2010年04月23日

ホンダタイプRはどこに行くべき? 1

今週初めの話ですが、ホンダはシビックタイプR(4ドア、以下FD2)の生産を今年8月末で終了すると発表しました。まあ残念なことなのは事実ですし、新車を欲しい方は「お早めにオーダーを」といったところです。当時にホンダからは去年2010台限定で発売したイギリス生産のシビックタイプRユーロ(3ドア、以下FN2)を今秋再び限定発売することも発表されました。

という訳で突然ですが、今週発表されたホンダタイプRに纏わるニュースを踏まえながら、「今後ホンダタイプRはどこに行くべきか?」という大変難しいテーマを考えたいと思います。

そもそもホンダタイプRは、「限りなくレーシングカーに近い市販車」というコンセプトで最初は92年に3リッター時代のNSXに設定されました。同じコンセプトは95年発表のDC2インテグラタイプR、97年発表のEK9シビックタイプRにも受け継がれ、特にDC2インテRがベストモータリングビデオで日本最強クラスのGT−RやRX−7相手に若干リアを振り出すカッコいいコーナリング姿勢で食らいついていく衝撃的でした。ここに3.2リッターになったNSXタイプRを加えた4車を「第1世代のタイプR」としましょう。

「第2世代のタイプR」は01年のDC5インテグラタイプR、EP3シビックタイプR(3ドア)、FD2です。この3台は時代の変化もあるにせよ、結果的にはファンからソッポを向かれてしまいました。理由を考えてみると

・DC5の子供っぽいスタイル
・DC5やEP3に関してはフロントのサスペンション形式が上の方にタイロッドが付いているちょっと特殊なストラットになったせいでいじりにくくなった(その反省もあったのかFD2のフロントサスはごく普通のストラットになりました)
・第1世代のタイプRにはベースモデル、シビックでいうならSiR的なグレードがあったけど、第2世代は最初からタイプRを想定して開発されたせいなのか第1世代に比べて「メーカーが作ったチューニングカー」的なスペシャルな感じが薄れた
・性能的はもちろん第2世代の方が上だけど、第1世代の方が面白い

そこに個人的な意見を加えれば
・第2世代では17インチタイヤが当たり前になり、ランニングコスト的に辛い
・FD2が凄い車なのは分かるけど、そんな車なのならセダンではなく2ドアか3ドアにして欲しかった(4ドアゆえに家族で乗れるから受け入れる向きもいるにせよ)
・FD2は本領を発揮するサーキットに行くまでに疲れてしまいそうなくらい乗り心地が悪すぎる、最小回転半径5.9mとあまりに小回りが利かない、全幅1770mmは大き過ぎるなど、4ドアなのに実用性がない

といったところでしょうか。

そんなことを考えていると、第2世代のタイプRが成功しなかった理由は、とにかく速さを追求したために大きなタイヤやとにかく固い足が必要になったことなどによる、タイプRという車を考えれば矛盾するような感じもしますが、いくつかの「やり過ぎ」が原因のような気もします。だからこそ限定生産の希少性という要素もあるにせよ、サーキットも考えているけど公道にも配慮したFN2が人気を集め、また発売されるのもよく分かります。

ですから、NSXやもしS2000にタイプRがあったら男らしく何もかもを捨て、速さだけに特化するのもアリにせよ、普通の人が普通に使う車でもある今のFD2以下のタイプRに関しては普段乗りをしているときの楽しさや喜び、最低限の実用性も配慮すべきだったと思います。最低限の実用性と書きましたが、5ナンバーサイズだったDC2やEK9はドアこそ4枚ないけどリアシートが意外に使えて荷物も載るし、取り回しも良くはないけど許容範囲。快適性も静かではないけど、心地いい音がして毎日レーシーな気分になれる。乗り心地だって引き締まっていて全然悪くないどころか、むしろいい部類でした。今にして思うと1台の車として非常にトータルバランスに優れた車だったことを痛感します。となると今更ながら「だったら何でEP3は売れなかったんだろう?」という疑問を感じます。


posted by 親方 at 23:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 永田恵一 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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