2010年08月24日

アイミーヴを改めて試す!

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またご無沙汰の更新となってしまいました。今回はアイミーヴの試乗レポートをお届けします。アイミーヴに関しては、以前TMSでの簡単なレポートをお届けしましたが、今回は半日お借りして約100kmを走行。急速充電も体験する事ができました。

今回アイミーヴをお借りしたのは、全国でも珍しい「エコカー専門レンタル店」として営業しているオリックスレンタカー京都駅前店。プリウスやインサイトはもちろん、以前CR−Zのロングランテストの際の車両もここでお借りしました。他にも「フリーウォーク」のアプリ利用で観光案内をしてくれるiPhoneを貸し出してくれたり、レンタサイクルも用意しているなど、観光都市である京都ならではのサービスを展開しています。

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今回借り出したシルバーのアイミーヴですが、この車両はまず市役所が公用車としてある一定期間利用して、その後何台かをレンタカーとして運営開始したとの事。外装や内装は新車そのもののキレイなものでしたが、すでに4000kmほど走行していた車両でした。

さてインプレッションですが、街中での印象は以前ご報告したものと変わらず。十二分な加速性能に、車重増がプラスに働いている乗り心地のしなやかさ。シティユースならばDレンジではなくECOレンジで過不足なく事足ります。そして今回はまとまった時間アイミーヴと過ごせる事になったので、より自動車的な魅力がどうか…日常域やEVという存在意義を語るには少しベクトルが異なるかもしれませんが、短時間では試せなかった「ワインディング」や「高速道路」での印象を中心に。

テストの日は土砂降りで生憎のお天気。借り出しの際に「京都市内からは出ないようにお願いします」「走行距離目安は80〜100kmまでで」との事。しかし京都市内から少し走れば、画像のような山深くのワインディングを見つける事ができます。ここではエコランをやめて、Dレンジで思いっきりアクセルを踏み込んでみる事にします。

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まず感じるのは、いまさら改めて言うのもなんですが、アクセルを踏んだ瞬間に最大トルクが発生される、そのモーター特性をいかんなく発揮したその俊敏性。加えて、リアには贅沢にも175幅サイズのタイアがおごられるアイ&アイミーヴですが、このアイミーヴにはそれに加えて、「軽自動車」としては珍しくTCSも装備されています。その理由が今回雨のワインディングで走ると改めて理解できます。

試しにTCSを切ってラフにアクセルを開け閉めすると、立ち上がりでリアが一瞬ズルッと吹っ飛びそうになる挙動が出てきます。基本はアンダーセッティングでフロントが逃げ始めが早いので心配はありませんが、64psに抑えられてはいるものの、まずノーマルのアイでは出ない挙動を見せてくれるあたり、アイミーヴのパワフルさを現して言えるでしょう。また、アクセル操作に対する反応が「良過ぎる」が故に、雨の立体駐車場の登り勾配などで、リアタイアがズルッと滑る場面に今回遭遇しました。TCSの装着は必然的とも言える判断だったことが伺えます。

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さてお次は高速道路へ。距離を考えるとほんのわずかな区間・・・今回は京都南〜京都東IC間の往復でしたが、ここで新たなこのアイミーヴの楽しさを味わう事ができました。

それは「音」。エンジンサウンドというのはクルマを楽しむファクターでも非常に重要な1つであり、それがなくなるEVに関して、楽しさなんてないという偏見がクルマ好きの中でもまだまだ根強く残っています。

しかし今回試したところ……いやぁ、なんて気持ちいい事か。モーターの高周波の音が速度を増すにしたがって「ヒィィィィィィーン!」と大きくなっていき、それはまるで飛行機の離陸音のよう。個人的にはこれは「ノイズ」ではなく、「サウンド」と感じ取れるものでした。もう気持ち良過ぎて、何度もアクセルをパカパカと開け閉めして、この新たなる次世代自動車の歓びを堪能。またワインディング時でも感じたパワフル感も健在で、モーター回転8500rpmで達成する最高速130km/hは、メーター上ですぐに確認する事ができました。またバッテリーによる重量増のおかげか、フロントがちょろちょろと落ち着かないアイの特性も上手く拭い去っており、その静かさも含めて、あらゆる速度域でベースとなるアイのターボ車よりも快適である…今回改めて自分で体感し、その事を確信へと変えました。

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EVの特性上、速度を上げれば上げるほど「電費」は不利になるので、やはり軽自動車のようなシティコミューター的な使い方がベストだと個人的に今でも思っていますが、ここまで高速域で気持ち良さが味わえるとは。短い試乗だけでは絶対に分からなかったであろう、実に新鮮な体験でした。

さて、どんどんと楽しむうちに、残り航続距離もそろそろ少なくなってきたので、急速充電も体験する事に。市内のどこに急速充電器があるかはナビで設定されており、おおよその目安を考えておけばビクビクする心配もなさそうです。充電場所はもちろん屋根付。タッチパネルを操作して、ノズルを持ち、車体左後部へセット。充電が開始になると、勢いよくクルマの外気ファンが回り始めるので、その音に少しびっくりするかもしれませんが、作業自体は実に簡単。

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ただ難点を言えば、そのノズルとコードの重さでしょうか。特に小柄な女性の場合は結構な重労働となりそうです。やはり急速充電はあくまで「非常用」であり、日常では100・200Vで家庭充電するのが理想的な使い方だと思われます。

さてトータル約100km走り、改めてこのアイミーヴの魅力の高さを実感。今回は街中だけではなく、ワインディングや高速、ある一定期間を試せる機会でしたが、走れば走るほど、このクルマにどんどん惚れていく自分がいます。もちろんそれは、ベースとなるアイがもともと持つスタイリングの素晴らしさや単なる軽とは異なる走りへのこだわりがあったからこそ。航続距離が短い事は欠点と言えば欠点ですが、それを今現在のEVの不満点として問う事は、例えばロードスターに積載性能を求めるようなものであって、少しお株違い。もともとそういう事を前提とした上でこのクルマを接する付き合い方をしていくのがEVであり、その点で言えば意識改革を行うのは、我々ユーザーのほうかもしれません。

高価な軽自動車になってしまうという点で言えば、もうすぐ登場する日産のリーフのほうがポテンシャルは高そうではありますが、個人的には先述したように、EVは軽自動車枠のサイズであるからこそ真価が問われると考えます。きっとリーフくらいにボディサイズも居住空間もゆとりがあれば、その分航続距離の短さなどのデメリットがより切実に感じられてしまうと思うのです。あとさらに個人的な感情を持ちだす事をお許し願うならば、いくらエポックメイキングで素晴らしい実力を備えている最新EVであったとしても、あの理解不能なリーフのデザインを採用した事には心底ガッカリ。奇抜なインパクトだけで言えば、例えばジュークのデザインでEVだったとしたら、まだ日産の心意気を感じる事はできたのですが。その点だけでも、個人的には乗っていて恥ずかしくない、アイミーヴの圧勝という気持ちでいます。

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さて最後に、これからのEV評論について思う事を少し。アイミーヴに乗って感じた事は、まず自動車としての実力の高さがあった上で、初めてEVという価値観の素晴らしさが生まれるということ。よく「エンジンを必要としないEVは、バッテリーさえあれば、様々なベンチャーが自動車業界に参入できるチャンスである」というような報道もなされていますが、今の時代に必要とされる基準をクリアし、さらには自動車としてドライバーに魅力を兼ね揃え、商品的価値としての何かを盛り込む事は、ノウハウのないそんじょそこらの新興企業が成し得る事は並大抵のものではない…ということを、声を大にして言っておきたいと思います。テスラのような形態が増えるのであれば、これからのEV事業はもっともっと面白くなっていくでしょう。

そしてもう1つ。迫りくる欧州勢の脅威も忘れてはなりません。今間違いなく世界で1番日本がリードしている分野であり、まだコンセプトカー段階の車を引き合いに出して、すでに市販ベースの日本車をコケ扱いする一部カーメディアの左翼的報道もどうかとは思いますが、ここ10年のスパンで間違いなくそのリードは着実に縮んでくるでしょう。例えばその時に、ゴルフEVが市販となり、リーフと比べた時に、EVという利点でスタート位置が揃った場合、結局は今現在で言う「ゴルフとティーダ」の比較状況と同じようになってしまうのではないか。そう考えた時に、果たして日本車はこれからどういう価値基準でクルマの魅力を作っていくのか。例えそれがEVであろうとハイブリッドであろうと燃料電池であろうと、「クルマとしての魅力作り」の歩みを決して放棄してはいけない、という事を最後に、このレポートを終えたいと思います。





posted by 親方 at 13:13| Comment(8) | TrackBack(0) | 岩田和馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
記事の内容いつも楽しく拝見させてもらっています。

ひとつ提案なのですが、一つ一つの段落をもっと短くしてみてはいかがでしょうか。国沢氏やコリズムの大岡氏の文章は、そのへんが絶妙でとても読みやすいのです。

それからこれだけ長い記事だと読むのも大変なので(頭がチュラチュラなものでスミマセン)、試乗編・充電編・提案編みたいに分けてアップしてもらえれば回数も稼げてみんなハッピー。

ただし上記の提案はあくまでモニターでサイトの記事を読んでの感想なのでご注意ください。
Posted by 矢野 at 2010年08月25日 18:40
EVの魅力が非常によく分かります。
日産リーフに関する考え方には多少納得しました。
先日、当方もアイ・ミーブの1コイン試乗をしてきました。おもちゃのようで非常に楽しいドライブができました。
ただ、現時点で所有することは妬みや僻みを買うようで、なかなか今一歩が前にでません。
傷をつけられたり、窓ガラス等を壊されたりのイヤガラセを受けるようで、正直なところ車庫でもあればまだしも、青空駐車ではとても環境が整っているとは思えません。

ただ、非常に面白い乗り物であることは断言できます。
Posted by たかくん at 2010年08月26日 15:27
こんにちは

師匠が超個性派だから、大変だと思います。でも思う存分試行錯誤させてもらえる環境なんて、今時なかなかありません。
挫折失敗、上等!の心意気で頑張って下さい。応援しています。

ちなみに自分もちょくちょく家族でレンタカーしています。昨年秋にアイミーブを借りました。偶然国沢さんの船を発見したりした試乗記をアップしているので、良かったら見てください。
Posted by アミーゴ5号 at 2010年08月26日 17:44
アイ・ミーブの試乗レポート拝読することができ、大変リアルに伝わってきました。ありがとうございました!特に高速での乗り心地は、目からうろこでした。
私は、電気自動車の口コミサイトを運営しています。こちらでもご紹介いただけると大変うれしいです。
http://www.evclub.jp/
Posted by happyall at 2010年08月29日 18:22
京都南〜京都東IC間では、
130km/hも出してよいんですね。
素晴らしい高速道路です。

このような記載をするようであれば、
修行が不足しています。

非常に残念です。

早めに記載を変更してください。
Posted by 山崎 純 at 2010年08月29日 23:56
コメント頂きましてありがとうございます。

矢野さん>
書き始めて以来、もうあらゆるところで言われるご指摘なのですが、なかなか改善の傾向が見られません…苦笑

どうしても、まどろっこしく、ついつい長文に…いかに言いたい事を簡潔に、まとめて、分かりやすく。これからは分割アップも含めて、また考えていきたいと思います。また、よろしくお願いします。


たかくんさん>
なるほど、それは新しい観点ですね。しかし超一級の高級車ではなく、ある程度大衆化が進めば…すぐに忘れ去られる問題なのかもしれません。もっとも、集合住宅家向けではない事は事実ですね。


アミーゴ5号さん>
コメントありがとうございます。
アミーゴ5号さんの文章、またはインプレッションは、某D誌などで拝見してよく覚えています。アイミーヴや、沖縄でのアクセラ、BMW3シリーズMsp、またR32のリフレッシュなど……記憶違いでしたらすみません。私も一読者として楽しませてもらってます!

また是非コメントよろしくお願いします。


happyyallさん>
拝見させてもらいました。
私でご協力できる事がありましたら、何かの形でまたお邪魔したいと思います。また、お立ち寄りください。


山崎 純さん>
失礼しました。
速度などの現行制度に対する個人的異議などは、また別の機会に設けようと思います。
Posted by 岩田 at 2010年09月01日 22:39
そんなに覚えてもらっているなんて、感激ですよ〜。嬉しいです〜。(知人以外でばれたのも初めてです。)
もっともこの年になって、ようやくこの程度の文章だからお恥ずかしい限りですけどね。
ちなみにいろいろなクルマに乗って気づいたのは、妻や子どもたちと一緒だと、自分ではわからない気づきが沢山あるということです。
岩田さんも、女友達や彼女とかに一緒に乗ってもらうと、きっとさりげないコメントの中に新しい気づきがあると思いますヨ。
クルマ離れが著しい若者に、クルマの便利さ・楽しさが伝える意味でも、是非試してみてください。
(ちなみに男友達とは、かえって逆効果かもしれません・・・)
Posted by アミーゴ5号 at 2010年09月07日 18:12
アミーゴ5号さん>

やはりそうでしたか!間違えてなくてよかったです。


確かに「クルマに先入観のない人の率直な意見」というのは、クルマに毒されしすぎた人間にとって実に新鮮であり新たな事に気づくきっかけになりますよね。私も何度もそういった事を直に体験しました。

ありがとうございます。自分の周りも、常日頃から車の事ばかり話しているからか笑、自分きっかけでクルマに興味を持ち始めた友達が最近増えてきてくれて嬉しい限りです。微力ながら、今自分の範囲で出来る精一杯の事ですが…。
Posted by 岩田 at 2010年09月08日 01:33
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