2009年05月10日

レクサスIS250C登場

レクサスISに、メタルルーフを持つコンバーティブルのIS250Cが追加されました。IS−Fに続いて、今回はオープンモデル。しかしながら実質的にはメタルルーフということで、この1台でクーペ・オープンの両方の役割を受け持つ存在だと言えるでしょう。

まずはスタイリングから。基本的にはISセダンに準ずるモチーフながら、共通部品はヘッドライト・ボンネット・ドアミラー・ドアノブくらいで、その他はこのISC専用設計。サイズはセダンに比べ全長で+50mm、全高で−10mm。50mmの全長延長分はリアのオーバーハングに使われています。

フロントバンパーは少しばかりIS−F風? リアテールのLEDテールの点灯パターンは視認性もよくオシャレで、ここはマイナーチェンジで変更を受けたセダンも、このISCのようなシンプルなデザインに戻して統一すべきでは?

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注目のルーフは当然最近の例にしたがって3分割方式で、開閉時間は20秒。このルーフの大きさと収納の複雑さを考えればトップレベルと言っても良いでしょう。スタイリングに関しては、オープンの時の佇まいの良さはもちろんの事、ややトランクリッドが平板な印象に見えるものの、ルーフを閉じても十分魅力的。メタルトップの車にありがちな野暮ったさは上手く払拭されています。

個人的に4シーターメタルトップオープンのクローズド状態のスタイリングが一番上手いと思うのはボルボC30。ISCも若干ルーフ接合部分のチリの大きさが目立つものの(濃いボディカラーを選べば問題なし)、十分クーペとして映えるまとまりです。

Cピラー形状にこだわったために、ルーフからトランクリッドへのラインの流れが途中でプツンと途切れてしまう3シリーズカブリオレより、ISCのほうがラインの構成は○。もっとも、C70とISCがオープンモデルとクーペを両立するモデルであるのに対し、3シリーズにはクーペも存在するので一概にまとめては言えませんが。

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インテリアは基本的にセダンと共通。見えない部分で言うと、HDDナビが最新モデルへとグレードアップされています。ルーフ開閉ボタンは運転席右のコインポケットの横。後席へのアクセスを容易にするために、シートにはウォークイン機能が内蔵されており、シート背面の薄型化など、足元スペース拡大にも余念がありません。

実際に座ってみると、足元スペースのゆとりはさすがに広いとは言えず、シートバックも立ち気味、シート幅も狭め。しかしながらこれくらいなら数時間のドライブ程度は楽勝に耐え得るので、4シータークーペ&オープンとして十分実用的。「豪華な荷物置き」程度のSCのリアシートを考えれば、比べものにならない広さです。

注目はトランクスペース。ルーフを開けるとさすがに手前部分にわずかなスペースしか残らないものの(それでもゴルフバックが1つ入るのは立派)、クーペ状態だとかなりのスペースを確保。むしろオーバーハングの延長などによって、容量自体はISセダンよりも確実に広く感じられます。

また、メタルトップ車の多くは、ラゲッジスペースが機械的な印象が強くやや乱雑な雰囲気がするのですが、このISCはその中でもキレイかつスマートなトランクルーム内の処理がなされているのもポイントです。

搭載されるエンジンは、その車名の通り2.5LのV6。6速ATが組み合わされる点もセダンとなんら変わりありません。車重はセダン比+160kgとなって1700kgをオーバー。4座オープンというキャラクターを考えれば、それでも必要十分以上の性能は確保している事でしょう。3.5Lエンジン搭載モデルも気になるところですが、オープンとしてのボディキャパシティを考えると、現状の2.5Lがおそらくベターな選択なのでは。

サスペンションはISC専用にセッティングされており、タイアサイズは17インチ、18インチともにセダンと共通サイズ。アルミホイールのデザインも専用となっており、見た目だけで言えばやはり18インチのまとまりの良さに惹かれます。

ブレーキもIS250と共通。しかしここは大幅に重量増をした事を考えると、2.5Lでも350用のフロント4ポットキャリパーを備えるブレーキを奢るくらいのこだわりが欲しかったところ。

ボディカラーは新色のレッドを含めて9色。IS−F専用のブルーを選べるのもポイント。そして注目は内装色。ヌバックファブリックのシートの標準仕様はホワイト・ブラックの2種類からの選択になるのに対し、本革シートが標準となるバージョンLでは、なんとシート色だけでも5種類。ブラック・ホワイトに加え、ホワイト×ブルー、ホワイト×レッド、ホワイト×シルバーという、国産車のこのクラスではなかなか見られない大胆な配色の数々。

これも、オープンモデルだからこそ。内装を「魅せる」という点ではアピール度の高さは抜群。また、ブラック・ホワイトのシートカラ―を選んだ場合は、オプションでステッチのカラーをブルー・キャメル・レッドの3色から選べるこだわりも。

レッドやブルーはさすがにちょっと恥ずかしい、と抵抗のある方は、オプションでステッチカラーを選択して、さりげないこだわりを見せるというのもオシャレなチョイスです。また本木のオーナメントパネルもシート色ごとに3種類選択でき、内装の基本的な選択種類だけでもバージョンLは28種類!の中から、自分の好きなコーディネートを選ぶ事ができます。

価格は標準仕様が495万円、バージョンLが+40万円の535万円。装備の差はほとんどなく、言うならば40万円のほとんどがセミアリニン製の本革シート代。しかしながら、先述した多彩な内装色の選択範囲の広さは、こういったオープンモデルを買うユーザーにはとても魅力的なはず。ここはやはり断然バージョンLがお勧め、となるでしょう。

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ライバルとなるであろうBMW3シリーズカブリオレは、3Lターボモデルのみの設定なので、価格はほぼ倍。同価格帯ならボルボC70、フォルクスワーゲンEOSあたりがライバルでしょうか。スカイラインクーペのコンバーティブルモデルが入るまでは、国内には4シーターオープンの競合車は不在。いやむしろ、最大のライバルは、もう8年選手となる身内のSCかもしれません。

時代に合う合わないは別として、こういったプレミアム感漂うオープンカーは大変魅力的。ISのセダンが実用性に乏しいので、ここはクーペとして割り切ってこのISCを選ぶユーザーも出てくることでしょう。レクサスには今こういったラインナップの充実が何よりも急務。そして次はハイブリッドモデル専用となるHSの登場、今後もレクサスにさらに注目していきたいと思います。



<レポート:岩田 和馬>
posted by 親方 at 17:46| Comment(2) | TrackBack(0) | 岩田和馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
同車の0-100km/h加速は9sec前後と言われ、ベースとなったIS250セダンの1570kgから+130kgも増えて1.7tに達したことを考えると「こんなものかな」という感じ。しかしこうしたトロさも「大人のスローライフを演出する味付け」と考えるとなんだか当を得ていると感じられ、憎めないのがクルマというものの面白さであり奥深さだろう。
まあIS250セダンが215ps/26.5kgmに対して1.57tの自重から0-100km/hは8.1sec、当たりのついた個体だと6.66sec!!!!という驚異的データまで発見され、0-400mにしても某有名他誌の長期テストでセミウェット路面で15.7sec(∴ドライ路面では15.3-15.4sec確実!)となっており、むしろ十分以上に速い(メルセデスC300並み)ことの反動もあるのかも知れない。
Posted by 真鍋清 at 2010年05月23日 19:10
昨今見聞きされるスクープ記事によれば、2011年後半あたりに登場予定の次期レクサスIS、改良型プラットフォームの次期クラウンとの共用もさることながら4気筒ハイブリッドの新開発、V8/5.0LのIS-FシリーズのC(クーペカブリオレ)ボディへの拡大採用などニュースに事欠かず、この所低空飛行を続けたレクサス関係に活を入れることになる筈です!
逆に言えばそのぐらい次期IS-Cのボディ剛性はこの種のクーペカブリオレとしては世界屈指の水準が確保されることが期待でき、5.0/V8の400psオーバーのユニットとファッショナブルなオープンボディの組み合わせはこのクラスに貴重な地位を確立することが期待できると思います、メルセデスのEクラス・クーペのカブリオと並んで。
シリーズ中核となる2.5の4気筒ハイブリッドはCO2排出量を100g/km台の半ば辺りに設定すればメルセデスCクラスの1.8/直噴ターボと並び「4気筒エンジンの限界を極める」コンペの最先端を行くことが期待でき、ブランド確立に迷ったレクサスに一廉の地位を約束する切符足りうるのではないでしょうか。なんといっても同ユニットは現行350に迫るパフォーマンスと4気筒ならではの鼻の軽さを両立している公算が大なので。
そんなハイブリッドのIS-Cとの組み合わせは非常にエキサイティングであるのと同時に、IS350はCO2排出量で200g/kmを切るぐらいの意気込みで本格改良を施し、メルセデスが最近発表した直噴3.5/V6(自然吸気306ps、37.7kgmを発揮しているという)に真っ向対決し、リードする心意気で行ってもらいたいです。
目下のGSE21型IS350はV6エンジンの可能性を極める存在として一時代を築いたと思う。そして今追われる身に入っていることは確かです。そんなIS350はメルセデス/BMWの本場欧州では「北米経由の並行輸入」のみで正規には全くリリースされておりません。
そこで今後はISの高性能ハイブリッドとガソリンエンジンでは350のEUへの正規導入を図り、ともに中核モデルとして対メルセデス/BMW包囲網を確立するのと同時に、当地並行輸入業界(件のIS350を北米から一定量仕入れ、販売しているという)を封じ込めるぐらいの勢いでモデル政策を行う時期に来ていることは否めないです。IS-Cもここで新世代のカブリオとして独特のキャラクターを世界中にアピールする正念場に違いありません、一層の努力望む!
Posted by 真鍋清 at 2010年06月22日 02:58
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