2010年07月22日

新エンジン搭載 BMW320i試乗レポ

http://twitter.com/kazuma_iwata

ツイッター、随時更新中!
フォローして頂ければ幸いです。
おかげさまで170フォロワー突破!




新しいBMW320iに乗る事ができました。ここ最近のBMWの勢いには驚くばかり。先日1・3シリーズやMINIが大きくラインナップやエンジンの変更を受け、とくにアイドルストップ付の6MTの320iはモード燃費がなんと12.8→18.4km/Lへと劇的な改善!これでパワーもトルクも向上しているのだからグゥの音も出ません。そんな新しいユニットを搭載した320iのレポートをお届けします。

テスト車はその6MT…ではなく、恐らくもっとも売れ筋となるであろう320iの6速ATモデル。若干MTよりは劣るものの、ATでも15,2km/Lと、1500kgのFRセダンである事を考えれば大変優秀な数値。排ガス性能の問題でエコカー「減税」対象とならないのは少し残念ではあります。

そんな新しい320i、注目はやはりエンジン。2.0L4気筒は今回の変更でリーンバーン化、直噴化されているのが主なポイントと言えます。そのおかげで燃費改善はもちろんの事、パワートルク共に約10%向上。170psという数値は、E90にあった2.5Lローチューン版の323i近い数値です。もちろんお馴染みのバブルトロニックも相乗効果を生み出しているのは言わずもがな。

DSCF0528.jpg

ちなみに今回のMCで、325iのエンジンは3.0Lの直6へ。こちらもパワーアップ&燃費改善がなされており、燃費に関しては従来型の2.0Lモデルと同程度の数値を叩き出す小食っぷり。335iのエンジンも、先日の5シリーズの試乗記でお伝えした通り、ツイン→シングルターボ化され、バブルトロニックが新たに組み合わされた次世代3.0Lターボへと変更を受けています。

さて軽く紹介を終えたところで、早速インプレッションのほうへ。スタイリングに関しては、セダンに関しては以前フェイスリフトされたものと同じ。彫刻的なボディラインがやや柔らかい印象となり、前後ウインカーにLEDが使われて新鮮味を増しています。初期E90ユーザーにすれば、拡大されて視認性が劇的に良くなったドアミラーの変更が一番羨ましいところかもしれません。唯一今回のエクステリアの変更は純正のアルミホイールのデザイン変更。320iのそれは、新型のほうがスポーティなデザインになっており、個人的には好印象でした。

CABGR0C1.jpg

他のどんな車種でも同じようにバッチリとスポーティなドライビングポジションが決まるBMWの美点を改めて感じながら、エンジンをスタート。始動直後のエンジンがまだ冷えている状態でも、直噴化でよく言われるエンジンや排気系からのカチカチとした音は聞こえず。ただ以前よりややエキゾーストサウンドのニュアンスが軽くなったのを感じながら、やはり5シリーズのそれよりも遥かに操作しやすく高級感もあるコンベンショナルな方式のシフトノブを動かして、走り始めます。

走り始めて数m、まず最初に「全然違う!」と感じるのはステアリングフィール。今回から燃費対策の1つとして電動パワステが採用された3シリーズですが、その違いはそれこそ曲がり角を1つ曲がっただけでも従来モデルとの違いをはっきり感じる事ができます。

それは「ステアリングの重さ」。現在の3シリーズのアクティブステアリング「非」装着車や1シリーズに乗った際にまず感じるのが、パーキングスピード時の異常なまでに重くねっとりとしたステアリングフィールでした。「おぉ、これぞドイツ車だ!」とニヤッとできる輸入車フリークや、運転と同時に腕を鍛えたい筋骨隆々なアスリートならまだしも、特に女性などはちょっとこれだけで購入対象から敬遠され兼ねない、そんな印象を抱くものでした。その悪癖は従来のコンポーネンツを使うX1にもそのまま受け継がれています。

zoom@385c1310ab2f089b3c0be6d2bc654fde.jpg

しかし今回の電動パワステの採用で、ようやくこのズシリと重かったステアリングが「ちょっと重いかな?」というレベルにまで改善されました。以前の重めの操舵感が好きだった人も、新型に乗ればこちらのほうがスムーズで好印象なイメージを抱くはず。ちなみに走り始めてある程度スピードが乗ってくると、ステアはずしりと座りがよくなり、直進安定性は抜群。また中立付近で微舵を入れた際の反応の素晴らしくリニアで、知らなければ電動式であると気付かないであろう完成度の高さを見せてくれます。

さて注目のエンジンですが、こちらは燃費改善されたエンジンとは想像つかないほどの力強さを見せてくれました。発進直後からアクセルに対して低速からのピックアップが非常に良く、そのままの力強さを保ったままレブリミット7000回転までスムーズに回っていきます。発進時のちょっとしたかったるさも、高回転域での頭打ち感も、まるでなし。4名乗車状態の重量が乗った状態でこれですから、過給機なしの2LNAでここまで軽快に走ってくれれば、まず動力性能に不満を感じる事はないでしょう。

3シリーズを買う人が必ず1度は悩む「お手頃な4気筒か、余裕のシルキー6か」という選択ですが、絶対的なフィーリング面とBMWなら絶対6気筒に乗りたい!という見栄を覗けば、この廉価版でもある新しい4気筒エンジンに死角はもうなし!?325iのエンジンが2.5Lから3.0Lへと変更を受けた理由もここで納得。この新しい4気筒は、従来型323i程度までカバーする実力を備えているのですから。

amazoncdimg.jpg

ただあえて「フィーリングを覗けば」としたのは、エンジンは間違いなくパワフルなのですが、どことなくライトな印象も感じられたのがその要因。もちろんそれはピックアップの良さであり吹けの軽さであり、ポジティブな印象にもつながるのですが、以前のエンジンで感じられた4気筒とは思えないジェントルかつ高級感のあるエンジンフィールやサウンドが、性能向上に伴ってやや失われた感は少し否めないかもしれません。特にやや高周波が耳につくシューンと響くエンジンサウンドは、ひょっとすれば従来のBMWユーザーからすれば少し物足りなさを感じる部分かも。もっともこれは535iに乗った時にも感じられた事で、BMWに対するエンジンへ求める期待のレベルが他社に比べて高い事の表れであるからこそ、というのも、535iで出した結論と同じところに落ち着いてしまうわけですが…。

しかし改めて3シリーズに乗って感じるのは、DセグメントのFRセダンとしての完成度の高さ。テスト車はBSトゥランザのランフラットを履いており、テスト車両がまだ500kmしか走っていないのでややリアの落ち着きのなさが感じられたものの、ランフラットの直接的なゴツンとくるショックはかなり低減されており、乗り心地もイヤ―モデルごとに目に見えない進化を重ねている事がよく分かります。下手に見た目につられてMスポーツを選ぶ必要性は、少なくともこの標準足の320iに乗る限りは感じられません。

他にもスムーズかつスポーティな走りにもよく応える6速ATの出来や、ブレーキング時のフィールと姿勢の良さ、ノーズの入りとリアのトラクションのバランスの高さなど、まさにFRのお手本、駆け抜ける歓び。これがHDDナビ標準で従来モデル据え置き445万円は間違いなくお買い得。もっとも、絶対的な価格の高さは、先日少し話題になった北米や欧州市場での価格差を考えると、「ぼったくり」感が否めないのは事実…ですが、他同クラスの国産セダンから比べると、たとえ2.0L4気筒でも、走りに関しては「格の違い」をまざまざと実感できる…ようやく完熟期に突入してきた新しい3シリーズ、今が一番買い時かもしれません。


posted by 親方 at 00:29| Comment(3) | TrackBack(0) | 岩田和馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
うう、18.4km/Lですか。こりゃ日本の中型セダンも
頑張らなきゃなりませんね。
ちょっと欲しくなりました。
Posted by kojima at 2010年07月22日 10:21
 新エンジンのこの性能進化はすごいですよね。いま流行の過給器を使わず自然吸気でここまでやってくるんですから・・・本当に大したものです。新エンジンの320iは未試乗ですが、かなり高評価なので私も今度試乗させてもらおうと思います。

 私は先日新エンジンのC200CGIに試乗させてもらったのですが、これもかなり好印象でした。以前のS/Cエンジンに比べて低回転でのレスポンスが良くなっていて(決して過敏というわけではありません)、回転フィールもより軽快に。試乗車がクラシック仕様だったのでタイヤも16インチの55扁平であたりも優しく、パラメーターステアリングなしの操舵感も適度に重めでさらに好印象でした。母親がC200コンプレッサーアヴァンギャルドに乗っているのですが、乗り味は個人的に断然この新エンジン+クラシック仕様が上。父親は「新エンジンの印象が良かったら悔しいから試乗しない」と言ってました(笑)。

 このC200CGIが440万円で新320iが445万円、さらにアウディA41.8TFSIが435万円。それぞれ乗り味や装備に違いがありますが、各社ともかなり力を入れているなという印象です。A4も昨日仕様変更で1.8の装備が充実したようですし、Cクラスも来月若干の仕様変更があるとのこと。さらにISも来月マイナーチェンジするようですし、このクラスを考えている人にとってはかなり悩ましい状況といえそうですね。次回のレポートも楽しみにしております。
Posted by ty at 2010年07月22日 13:15
kojimaさん>
この2Lクラスのセグメントでいっても、純粋なガソリンNAで最高水準の燃費でしょうね。日本車もうかうかしてられないです。

tyさん>
出ましたね、新しいC180。一部装備を省略して、しかしナビとアルミは標準のまま、399万円。かなり魅力的だと思います。

新型の1.8L直噴ターボはまだ未試乗なので、機会があればぜひ1度乗りたいと思います。またご感想お寄せください。
Posted by 岩田 at 2010年08月25日 00:01
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。