフルさは文句なし。このターボエンジンは低速から頼もしいトルクを発生し、ほぼ3000回転までであらゆるステージで事足りる性能を発揮してくれます。その加速時の印象をさらに良くしてくれるのが、8速ATの素晴らしい完成度。シフトアップ、ダウン、その際のレスポンスの良さとつながりのスムーズさ…今現在のトルコンATの最高とも思えるこの出来を味わえば、DCTなんて不必要とさえ思わせてくれます。

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ただ低速が充実している分、高回転でのスムーズさや吹けに若干不満を感じてしまうのは、贅沢な悩みというべきか。もちろん絶対的レベルで言えば全く問題にならないのでしょうが、「BMWのシルキー6」を味わった事のある方なら、文句なしにパワフルなんだけど、少し雑味の残る回転フィールにどことなく物足りなさを…そんな印象を抱くかもしれません。燃費的にもパワー的にも十分なだけならば、あえて長く重い直6にこだわらなくてもいいのですから。そう思った方には、あえてのNAの3.0Lを搭載する「528i」のほうがお勧めかもしれません。

そしてその印象を強くさせるもう1つの理由が、乗り心地。ランフラットの改善により以前よりも随分と直接的な入力は抑えられ硬さはあまり感じないのですが、高速域でもどこか常に足回りの動きがヒョコヒョコして落ち着きが感じられず、言うならば乗り心地の良い「スィートスポット」が極端に狭い印象なのです。もっともこれは初期ロットの個体差かもしれませんが、足の設定をノーマルにしてもスポーツにしても、その印象は変わる事はありませんでした。メルセデスEクラスに対して、逆の意味で一番差を感じるのはこの部分。同時に、55扁平17インチを履く528iに少し期待を持ちたいところです。

もっともドライバーだけの視点で絞るなら、速度を上げてコーナーを1つ抜けるごとに、クルマがグッと小さく引き締まるように感じられる「BMWマジック」は健在。前後重量配分の良さに、立ち上がり時の抜群のトラクション。相変わらず「駆け抜ける歓び」の演出の上手さと気持ちよさ、思わず帰り道を遠回りしたくなってしまうような心境を抱かせてしまう点は、メルセデスにはない部分と言えるでしょう。

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少しネガティブな点もチラホラ見受けられてしましたが、そういった観点からもう1つ付け加えるなら、試乗中絶えずインパネまわりから共振音が発生しており、こういった点からもこのモデルや個体差、走行距離、ロットなどに影響があったかもしれません。文句なしにパワフル、燃費も良好、しかしそれだけでは少しどこか味気ない…そう感じた方には、ひょっとするとエコカー減税対象ともなる528iが意外に今回5シリーズではベストマッチ?しかしこういった要求は、BMWというブランドが抱かせる期待のハードルの高さ故の結論。スタイリングや走りの絶対的ポテンシャルは相当なものだと感じるだけに、これからの熟成と改良に期待をもちつつ、レポートを終えたいと思います。


posted by 親方 at 00:27| Comment(2) | TrackBack(0) | 岩田和馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月11日

注目の最新独車試乗1〜ゴルフ1.2TSIトレンドライン〜

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この5月をもって、この場でレポートをアップさせて頂き始めてから丸2年経過し、3年目へと突入しました。いつもご覧頂いたりコメントして頂いたりと、本当にありがとうございます。3回生となりゼミや就職活動なども本格化し始めてきており、なかなか以前のように頻繁にとはいきませんが、これからも叱咤激励のほどをよろしくお願い致します。

・・・・・・

いったいどこまで小さくなっていくのだろうか。VWが推し進め世界中のガソリンエンジンに広まりつつある「過給+排気量縮小」のダウンサイジング化の流れ。そのTSI系の究極の最終形とも言える1.2Lターボを搭載するゴルフ「トレンドライン」の試乗レポートをお届けします。

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まずはスタイリングから。いかにもベーシックモデルらしく、エクステリアはシンプルそのもの。1.4コンフォートラインとの違いは、バンパーのフォグ・コーナリングライトの有無とメッキパーツの省略、アルミホイールが装着されない程度…ですが、この3つだけでも結構見た目の雰囲気は大きく異なります。なお燃費を意識してか、タイアも205/55R16に対して195/65R15と1サイズ細いエコタイアが装着(試乗車はコンチネンタル)されています。また蛇足ながら、リアエンブレムの「TSI」の表記がハイラインは「SI」が赤、コンフォートラインは「I」のみ赤、そしてこのトレンドラインは全てシルバー塗装という差別化で各グレードが判断できるようになっている遊び心も。

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インテリアの印象はパッと乗った感じでは、ゴルフらしい空間そのもの。しかし細かく見ていくと、コンフォートラインと比べて、ステアリングやシフトノブが本革→ウレタンとなるのはすぐ気付くとして、インパネのパネルの模様が異なっていたり、シートの表皮や一部の調整機能が省略されていたり、エアコンが一部セミオート化されていたりと変更点は少なくありません。このトレンドラインだけを見てそれしか知らないのであればいいものの、一度コンフォートラインやハイラインを見てしまうと…このあたりの判断は個々で分かれそう。しかしながら6エアバッグやESPなどの安全装備はトレンドラインでも抜かりなし。リアシートに収まれば上級グレードと差も分からなくなります。

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さて注目のエンジンですが、ダンパーで開閉するボンネットを開けると、対比してその質素さとスッカラカンぶりに驚くはず。見た目がゴチャゴチャしていて、これでは「だから国産車はこういうところが欧州車に劣っていて…」と一昔前なら叩かれていたかもしれな……と、これはゴルフのお話でした。まぁいわばこういった無駄な保護パーツを用いないのも、一種のエコ…?

地面が見えそうなくらいスッカラカンなそのエンジンルームを見ていると、パッケージング的視線で見ると無駄以外の何物でもありませんが、そんなおかげで軽量化の効果は大きく、1.4LTSIシングルチャージャーと比較して20kg以上も軽くなっています。ちなみに1.4LはDOHCですが、こちらの1.2はシンプルなSOHC2バルブ。…しかしシンプルだけにあらず、ターボのウェストバルブの開閉が油圧式から電動式となり、さらにきめ細やかに過給圧コントロールがなされるようになっているなど、実に細部にわたって改良が施されている最新ハイテクエンジンそのものなのです。


さて、いよいよ試乗へ。今回は市街地メインの15〜20分程度の規模だったので詳しくその印象を記す事はできませんが、結論から言えば今までその排気量の大きさのイメージをことごとく(いい意味で)破ってきたTSIエンジンシリーズ、結果今回もその例に漏れず。わずか105psの1.2Lターボエンジンですが、アクセルに対する反応は実にパワフルで、街中を走る限り力不足はほとんど感じられません。それもそのはず、1270kgと比較的軽量なボディを7速DSGで走らせるこのトレンドライン、いわゆる数値データ上のゼロヨン、0−100km/h加速、追い越し加速などのタイムを見る限り、先日話題を振りまいたCR−ZのCVT仕様のデータと、ほぼあらゆる速度域やシチュエーションでほとんど差がないのです。厳密に言えばコンマ数秒ずつ遅れはあるものの、こう言ってもらえれば、このトレンドラインの性能の「必要十分さ」はお分かり頂けると思います。

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始動直後のカラカラとしたエンジン&排気音に安っぽさはあるものの、走り出してしまえば室内は静寂そのもの。FFでありながらステアリングなどに振動が伝わらないのもゴルフの美点、そして余計なものはシャットアウトしながらも、路面のインフォメーションをキッチリと伝えてくるステアフィールの良さは相変わらず抜群。ノーズが軽くなった事でステアリングの手ごたえも少しライトな印象でターンインも実に軽快にこなしつつ、ブレーキング時のリアのどっしり感もさすが。細めのタイアの影響か、路面からガツンとした入力時の穏やかさもシリーズ中ベストのコンフォートさを味わえます。


…と各方面でひたすら絶賛される理由が走っていて分かりつつ、あまり書かれていない個人的に気になる部分もチラホラ。限られたパワーを余すことなく伝えてくれて、間違いなくゴルフの走りの良さの印象を高めてくれる、この電光石火の如くスパッと変速をしてくれるクロスレシオの7速DSGですが、走り始めのほんの一瞬、やはりまだナーバスさがチラホラと顔を出します。1.4LTSIを始め、GTIではかなり改善されつつあると思っていましたが、この1.2との組み合わせでは、エンジン過給が始まる前の極低回転での一瞬のモタつきとそのあとのつながりの唐突さが少し気になりました。もちろんコツをつかんでゆっくり丁寧にアクセルを開ければその違和感は減りますが、ストップ&ゴーの頻発する日本のシティユースでは少し気になる点かもしれません。因果関係のほどは分かりませんが、この1.2Lのネガは、アクセルを深く踏み込んだ際のパワーの大小ではなく、むしろもっと低速での日常域で顔を出すように思えました。

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また、プリウスやインサイトに比べれば「格が違う」レベルの差があるものの、ゴルフ同士で比較してしまうと、このトレンドラインが履くエコ傾向のタイアでは、コンフォートラインやハイラインと比べると全体にザラっとした印象はどうしても拭えず、65扁平のおかげで入力自体は穏やかなものの、言うならば「乗り心地」はいいけども「乗り味」は少し劣ってしまうように感じられます。基本的に絶対レベルではこのトレンドライン単体で見れば十二分の実力を持ってはいますが、一度上のグレードが持つゴルフの乗り味を良さを知ってしまうと、燃費の向上分の代償はある程度感じられる…というのが正直な感想です。

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さて結論。エンジンの見た目は安っぽい1.2LTSIエンジンながら、乗ればまた「やられた!」と笑顔がこぼれてしまう、そんな嬉しい裏切りを再び見せてくれる実力の高さ。しかしその他の部分、エクステリアやインテリアの差、タイアに起因する乗り味の差は、少なからずとも車好きであるならば、そしてゴルフ「6」に乗るならば、ちょっとだけ気になるのも事実。もちろん燃費ではトレンドラインのほうが上でしょうが、「必要十分」であっても、コンフォートラインとの装備差と21万円という価格差を照らし合わせると……257万円という価格は十分にバリューではありますが、ゴルフシリーズ全体の位置関係で見比べてしまうと、もうちょっと安くてもよかったのでは、というのが本音。

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僅かな装備差と走りの質感の差には目を瞑って、むしろあえてこのベーシックさがゴルフらしくて、ドイツ車らしくていい!と感じられれば、トレンドラインをお勧めしない理由はありません。しかしながら、肥大化しクラスを超越する質感を得たゴルフ6の姿に、旧来ゴルフの質素堅実シンプルさを求めるのは、個人的に今となっては少し違和感が残ってなりません。むしろそういったものを望むのであれば、もうすぐ登場予定、同じエンジンと同じトランスミッションを搭載する、ポロの1.2TSIに期待をしたいと思います。ないものねだりを言ったところで仕方ありませんが、もしゴルフに「1.2TSIコンフォートライン」があれば、個人的ベストチョイスのゴルフと言える…それが今回の試乗した上での結論です。


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さて次回は最新輸入車試乗レポート第2弾、フルモデルチェンジしたBMW5シリーズの試乗インプレッションをお届けします。


posted by 親方 at 22:31| Comment(1) | TrackBack(0) | 岩田和馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月16日

CR−Zロングラン試乗 その2

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そして今回、突然ですが、CR−Zのライバルとして登場願ったのは、開発陣が名指しでライバル視するMINI……を試したかったところですが、今回は「300万円以下で買える国産スポーツカー」の代表として、この日本が世界に誇るコンベンショナルなスポーツカーのメートル原器である、マツダのロードスターをピックアップ。

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画像は前回のコペンとの比較試乗で乗った「RS」の6MTですが、今回試したのはCR−Zとキャラクターを合わせるために、ベースモデルのSの6速ATモデル。今回はあえてFFとFR、排気量などの違いはありますが、コンベンショナルな形でスポーツカーを具現化しているこのロードスターをライバルとして試乗比較してみることにしました。

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さて一般道のインプレッションに続いて、今回は足を伸ばしていつものワインディングコースへ。もちろんメーター右側の1番上のスイッチを押して「スポーツモード」へ、メーターはそれに伴って真っ赤に光ります。ここではCR−Zをエコカーとしてではなく、純粋に走りを楽しむ1台としての実力を試すために、燃費を気にせず積極的にアクセルを踏み込む事にします。

こういった場面で感じるのは、一般道ではどうしてもデメリットが目立つIMAユニットが、ワインディングのようなステージでは俄然「エンジン主体」のIMAのメリットが際立つ事。間違ってもDOHCのVTECと比べてはいけませんが、なかなかのサウンドを響かせて6000回転オーバーまでスムーズに気持ち良く回るのは、さすがホンダ車!と感じさせてくれます。また、特に3〜5000回転付近で積極的にモーターアシストしてくれるおかげで、ゼロ発進時直後の瞬発力やコーナーでの立ち上がりの力強さは、確かに1.5Lという排気量以上のボリュームを感じさせてくれます。

ただ、あくまでモーターアシストの存在感は一瞬だけ。全開加速でのトップエンド付近では、バッテリー&モーターを搭載した「やや重い」車重を引っ張る、1.5LのSOHC・VTECエンジン単体の動力性能に留まり、中回転付近での力強さから対比してしまうと、上の回転のパンチ力不足を相対的に感じてしまうかもしれません。

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ここがこのCR−Zのキャラクターをどう受け入れるのか、個人差が現れる最大のポイントのように感じます。個人的には、スポーツカー=サーキットという公式に乗っ取りがちな国産スポーツカーの定義には少し疑問があるので、こういった車がホンダから出るとすぐに「タイプR!タイプR!」と叫ぶような傾向はあまりに安易で軽率。ここはあくまで背伸びをしない、「ほどほどの性能」を持つそのCR−Zの等身大なキャラクターに共感を覚えます。

そのキャラクターは、走りこんでみるとあらゆる面に見えてきます。例えばハンドリング。タイアが軽く鳴く程度の7〜8割のペースで走ると、ショートホイールベースと適度にクイックなステアレシオが合わさって、実に小気味よく軽快にコーナーを駆け抜けていきます。たださらにペースを上げて、VSAが介入してくるあたりになると、バッテリーを搭載でフロント:リアの6:4という重量配分の影響か、とくにS字などのヨーが残った状態で反対側へアクションを起こすような場合、リアがスムーズにスライド…ではなく、ズルズルと重くアウト側へ振られてしまうような挙動を見せる事も。もちろんそのような場合やアンダーステアが出た場合はVSAが介入して挙動を安定させてくれるのですが、限界付近に近づくと少しシャシーのアンバランスさが顔を覗かせます。

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同じ事にはブレーキにも。常用域や少しハイペースな領域では、短めのストロークでカチッと効くブレーキは大変好印象。FFにしてはリアヘビーなおかげでノーズダイブも少ないこともあってか、下りのブレーキングでもリアの接地性が高い事も手伝って、この踏力に対するコントロール性の高さとブレーキタッチの良さは、大変評価したいところです。しかしそのままペースを上げ続けていくと、その良好なフィーリングは次第に影を潜めて、効き自体の衰えはさほどないものの、ストロークが大きく増えてブレーキタッチが極端に悪化する傾向が。ペースを元に戻せばすぐにブレーキのタッチは回復するのですが、ある程度スポーティな走行シーンを考慮するならば、パッド交換などの初歩的なブレーキチューンの必要性はあるでしょう。悪くなるまでのブレーキタッチが非常に良い分だけに落差が大きく感じられるだけに、ちょっと惜しい部分です。

こういった場面で「さすが!」と膝を叩きたくなる実力を見せてくれるのがロードスター。今回は6速ATモデルながら、ゆっくり走っている時でも気持ち良く、そして少し気合いを入れてそれなりに走っても、FRのお手本のようなナチュラルな挙動を示してくれるなど、こういったワインディングステージではさすがロードスターの素性の良さを実感します。ノーマルサス+16インチも、挙動変化が穏やかで分かりやすく、むしろビル足+17インチ仕様よりも個人的には好印象。

ただ絶対的パワーの差やFFとFRのトラクションの違いがありながらも、効率よく回転を上げてくれるCVTと、結構強力に感じられるモーターアシストのおかげで、コーナー立ち上がりの俊敏さはCR−Zもなかなかいい勝負を繰り広げてくれます。確かに余裕は少なくなるものの、同じペースでコーナーでついていく事も不可能ではありません。またロードスターはこういった点で、せっかくのマニュアルモードでもレッドラインよりかなり手前で自動シフトアップしてしまったりと、ATでも十分にスポーティに走る事は可能ですが、やはりMTを選びたいなぁ、と思ってしまいます。

さてCR−Zのほうに話を戻すと、スポーツモードでパドルを1度弾けば、そのままマニュアルモード固定状態に。しかしながらレッド付近ではもちろん自動シフトアップしますが一応レッドまで回ってくれるのは○。コーナー進入時には回転をキチンと制限以下にしておかないとシフトダウンを拒否されることもしばしばありますが、しかし疑似7速クロスレシオで体感上のつながりの良さはなかなかのもので、CVTでも十分にスポーティさは感じる事ができます。現時点でまだMTモデルを試せておらず、直接比較した印象をお伝えできないのが返す返すも大変残念ですが…。効率の良さや速さだけで言えばDレンジ固定のほうがいいのでしょうが、雰囲気を楽しむという点ではこのパドルシフトを使ってのギアセレクト・コントロールは、ドライビングの楽しさを高めてくれる大切な要素の1つと言えるでしょう。

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さて、ワインディングから続いて高速セクションへ。以前インサイトのレポートで、80〜100km/h付近のアベレージを保つ時の、横風などの外乱影響を過大に受けてしまう点や、それによる直進性の悪化と安定性の欠如についてかなり厳しい意見を残す事となりましたが、果たしてCR−Zはというと、インサイトで感じられた欠点を見事に克服している印象でした。レポート前編でお伝えした乗り心地の印象も含め、真っすぐ走っている時に限ればインサイトの時からのシャシー性能の向上感には著しいものがあります。このCR−Zの出来や経験を含めて、インサイトはマイナーチェンジなどで走りの質感や完成度をしっかり煮詰めて登場してくる…?

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一応ハイブリッドという事で空力性能もスタイリングとの兼ね合いもありながらしっかりと考えられているようですが、風切り音は若干大きめに耳に届きます。しかしこれはエンジン自体の音の静かさと遮音性の高さを表していると言えるかもしれません。こういった点ではクローズド状態にしても、高速域でフロントが若干ピョコピョコし始めるロードスターよりも、高速セクションでのグランドツーリング性能はCR−Zの実力はなかなかのもの。ドシッとしたステアフィールに追い越し時のアクセルに対する反応の良さと力強さ、4輪の接地性の高さにノーズダイブの少ないカチッと効くブレーキ、静粛性の高さなど、さすがに超高速域…アクセル全開でモーターアシストが得られない領域では1.5Lのサイズを痛感する時もあるものの、そういった場合を除けば1、2クラス上のゆとりを感じさせてくれます。このサイズとセグメントの国産では望外とも言える高速域でのグランドツーリング性能の高さは、CR−Zの大きな魅力の1つと言っていいでしょう。

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そういった場面で、アイポイントが低くポジションも適正で、小径のステアリングも握りやすく、視界も良く2シーターとしては十二分に快適な空間と視界が得られる…しかし、178cmの自分としては、シートが長距離ドライビングの唯一と言っていい妨げになってしまったのは残念。あらゆる点でロードスターよりも長距離ドライブはCR−Zのほうが良いと感じていたのですが、ロードスターのシートに比べてCR−Zのほうは、特に腰付近の疲れ方に大きな違いが感じられました。短時間の印象はなかなかサポート性も高く悪い印象はなかったのですが、少し座面の角度を起こして太もも付近のサポート性を上げ、ランバーサポートの調整が効くように、もしくは腰付近のシート厚をもう少し上げてくれれば、改善されるように思います。

そして高速走行をしていて感じたもう1つの点。それは「ECON」「ノーマル」「スポーツ」のモード設定について。これは登場直後のCR−Z試乗速報でも書いた事なのですが、それぞれのモード推薦のスロットルレスポンス、CVTのマニュアルモード制御、電動パワステの操舵力の変化などが、それぞれ単独で選ぶ事ができればいいのに…ということ。

例えば現状ではECONモードだとパドルを弾いてもすぐにDレンジへ自動復帰してしまいますが、燃費を意識しつつパドルシフトでマニュアルモード状態のまま上手く回転をコントロールしながら走りたい時もあるはず。またスポーツモードだとスロットルレスポンスだけでなくステアリングもグッと重くなりますが、これが重すぎると感じるならステアの重さだけノーマルモードの時の操舵力に設定できたり、また逆にECONモードの時にスポーツモード時のドッシリとしたステアフィールを選べたり…。

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推薦モードをある程度絞り込んで用意しておく必要性は分かりますが、せめて純正ナビ装着車だけでも、こういったそれぞれの制御を1つずつアレンジして組み合わせていって、自分だけのCR−Zマイベストなセッティングで走らせる事ができる……そうすればより、スポーティとエコという相反するテーマを実現しようとする、CR−Zのコンセプトがより1人1人のユーザーに浸透していけるのではないか?そう感じる事が試乗中度々ありました。おそらく制御プログラムの問題だけだと思うので、なんらかの形で実現してくれれば…と思います。

さて最後に燃費報告。2名乗車、エアコンは使用せず走行約500km、そのうち高速4割、一般道4割、ワインディング2割とおおよその内訳で、トータル燃費は14.8km/Lという結果でした。途中高速での渋滞やハイペース走行、ワインディング路では7〜8km/L付近を前後していたので、通常よりは悪い値になっていると思います。燃費計を見ながら走っていると、高速や郊外道路巡航状態で22〜24、高速ハイペース走行で16〜18、一般道走行で12〜13、ワインディングを流す程度で10を少し切る程度、といったところでしょうか。ちなみにほぼ同じステージを走行したロードスターの結果は9.8km/L。こちらもハイオクながら、その性能とのバランスを考えれば良好な数字と言えるでしょう。CR−Zの値はハイブリッドとして考えれば少し物足りなくも感じますが、そのスポーティさとの兼ね合い、バランスを考えれば、やはり十二分に優れていると言っていいと思います。

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さてこのCR−Zの賛否を分ける話題として、「このクルマはスポーツカーなのかどうか?」という点だと思うのですが、今回ロードスターを引き合いに出して比べてみると、その走りの実力自体だけを見ると「スポーティカー」というレベルに留まっていると言えるでしょう。厳しい見方をする人は、実用車に毛の生えた、妥協の1台という認識をする方もいるかもしれません。

しかしながら、途中にも少し書いた通り、個人的にはこのCR−Zの、手に収まる範囲で扱える、背伸びをしていない等身大なキャラクターとその性能に、むしろ逆に新鮮味を感じる事ができました。これは今年の頭に書いたレポートでコペンとロードスターを比較試乗した際にも実感したことなのですが、スポーツカーに過剰性能は必要不可欠な事では決してありません。ある意味白物家電的な普通車か、それともレーシングカーの領域に片足を突っ込んでいるスポーツカーか、というニッチなマーケット化になりつつある現状の日本車…そんな中このCR−Zは、ハイブリッドという武器(もしくは荷物?)を得る事により、エポックメイキングな存在になりそうな期待を抱かせる人気の高さでそのモデルライフをスタートさせました。個人的には「ハイブリッドレス」であっても十分に魅力が残る1台だと試乗速報レポートでお伝えしましたが、今回のロングランで思わぬGT性能の高さや、ワインディング路での実用車ベースの欠点を露呈したりと、様々な部分を垣間見る事ができました。

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繰り返しになりますが、間違っても「CR−ZタイプR待望!」などとまた極端化を進めるような考えは持たないほうが良いと個人的には考えます。もしタイプRを望むにしても、それはSタイアに近いハイグリップ大径タイアを履き、ブレンボで武装し、K20Aエンジンを搭載した走り屋系カリカリチューンをするのではなく、もっと21世紀に向けて持続可能な、新たなホンダのスポーティシーン演出の可能性を感じさせるクルマであって欲しい。

良くも悪くも、新たな意味でも、このCR−Zは実にホンダらしい1台と言えるでしょう。世界初のハイブリッドスポーツ、それをさらに楽しむためにはまだまだやるべき事はたくさんあるはず。欧州勢が着々とハイブリッド攻勢を強める中、この元祖日本のハイブリッド技術の一躍を担うメーカーとして、そして何よりホンダの未来の可能性を感じさせてくれる希望として、このCR−Zにこれからも大きく期待を寄せつつ、このレポートを締めくくりたいと思います。



レポート:岩田 和馬
posted by 親方 at 00:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 岩田和馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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