2009年05月19日

新型プリウス詳細レポート!

ついに新型プリウスが登場しました。昨今の取り巻く環境・経済問題盛り上がる中、本年最大の注目車といっても過言ではないでしょう。早速レポートをお届けします。

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まずスタイル。プリウスとしては初めてキープコンセプトのフルモデルチェンジが行われたわけですが、パッと見プリウスとすぐ認識できつつ、そのデザイン自体は随分とエモーショナルかつシャープに進化しました。ボンネット中央のエンブレムからボンネットへと流れる膨らみはより明確化され、フェンダーが食い込むヘッドライトの形状もかなりスポーティ。

サイドビューもプレスラインがグッと強調されて、全体的なボディシルエットもより前傾方向へ。空力などを考え、ボディサイドが平板な印象だった先代プリウスと比べると、随分と抑揚的です。

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いかにもエコカーというような優しいイメージか漂っていたプリウスですが、今回の新型ではそういった少し弱々しい印象が上手く払拭されているというのが率直な感想。またルーフのアーチの部分の頂点をややリア寄りにすることで、後席の頭上高拡大に加えて、それを上手くデザイン上の利点につなげている点も○。

新型プリウスに負けず劣らずカッコ良いものの、実用性との融合が一切できてないインサイトと大きく違う点です。全長で15mm、全幅で20mm拡大され、全高は変更なしというディメンジョンですが、実際のサイズアップ以上にクルマが立派に見え、低重心に感じられるようになったのは、デザイン力の勝利。

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しかしながら、リアビューに関してはいささか「空力実験車」的要素が強まりすぎているように思えます。リアバンパーを途中でスパッと切り落とし、後ろから平べったく押し潰したようにリアを絞りこんでいるのは、間違いなく空力性能を上げるためのもの。

リアビューだけでなく、フロア下やルーフ・ピラーの角度、フロントバンパーのコーナー付近の彫刻的なラインなど、新型プリウスは空力を計算し尽くした上で構築されていますが、フロント・サイドビューではそれら2つのバランスが非常に高度です。

それだけに、フロント・サイドから見ると立派にスポーティに変わったという印象が、リアから見ると鈍臭く貧弱に見えてしまうのが、他の部分のスタイリングがエレガントに進化しただけに、より惜しく感じる点です。

これはトヨタ車だけでなく他メーカーの車にも言える事ですが、リアのクリアテールの処理はいかがなものか? 個人的にはLEDライトであっても、夕暮れ時の後方側からの視認性についていまだに疑問が残り続けています。

先代はリアのサブウィンドーとまとまるように上手くデザインされ、またブレーキとポジション点灯部分が別体になっていましたが、新型はそういう配慮もありません。濃いボディーカラーではリアライト自体がテカテカと目立ってしまう嫌いもあり、個人的にはリアビューの見栄えに関しては「?」。何度も言うようですが、フロントやサイドからの見た目がグッとよくなっただけに、より気になってしまうのかもしれません。

もっとも、Cd値は驚異の0.25。先日発表されたEクラスクーペはさらに上を行きますが、現時点ではトップレベルの性能と言っていいでしょう。ただ単に「カッコ良さ」だけを追及することが必ずしも直接魅力につながらない、こと空力(燃費性能)に関して超デリケートとも言えるこのプリウスの特異性を考えれば、これも1つの「らしさ」でしょうか。

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個人的に気になった点をもう1つ。このサイドミラーの付け根、なぜ無塗装ブラックアウトなのか。過去では先代エスティマが、浮遊感が出てしまうということでミラー全体をブラックアウトしましたが、ユーザー側の声から新型はボディ同色に。そういったデザイン上の意図があれば別ですが、この部分に関してはそういった印象は一切感じません。何か意図が? それとも単なるコストダウン? 薄いボディーカラーだと余計に目立って、どうしても目につきます。

同じくブラックアウトされたリアスポイラーにも個人的には少し違和感があったのですが、こちらはオプションでボディ同色のスポイラーにすることが可能です。

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続いてはインテリア。シートに座ってドアを閉めた際の音で、新型の気密性の高さを実感。ドアを閉めると、外の音が遠くに感じられます。そもそもプリウスはエンジンがかかっている時間が短く、静かに感じられるクルマでしたが、新型ではさらにクルマ本体の静粛性のアップにも余念がないようです。

座ってみると、やはりAピラーの角度が随分と寝ているのを実感。インサイトほどではありませんが、先代から比べると少し気になれるレベルでしょうか。また若干改善されている跡は見えますが、ピラーの太さによる死角の多さも少し気になりました。

先代ではどうしてもルーミーさが残ってしまうポジションが、ステアリングにテレスコピック機能が追加されたこともあり、随分自然に調整できるようになったのは○。すっかりお馴染みとなった異形ステアリングもほとんど違和感なく手になじみ、小径かつグリップが太くスポーティな印象も感じられます。

材質がウレタンでは少し硬さが目立ちやすいので、安っぽく感じられた方は革巻きステアリングを選択したほうがいいでしょう。G以上に標準装備という事になっていますが、SやLでもディーラーオプションにて約26,000円で装着が可能です。

先代はナビの有無に限らず液晶モニターが標準装着されていましたが、新型はセンターメーター左側のモニター内で、ハイブリッドインジケーター・エネルギーモニター・分毎の燃費表示・履歴が表示されることとなっているので、オーディオレスを選択すればDIN企画の好きなナビ・オーディオを組み合わせることができようになりました。

そしてもう1つの注目は、タッチトレーサーディスプレイ。これはエアコン・オーディオのコントロールをステアリングスイッチにて行う際に、今指でスイッチのどの部分を触っているかをボタン上で感知し、その部分をメーター上でオレンジに発色させ、最小限の視線の動きで操作できるというもの。スイッチ部分のタッチは通常のものと少し異なりますが、この分かりやすさと操作性の良さは◎。

センターメーターを用いるクルマならではの装備ですが、このインターフェイスとしての取っ付きやすさ・分かりやすさ・便利さには目を見張るものがあります。はっきり言って、ハリアーやレクサスHSなどで採用されるリモートコントロールより説得力アリ。今のところ純正HDDナビとセットということで、Gツーリングセレクション・レザーパッケージ以外ではオプションなのが唯一残念な点です。

ただ多くの”お楽しみ”があるおかげで、これ以上賑やかにするとセンターメーター付近がやや乱雑に見えてしまう事を考えれば、それも仕方ないところでしょうか。タコメーターはなくスピードメーターだけなのでまだマシですが、メーター内の表示色が全て淡いグリーンに統一されているのも、表示のメリハリのなさを助長しています。

このあたりはタコメーター、アンビエントメーター、パワーメーターを備え、より多彩なアウトプットを楽しませてくれるインサイトの方が一枚上手。絶対的な性能はともかく、こういった「ドライバーへの演出」というインターフェイスは、もう少しがんばって欲しいというのが正直なところです。

またもう1つ気になるのは、前席を大きく分断するセンタークラスター。オーリス・ブレイドでも用いられているこの方式ですが、この部分に関しては先代のようにサイドウォークスルーができる方がよかったのでは。もっとも、これによってポジションのルーミーさが若干解消されたとも言えるのですが、このような大きいセンタークラスターに加え、そこのせっかくの一等地に小型シフトノブをドンと配置してしまった点については、いささか疑問です。

新型もシフトノブはバイワイヤで、いまやスイッチのような扱い。せっかくの自由度の高さを全く生かせていないと言っていいでしょう。先代と同じように小さくまとめることもできれば、アストンマーティンDB9のようにボタン形状にしてインパネに設置する事や、ジャガーXFのようにオシャレなダイアル式ギミックを用いたり、もっと様々な提案方法があったはず。

もっとも、これもより幅広いユーザーに受け入れてもらうために、他車ユーザーから乗り換える際の違和感をできるだけ減らそうとした結果、なのかもしれませんが。厳しいコスト管理の中で開発された事は分かりますが、こういった運転するまでのプロセスの違いは、プリウスの弱点でもあり、大きな個性でもあります。そこは没個性にするのではなく、プリウス自ら新たなインターフェイスの提案をどんどんと増やして欲しかった、またそういう挑戦がしやすい車種だけに、少し残念です。

操作の分かりやすさに関して言えば、全く問題なし。それよりもむしろ、いったいどういう時に使えばいいのか分からない、センタークラスター下に設けられた場所も容量も中途半端な収納スペースのほうが、実用性に関して言えば問題かもしれません。

下手にいろんなものを入れると、走行中に足元に落ちて、思わぬトラブルを引き起こすかもしれません。以前クルーガーVが登場した時も同じ事を思ったのですが、ここを収納スペースとするならば、ディーラーオプションで装着できるコンソールリッドを最初から標準にすべきです。

インサイトでは大変厳しかったリアシートのスペースですが、新型プリウスはさすがの車格の違いを実感。乗り降りの際にも何も不自由なく、後席のスペース自体もキチンと大人2人が快適に過ごせるスペースが確保されています。

178cmの自分の場合、頭上高は先代よりも拡大されたとのことですが、やはりまだ若干髪の毛がルーフに触れてしまいます。しかしそれも、ほぼ気にならないレベル。前席シートバックの薄型化によって足元・膝周りのスペースもゆったりしています。唯一気になった点は、S以上に装備されるリアアームレストの安っぽさくらい。ちなみにカップホルダーはここに装着されています。

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ラゲッジスペースについては、横幅がグッと拡大された印象。先代まではゴルフバックがギリギリ頑張って2セットだったのが、新型では楽に3セット収納が可能になっています。しかし、ボディサイズがほぼ変わらない事もあって、全体的にはさほど広くなった印象はありません。バッテリー搭載によってフロアは相変わらず高め、床下のサブトランクの形状もさほど使いやすいとは思えず。絶対的容量では結構違うのですが、ゴルフバックを積まないというのであれば、正直インサイトとあまり変わらない印象です。

パワートレーンでの大きな注目点は、やはり排気量がアップされた点。1.8Lのアトキンソンサイクル化されたエンジンに、これまた90%以上見直されたというTHSシステム。モーターは600V、さらにはリダクションギアが搭載されており、性能の磨き込みに余念がありません。

その他にもクールEGR、電動コンプレッサーエアコン、ロッカローラーアーム、電動ウォーターポンプ、さらに排気熱の再循環システムなど、これでもかと言わんばかりの効率化と意欲的な技術の数々。後々に記しますが、この内容でこの価格で出されるのははっきり言って驚異以外何物でもありません。

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先ほどの空力性能のさらなるアップに加えて、排気量アップ・リダクションギアの搭載は、高速走行時のさらなる性能アップ&燃費向上を図るため。絶対的な性能では先代プリウスでも十分な内容でしたが、新型プリウスはまさに「格上げ」な印象。絶対的なセグメントも1つ上に上がったような気がします。

モーター容量アップによって、低速走行時のモーター走行領域も広がって、「半EV化」はさらに進んでいます。燃費自体も改善されているのは当然として、このあたりの実際の走りのポテンシャルの向上がどのようなものかは、また後日じっくり走り込んでまたお伝えしたいと思います。

シャシーは今回オーリスがベース。ツーリングセレクションでは専用チューンのサスペンションが奢られます。ブレーキは先ほどの高速走行性能のアップと約100kg弱増加した重量に対応して、4輪ディスクブレーキに。これは見栄えという面も含めて○。また、緊急時のフルブレーキング時に、全てのランプが点滅して後続車への非常事態を知らせる緊急ブレーキシグナルも今回装着されました。

タイヤはLが185/65R15のグッドイヤー、SとGが195/65R15のBSエコピア、ツーリングセレクションが215/45R17のミシュランが装着されていました。全車アルミホイールは標準。15インチ仕様はアルミ+ホイールキャップのコンビホイール。キャップを外せば、軽量化された事が目に見えて分かる、結構スポーティなデザインのホイールが隠れています。

見た目で言えばやはりツーリングセレクションの17インチが魅力的。ホイールデザインもよく、ボディサイズに対して足元の踏ん張り感が全く違います。ボリュームが増したボディスタイルなので、同じ15インチでも先代と比べて随分タイヤだけが小さいイメージが強くなっているようにも感じるのも気になる点。

しかし、燃費の事を考えれば、当然15インチ有利。ここのバランスが難しいところです。個人的にはその間を取って、見た目と性能と燃費のバランスがとれた、205/55R16サイズのサイズチョイスがあってもよかったのでは?と思います。

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ちなみにこの画像は、その16インチサイズのアルミホイールをセットしたモデリスタ仕様のプリウスなのですが、エアロや専用のホイールデザインの効果もあるものの、このサイズチョイスはなかなかのバランスだと思います。ちなみに、モデリスタでは18インチサイズも用意。見た目だけで言えば、オーバーサイズ感は全くなく、素直にカッコいいの一言。スタイル最優先で言えばこのチョイスもアリかもしれません。

さて、お気づきの方もいるかもしれませんが、Lに装着されるタイヤである185幅のグッドイヤー。実はこれ、先代プリウス、つまり併売されるプリウスEXと全く同じタイヤをそのまま流用しています。先代モデルでの15インチのタイヤのキャパシティは、転がり抵抗の少なさという燃費を考えた上でも、性能的にギリギリという印象。性能アップ、それに伴う車重増加、それらを考えた時に、それをそのままそっくり新型につけてしまうのは、正直言って少し不安。

カタログ上での燃費スペックは、当然このグッドイヤーを履いたLが最高値を叩き出しているわけですが(もちろんSに比べて40kg軽い事も影響しています)、ここは実際195幅のBSエコピアを履いたS・Gとの走りの印象の違い・燃費の違いを考えて判断をしたいところ。個人的には先代プリウスの走りを考えると、Lはあまり選択したくありません。

205万円という衝撃の価格、グレード中最高燃費を叩き出すグレード、ということで注目を集めがちなLグレードですが、実車を見ると1つ上のSとの見逃せない違いが様々な点で見られます。フォグランプが装着されなかったり、オーディオレスが標準である点は十分価格を考えれば納得。リアワイパーが付かないのは個人的には痛いですが、必要性を感じない人には全然気にならないでしょう。実際雨の日にはワイパーなしでも十分視界が確保されており、欲しいと思うのは雪の日くらい?

また、ツーリングセレクションに標準され、標準グレードにオプションのフロアアンダーカバーが、Lにはなぜか標準装備されているのは不思議。このあたり、Lの燃費数値達成とCd値0.25がこのグレードで達成されているヒントとカラクリが隠れていそうです。

しかし、室内側の装備省略には結構痛いものがあります。まずはシートリフターが装着されないこと。S−VSCとサイドエアバックをLから標準にしたのは大拍手ですが、これくらいは全グレードに装着してもいいのでは。実際Lでは自分にしっくりくるドライビングポジションを取る事ができませんでした。

また、新型プリウスはカップホルダーの配置がセンタークラスター上に1つ、コンソール内に1つという変則的な配置になっているのですが、Lではコンソール内が簡略化されるため、1つだけになっています。同様にリアアームレストも装着されないので、それに伴ってアームレストに装着されるカップホルダーもなし。つまり室内には1つしかカップホルダーがありません。常に1名乗車であるなら問題はないのでしょうが、これまた少し痛い点。

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そして影響はこんなところにも。S以上には当然のように装着されるボンネット裏の防音材が、なんとLの場合は省略されています。エンジンのかかっている時間が絶対的に短いプリウスではありますが、正直ここまでするか? という削減内容。無論タイヤサイズも含めて、これらは乗り比べれば分からない点、もしくは実際になくても全く気付かないのかもしれませんが、それなら全グレードに装着しなければいいわけで、少なくとも何らかの体感できる影響があるはずです。

205万円という価格は大変衝撃的であり、基本グレードからS−VSCやサイドエアバックを標準装着した点は賛辞に値します。しかしながら、実車を見なければ分からないカット部分も多く見られる事も事実。

SはLよりも15万円高い220万円。それでも最新ハイブリッドシステムを搭載するクルマとしては驚異的安さであり、競争力もインパクトも十分。自分の場合なら、プリウスを買うならばLは選びません。通勤で使用し、ほぼ1名乗車の機会のみ、もしくはビジネスユースで使用するならばLで十分ですが、ファミリーユースで使うならば絶対にSにしておいた方がいいでしょう。

SとGの価格差は25万円。内容の違いはクルーズコントロール、上級タイプのシート表皮、本革巻きステアリング、スマートエントリーの範囲拡大、フットライト程度。本革巻きステアリングはディーラーオプションでも装着可能なので、クルーズコントロールの有無がSかGかを選ぶポイントでしょう。

街乗りメインなのであれば、Sの内容で十分。25万円の価格差があれば、もう少し何かコレ! といった装備の違いが欲しかったところです。しかし逆に言えば、Gの245万円はそもそも新型プリウスの価格予想されていた値とほぼ同値。この価格で上級グレードが手に入るのには素直に驚きです。

SからGにする時に悩ますもう1つのポイントが、ツーリングセレクションの存在。SとGとの価格は25万円ということで、なんとSツーリングセレクションとGは全くの同価格。ツーリングセレクションになると専用サスペンション、17インチタイヤ&アルミホイール、フロアアンダーカバー・リアバンパースポイラー(この2つはSとGでもオプション装着可)、LEDヘッドランプが装着されます。25万円の価格差は、先代モデルの標準仕様ツーリングセレクションよりも広がっていますが、おそらくこれは大変高価と言われるLEDヘッドランプの分が反映しているのでしょう。

LEDヘッドランプをこのクラス・この価格のクルマに搭載したトヨタには恐れ入りますが、標準仕様のヘッドランプはなんとハロゲン。オプションでもLEDヘッドライトはもちろんのこと、HIDも用意されません。もちろん今では社外パーツでHIDを装着することは可能ですが、このような安全性能や快適性に直結するライト関係の装備を、スポーティグレードに標準装着するという考えは安易すぎなのでは。

先代プリウス登場時もこのような体系が取られていました。17インチはいらないけどもLEDヘッドライトは欲しいというユーザーは、たくさんいると思います。もしそれが都合上ダメだというのなら、HIDくらいはオプションで用意しておくべきです。こういった装備は、単なる見た目の問題などという事で片付けるわけにはいきません。

もちろんこれはいずれ、時間が経てば特別仕様車などの設定で解決されるかもしれません。いずれにせよ、ただ安いからいいじゃないか! というような姿勢は腑に落ちません。ユーザーへのより幅広い選択肢の展開を望みます。

最上級グレードであるGツーリングセレクション・レザーパッケージは、Gツーリングセレクションから57万円高の327万円。もっとも内容はHDDナビ・タッチトレーサーディスプレイ・インテリジェントパーキングアシストが標準になり、前席ヒーター付本革シート、プリクラッシュシステム、レーダークルーズコントロール、レザー仕様のセンターコンソールなどが装着されます。

ちなみに、EGA高精細ディスプレイ、エコアシスト機能、ヘッドアップディスプレイ、地デジチューナーなどが装着される上級ナビシステム&スーパーライブサウンドシステムを装着すると、それよりさらに約22万円高。他の装備はともかく、エコアシスト機能くらいは通常のHDDナビを装着すればセットで付いてきて欲しいものです。この上級システムはこのグレードのみにオプション選択可能であり、なんでもフル装備!のこのグレードなら、オプション装着する価値ありでしょう。

逆に言えば、自動バック機能などに興味がなければ、それ以外のグレードでは純正HDDナビでなくても十分。オーディオレスを選びお好みのナビを組み込むのもよし、標準の純正CDプレーヤーをそのまま装着して、後々PNDを自分で装着するのもよし。

個人的にはタッチトレーサーシステムに心惹かれるものがあるのですが、そういう風にどんどん考えていくと、プリウスはあっという間に400万円台の高級車になってしまいます。このあたりが戦略的価格を打ち出しながらも、実際買おうとなると消費者の心を上手く誘導していく、トヨタの商売の上手さでしょう。

その他の注目オプションと言えば、ソーラーパネル付ムーンパネル。駐車中にソーラーパネルで充電、その動力をエアコンに使用して、夏場の炎天下の車内気温上昇を抑えるというもの。ソーラーパネルで充電した分が走行時のバッテリーに使われるということではありません。エアコンの作動はスマートキーのボタンにて可能。これは実際夏場では大きく効果を発揮することでしょう。

オプション価格はグレードによって異なりますが、20万円強。正直高いですが、見た目的な部分とプリウスというクルマの独自性を考えると、こういう装備もアリとは思います。またサンルーフとセットということで、サンルーフが欲しいというならこれを装着せざるを得ません。もしくは、サンルーフには興味がないからソーラーパネルだけ欲しい!という自分のような考えも考慮されません。

また、これはSとGのみに装着可能で、ツーリングセレクションを選ぶとこのオプションは選択できません。このような装備は、いわゆる「全部付け」するユーザーさんが欲しがるオプションであり、最上級のGツーリングセレクション・レザーパッケージで選べないのは痛いところ。むしろ17インチタイヤとサスは別にして、単なるG・レザーパッケージというグレードが用意されてもいいかもしれません。

ボディーカラーは9色。パールホワイトやアイスバーグ、アクアブルーなどのプリウスらしい淡い色も、レッドやブラックなどの精悍な色もよく似合います。内装色はアクアとミディアムグレー。個人的にはどちらもパッとしないので、清くブラックに統一するか、アメリカ仕様に設定される予定のブラウンカラーがあればよかったのですが。特に本革シートの場合はその思いをより強くします。

かなりの長文での紹介になりましたが、それだけこのプリウスは内容盛りだくさん。実際に見ると色々分からなかった部分も多く見られましたが、やはりこの内容でこの価格は驚異的としか言いようがありません。全く価値がなくなったとは言いませんが、ちょっとインサイトは厳しい立場に置かれたかもしれません。むしろ今楽しみなのは、i−stopを搭載する新型アクセラ。サイズ的にもこちらがバッティングしそうです。

8万台の注文、納車5か月待ち、ということで、いつしっかりと乗って試乗レポートできるかは分からない状態ですが、いずれにしても走りの方もしっかりとチェックしたいと思います。




レポート:<岩田 和馬>
posted by 親方 at 15:44| Comment(2) | TrackBack(0) | 岩田和馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして
20型からの乗り換えて5月22日に30型のSが納車され約2500キロ位走りました。燃費は満タン法で約23Kℓ強で表示では約26kℓ強です。20型より10%強燃費がよくなっている印象で、ほとんど20型より進歩しているとかんじます。ですが、国沢さんが書かれているように乗り心地がちょっと?という不満があります。よい部品が出たら教えて欲しいです。以前はフランス車(ルノー25、プジョー400シリーズ)に多く乗っていたせいか、乗り心地にはうるさくなってしまったのかも?ちなみにシートは20型にくらべてずいぶんよくなりました。基本的には30型大満足です。パワーモードでなおかつEVモードに入れるとパワフルな電気走行が出来るのは最近発見しました。その他気がついたことがたくさんあるのですが、機会があればまた投稿します。
Posted by 高橋 敏明 at 2009年06月19日 17:23
高橋 敏明さん>

返信が遅れてしまい大変申し訳ありません。


Lグレードに乗った際も、印象・感想はその通りです。燃費欄が文字化けしてしまっているので、またその後の経過などでお気づきの点がありましたら、またコメントよろしくお願いします。
Posted by 岩田 at 2009年07月28日 23:04
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