日本で2ドアな車というと、純粋にスポーツに向けている車は、日産GT-R・フェアレディZでしょうか? 他にも高性能なスポーツカーはありますが、なかなか値段が…という感じだと思います。そんな中、手に届くFFスポーツカーが登場しました。世界初のハイブリッド6速MT&7速CVTです。その名はCR−Z。
環境にも配慮しつつスポーツもこなせる、ホンダファンならずとも、こんな車を待っていた方は、多いんじゃないでしょうか? CR−Zのカタログには「ハイブリッドなエコで終わるな」と書かれていますが、わ たしも同意見です。きっと、スポーツカーは、これからハイブリッドが主流になるんだと思います。
個人的な意見ですが、ぜひ、若い10代から20代に試乗してもらいたいです。話しはズレますが、タカラトミーのアンケートでは、小学校にあがる前の男のコの9割が、車が「好き」「まぁ、好き」だそうです。将来の車好きの為に、こういう車が必要ですよね。ではでは、インプレッションに移りたいと思います。
エクステリアはインサイトをベースにしていて、低く、短く、ワイドにした、デザインはホンダらしく、純粋にカッコいいと思います。Aピラーも細くてブラックアウトにしいてるところや、弾丸形状のアウタードアハンドル、サメのヒレをイメージしたシャークフィンアンテナと、欧州車が採用しているヘッドランプの下端にはLEDポジションランプ や細かいところまで、こだわりを感じます。初代インサイトとCR−Xを足して2で割った感じでしょうか。
サイズは全長4080mm×全幅1740mm×全高1395mmです。デザインで似た感じの車、VWシロッコの方が好きですが、全体的なバランスはいい感じだと思います。参考にCR-XのSiRは(SiRって懐かしい!!)全高3800mm×全幅1675mm×全 高1270mmです。ボーイズレーサーとしては、ちょっと大きい感じも しますが、星は☆☆☆☆です。
インテリアは、最初に見た時、造形がインサイトに似ているなと感じました。正直、ごちゃごちゃしているかなとも思いましたが、専用デザインのインパネに合ったオーディオ類は、コンパクトにまとめられて、操作性は悪くないかなと思います。ですが、空調操作類は、かなり運転席側にあるので、助手席側からは操作しにくそう。
メーター類は、スーパー3Dメーターというようですが、イルミネーションは結構派手で好き嫌いの個人差が分かれると思います。特に、年配の方で奥さんと2人で乗るのなら、ハイブリッドスポーツをと考える方もおられると思います。そのような方だと、目がチカチカすると思われるかもしれません。もう少し、スッキリしても良いのではと思いました。
αグレードには、ドアグリップとセンターコンソールに、高輝度メタルパーツが付きます。これは、本物の金属を薄くして、貼りつけたもので、安っぽくありません。グローブボックスは飲み物の保冷、保温機能も付いています。全体的にも質感は低くはないので、星は☆☆☆です。ちょっと、インサイトのインパネに似ていたのが難でした。
フロントシートは、ホールド性に優れたバケット風で、体をサポートしてくれます。乗り降りもしやすく、スポーツモデルとしては、好感が持てましが、少しだけ、座り心地に違和感がありました。そんなに、気にはならなかったのですが、気になる方はオプションのレカロシートがありますので、それと交換して下さい。お値段はシート155,400円+フレーム20,790円です。星は☆☆☆です。
後部座席は完全に補助用と考えた方がいいです。身長180cmの私が座ったらリアシートの足元はフロントシートまで10cm、乗れませんでした(笑)。座面から天井までは750mmで150cm程度の人まで乗れるそうですが、ちょっと、無理があります。後部座席に一応、座りましたが、首が曲がってしまいます。あくまで、緊急用と考えた方がいいでしょう。ISO-FIXチャイルドシートには、対応しています。補助用、物置き用に割り切った方がいいです。星は☆です。
ラゲッジスペースは意外に奥行きがあり、リアシートを立てた状態で、奥行770mm×幅990mm、容量は214Lです。背もたれを倒せば、奥行き1280mm、容量が382Lです。思ったより広く見えると思います。背もたれを立てた状態では、買い物袋は6個ほど、倒せばゴルフバックが2個積める広さです。めやすとして2セグメント並の広さです。星は☆☆☆☆です。
運転席に座って目に止まるのは、スポーツモデルとしてはなかなか、開放感のあるフロントガラスです。あくまで、主観ですが、インサイトよりも視界がよく感じました。しかしながら、フロントシートからボンネットが、全く見えないので、慣れが必要です。動力性能は、エンジンはCVTで113ps。5MTで114ps+モータで14馬力。そして3モードのドライブシステムがあります。スポーツモードとノーマルモード、そして、ECONモードです。
エンジン始動時は、ノーマルモードでは速度計の周りが青くなり、動力性能と燃費の両立された、バランスのいい走りがもたらされます。ECONモードでは、燃費のいい運転をすると、燃費いい運転を速度計でコーチングしてくれ、燃費のいい運転をするとECOスコアで葉っぱの数が増えていきます。
スポーツモードにすると、モーターが積極的にアシストして、エンジン回転数が高めになります。また、ステアリングも、しっかり感が出ます。主観ですが、だいたい120psぐらいかなという感じでした。ホンダに問い合わせたところ、6MTで124ps、CVTは123psでした?正直、スポーツモデルなので、もう少し馬力があっても良いかもなと思いました。
エンジンは、3000回転までは、静かです。3000回転を超えると、エンジン音が聞こえきます。その昔、ホンダミュージックと言われてましたが、あまり、スポーティなエンジン音ではありません。結構迫力のあるサウンドではありますが…。乗り心地は、スポーツモデルとしては、とてもいいです。
ボディ剛性が高く腰のあるサスペンションでショックいなしながら、ロールを押さえている感じです。スタッドレスタイヤでしたが、コーナーでも頭がスッとむいて、タイヤも路面に吸い付いている感じがします。そして、また乗りたいと思わせる車でした。しっかり「味」付けされた車です。正直、欲しくなってしまいました。
もちろん、燃費もよく10.15モードで25.0km/L、JC08モードで22.8km/Lです。スポーツモデルとしては、この性能でこの燃費は、ちょっと出力が少ない気がしますが、御の字でしょう。星は☆☆☆☆☆にします。
やはり、車の運転が楽しい車は、いつの時代も必要だと思います。車離れが叫ばれて久しい昨今ですがCR-Zには、なんとか頑張ってもらいたいですね。そして、Type Rも出して欲しい。価格は2プライスで、αが249.8万円βで226.8万円で比較的、手の届きやすい適正な価格だと思います。これから主流になるであろう、ハイブリッドスポーツに成功しもらいたい気持ちを込めて、星は☆☆☆☆☆です。