2009年07月15日

レクサスHS250hが発表されました その2

続いてハード面です。ハイブリッドシステムは熱効率に優れるアトキンソンサイクル化された2.4リッターの4気筒/150馬力と前輪駆動用のモーター/143馬力、発電用モーターを動力分割機構で使い分けるトヨタ式のストロングハイブリッド。システム自体はアメリカで販売されているカムリのハイブリッドと同じもので、乱暴な言い方をすればエスティマハイブリッドから後輪モーターを取り払い、バッテリー搭載量(バッテリーのタイプは使い慣れたニッケル水素)を換えたものと解釈することも出来るかもしれません。システム出力は2.5リッターのガソリン車相当の190馬力となります。

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エンジンルームはエスティマハイブリッドとほぼ同じ

2つのモーターを持つトヨタ式ですから、プリウスなどと同様にモーター走行モード、ブレーキング時の回生だけでなくエンジンの力を使った発電も可能で、10・15モード燃費はコンパクトカー並みの23.0km/l(JC08モードは19.8km/l)。実用燃費がカタログ値ほど伸びるとは思いにくいですが、街中から高速道路まで織り交ぜてリッター15から16kmくらい走ることを期待したいところです。

プリウスと同様といえば、ドライバーが選択できる走行モードも燃費重視のエコモード、動力性能重視のパワーモード、モーターのみで走行するEVドライブモードが用意され、暖気運転の時間を短縮し燃費の向上に貢献する排気熱再循環システムも採用されています。

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バッテリーはリアシート後方の床下の搭載

プラットホームはここ3、4年の間に出たトヨタのミドルクラス以上のFF車では主力になっているもの。ホイールベースはこのプラットホームを使うプリウスと同じ2700mmですが、リアサスペンションは細部は違うものの上級クラスのブレイドやヴァンガート、マークXジオと同様にダブルウィッシュボーンになっています。シャシー開発担当の方によれば、ゴムブッシュのコーティングやショックアブソーバーの改良などで各部のフリクションが低減されているそうで、レクサスブランドに相応しい上質な乗り味が期待出来そうです。

タイヤサイズは主力グレードが215/55R17(銘柄は聞き慣れないグッドイヤーのエクセレント)、スポーツバージョンのversionSに225/45R18(ダンロップSPスポーツ)となります。ハイブリッドカーで気になる転がり抵抗に関しては「配慮はしているものの、プリウスのように最優先事項にまではしていません」とのことです。

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17インチホイールはホイールキャップ付きではないものの、ホイールも空気抵抗低減を意識した形状

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こちらは18インチホイール

価格はカーナビ、LEDヘッドライト、S−VSCなどの安全装備までフル装備の標準グレードで395万円と、レクサスブランドやハイブリッドカーであることを考えればなかなかリーズナブルではないでしょうか。もちろんハイブリッドカーですから、重量税と取得税が免税になるエコカー減税も適応となり、最低でも2つの合計で25万円ほど安くなります。

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HS250hは全車LEDライトが標準装備

コンセプト、成り立ちなどなかなか魅力的なHS250hですが少し気になるのはトヨタ、レクサス内でのバッティングです。レクサス内ではFRとFFという違いはあるにせよ、ほぼ価格の近いIS250とHS250hだったらどちらを買うか、トヨタまで範囲を広げると似た価格のクラウンを考えていたユーザーが燃費や大きさ、エコカー減税でこちらに流れてくる可能性もあるでしょう。さらにHS250hのトヨタバージョンも確実に出るようで、値段などどのように隅分けをするのかも注目したいところです。なお、HS250hもハイブリッドカー人気に乗ってというか、すでに月間販売目標の500台の6倍となる3000台の受注を集めているそうです。
posted by 親方 at 10:55| Comment(1) | TrackBack(0) | 弟子永田 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
レクサスHS250hもどこか意あって力足りずのFFハイブリッドセダンですね。
2.4L+ハイブリッドで0-180+km/hまで22.9sec!!!という某他誌によるテスト記事まで見たことがあるぐらいで、そうした意味では190psのハイブリッドとは思えない駿足ぶりなことが伺えます。
ただこうした高性能に秘められたフィーリングとしてはハイブリッド特有のウニウニした不自然な、電気製品の如き感触は完全には拭えていないと思いますし、電動パワステの味付けやコーナリング時の入力に対するシャーシ/ボディの挙動にぎこちない不協和が見られるなど率直にいってどこか未完成な部分が散見されることが惜しまれると思います。
トヨタ版の兄弟車SAIと比べても決定的な差は見いだせず、+百数十万にも及ぶ価格差を正当化できずどこか中途半端な商品と言わざるを得ません。
同車はレクサスきっての売れ筋商品なだけに街でも良く見かけますし、同車のカトレアマイカ(ではないがそれとよく似た茄子紺)の個体には惚れ惚れする存在感があると(小生の感性では)思います。当初無個性に思えたレクサスHSのフォルムも目が慣れるにつれて独特の重厚感を持ちそれなりの個性を発揮しているかと思います。そんな品質感溢れる風貌と、横置きFFならではのスペース効率と走りの質感がマッチすれば一廉の商品に成長すると思います。その点トヨタ技術陣がレクサスHS250hをどう料理し、育てていくかが鍵ではないでしょうか。
PS
ここからは小生個人として最も気になる話ですが、このレクサスHSは欧州市場にも投入が有力視されていると言われ、その場合既存のISの欧州戦略は一体どうなるのでしょうか。
目下欧州市場にて発売中のISは特種なIS-Fは別として依然IS250(208ps)とIS220d(177ps:4気筒ディーゼル)の二本立てで、IS350が全く投入されないのがどこか気がかりです。この戦略はレクサス自身、ISシリーズのBMW3シリーズやメルセデスCクラスに対する真っ向対抗を避けているとしか見えませんし、その一方で現行GSE20系レクサスISが登場して間もない2006年頃よりEU主要各国では北米(主にカナダ)から(認可済みの)並行輸入ディーラーがIS350を一定量輸入販売しているという情報もあり、IS350を求める需要も相応にあることを示唆しております。
そんな中、トヨタがレクサスHSのハイブリッド路線とは一線を画する能動的な走りを本場欧州に売り込むに際して、ISシリーズのシャーシー特性をさらに磨き上げ、350の2GR-FSE型ツインインジェクター方式V6ユニットをEUの新排気ガス基準に合わせて設定し、IS350の欧州仕様を仕上げてBMW335iやメルセデスC350CGI、或いはオペルインシグニアやVWパサートのV6シリーズに真っ向対決させる姿勢が必要であると思えてなりません。
まあ次期IS(2012年説が有力)の登場も間近いこともあり、次期モデルに期待する方が手早いのかも知れません。当方個人としては次のISこそレクサスの本格的な欧州戦略車に育て、「3シリーズBMWにあるものはISにも盛り込む」との近年の標語を実践した上で彼らにないものを与え、それが高出力ハイブリッドであれV6クリーンディーゼルであれ、Dセグメントの最前線で戦う意気込みが必要なのではないでしょうか。
by「レクサスIS350(2009年式)オーナーより」
Posted by 真鍋清 at 2010年05月22日 22:10
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