2009年10月29日

TMS特集〜新型マークX試乗〜

TMSの試乗コーナーで、デビュー直後のマークXの2.5&3.5Lを早速試す事ができましたのでレポートします。

新しいネーミングになってから2代目。初代モデルはなかなか斬新な試みがなされていましたが、販売自体は2Lを廃止した影響もあり、またゼロクラウンの大幅な若返りもあってか、販売的にはあまりいい結果を残せませんでした。

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スタイルを見ても分かる通り、新型は完全なるキープコンセプト。エンジン・シャシーもキャリーオーバーで、熟成のモデルチェンジと言えるでしょう。目新しい新機能も特になし。プリウスやレクサスHS、SAIなどでハイブリッド攻勢を強めつつ、このようなコンベンショナルなFRセダンもきっちり用意できるあたりがトヨタの強み。

かつての兄弟3車種のバブル月産4万台時代からすれば、月産目標3000台というのはいささか寂しいものがありますが、時代の流れを考えれば順当な流れなのでしょう。そうは言っても、エコエコと叫ぶ時代にとらわれないユーザーは確実にまだまだ多数存在します。

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フロントマスク、特にグリルのXのアピールポイントは相変わらず好みが大きく分かれそうではありますが、グッとエッジを強調したスタイリングはなかなかスポーティ。とりわけモデリスタの「ヴェルティガ」は、専用エアロやグリルなど純正よりハイレベルと言っても良さそうなまとまりを見せています。

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また「デザインのためのデザイン」のような消化不良気味であったバンパーと一体式のマフラーが通常のオーバル形状に戻されたのは個人的には大賛成。できれば他のトヨタ車種も「そのクルマのデザインに見合うかどうか(例:クラウンマジェスタ)」を考えてから今一度検討していただきたいと思います。

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インテリアの見栄えも上々。先代モデルは丸型のシフトパネルの形状や変な形のシフトノブ、助手席専用オーディオコントローラーなど、少し首を傾げる部分がありましたが、新型はオーソドックスにまとめられています。針がレッドで瞬時認識性の優れる自発光式メーターや、エアコン操作パネルのすっきりとしたまとまりなど良く出来ていますが、あえて最初に「見栄え」と書いたように、実際の質感はそこそこレベル。

確かにクラウンやレクサスと実際に直接比較すればところどころの安っぽさは否めませんが、ブーツ式で高級感たっぷりのシフトまわりの処理や、径やグリップの太さ、革の質やステッチなど大変良く気配りができている新形状のステアリングなど、直接手に触れる部分にしっかりと気を使っている印象で、この価格を考えれば期待十分以上でした。

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新型の特徴は、モデル展開を「スタンダード」「スポーツ」「プレミアム」の3種類用意している点。またスポーツの一部グレード・プレミアムはエンジンも3.5Lとなったので、価格設定範囲はかなり広がりました。ちなみにこの3.5Lエンジン、クラウンの315ps仕様ではなく、レクサスISの318ps仕様となっているのも開発陣が意識したキャラクターを物語っている点と言えるでしょう。

しかし今回はあえて、2.5Lモデルに注目。2Lモデルがなくなった事はやはりこのクルマにしてはハンディが多く、またライバルであるティアナも6気筒エンジンながらいち早くレギュラーガソリン対応にしたこともあり、今回新型も燃費やランニングコストを考えて追従してきました。数値上エンジンパワー・トルクともに若干のダウンしているものの、203psもあれは十分。おそらく売れ筋となるであろう、そしてお勧めなのも、絶対に2.5Lです。

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その印象は、実際に試乗してみるとさらに強くなります。今回試乗できたのは「減税特別仕様(?)」とも言える250Gリラックスエディションと、最上級の350Gプレミアム。パドルシフトや専用サスが組み合わされるSグレードは試す事ができませんでした。

まずは2.5Lから。タイアは16インチのヨコハマDNAdb。スタートしてまず感じるのは、その静粛性の高さ。マークXってこんなに静かやっけ?と改めて思うほど、これだけ乗っていれば「クラウンいらず」の印象を感じるほどでした。レギュラー対応化されたエンジンも街乗り領域では十分の性能で、アクセルをパッと開けば低速からレスポンス良く上までシュンと軽くスムーズに吹けてくれます。相変わらず抜群にスムーズな6速ATとのマッチングも極めて良好。

ハンドリングに関しては、まだ40kmほどしか走っていないド新車というハンデはあったものの、特にリアサスに起因する直進性とフラット感の欠如と電動パワステのフィーリングの2つが大幅に改善。電子制御も何もない素のサスペンションと16インチタイアの組み合わせは実にまとまりがよく、格段にナチュラルとなったステアフィールとも合わさって、走りのチグハグさが随分と解消された印象です。

この内容でVSCやサイドエアバックも標準となって、238万円スタート。装備充実で売れ筋となるであろうこのリラックスセレクションも269万円。いわゆる飛躍的改善が進んだ燃費性能や飛び道具的な装備は特に持ち合わせていませんが、これはこれでクルマの内容として考えれば実に魅力的。

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3.5Lのプレミアムのほうも試乗し、こちらはこちらでトヨタエンジンの中でも屈指の出来である素晴らしいフィーリングのD−4SのV6エンジンに18インチタイアのしっかり感が特徴的ですが、ここまで必要な性能か…と問われれば微妙なところ。見栄えはいい18インチタイアは今回235幅とクラウンよりも幅広くなり、絶対的レベルではこちらのサスとタイアの組み合わせの乗り味も相当に煮詰められた印象でしたが、「らしさ」と「充実度」でいえばお勧めしたいのはやはり2.5Lのほう。プレミアムはナビを装着すると400万円オーバーの価格帯となるので、そうすれば他の車種も気になるクルマが増えてきます。

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新型プリウスが衝撃的な価格で登場したのは記憶に新しいところですが、よくよく考えるとこのマークXの250G・FパッケージとプリウスのGはほぼ同価格帯。こうして見ると、トヨタの車種展開・価格戦略もなかなか面白く感じます。こちらは思いっきり20世紀的価値観に縛られたオーソドックスなセダンではありますが、今のエコエコな時代の雰囲気の中では、なかなかどうしてしっくりと落ち着く印象で、地味ながらもかなり実力派の1台でした。



レポート:岩田 和馬
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2009年10月28日

ランクルプラドに関するトリビア

個人的にプラドというか、ランクル全体にいくつか疑問に思っていたことがあったので試乗会で聞いてみました。

・HIDライトがない理由
ランクルはプラドも200系も、高額車にも関わらずHIDライトの設定がオプションでもありません。これはランクルには車の性格上、昼夜を問わず道なき道でも走らなくてはならないという使命があるので、もしバルブ切れが起きてもハロゲンライトなら予備のバルブさえあれば直せますが、HIDだと難しいからかと考えていました。実際聞いてみると「信頼性、整備性の問題ではなく、ライトの位置が高い車だと前の車に迷惑になるからです」。意外な理由でした。まあ、ランクルだと社外品で専用のHIDライトも売っていますから、HIDライトが欲しい人はそちらで対応が可能です。

・補助ミラーは洗車機に入れても大丈夫なのか
ランクルに限らず、サイドミラー内蔵のカメラなどがない限りSUVにはたいていボンネット上に補助ミラーが付いています。このミラー、運転席の反対側の側面下やトラックの丸いミラーのように先端の確認ができて便利ですが、洗車機に入れるときには入れていいものか心配になる方も多いのではないでしょうか。ランクルの場合は補助ミラーも可倒式になっていて、畳めば問題なく洗車機にも入れられます。

以上ランクルに関するトリビアでした。


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2009年10月27日

ランクルプラドは日本最高のSUV!

今月初めに試乗した新型ランクルプラドは、プラットホームやエンジンといった基本的な部分はキャリーオーバーという地味なモデルチェンジながら、「トヨタの良心」とも思える素晴らしい本格SUVでした。

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初めに乗ったのは2.7リッター4気筒のTX(7人乗り、330万円)。ベーシックグレードということであまり期待しないで乗りましたが、足がしなやかによく動いており、荒れた路面でも乗り心地が感動するくらい素晴らしいです。ステアリングフィールも操作に対して素直で好感が持てます。

エンジンは大排気量の4気筒(ハイエースの10人乗りなどと同じエンジン)ということで、高回転まで回すと若干ラフな感じはあるものの、動力性能自体は飛ばさなければ十分満足できるレベルです。

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2.7リッターエンジン ごく普通のエンジンですが、仕事はちゃんとこなします

予想外の仕上がりだった2.7リッターの後に4リッターV6(TZ、410万円)に乗ると、大きな不満はありませんが、乗り心地は全体にゴツゴツしているというか2.7リッターに劣ります。ステアリングフィールも個体差もあるのか、2.7リッターと比べると正確さに欠ける印象です。もしかすると4リッターV6は試乗できなかった最上級グレードのTZ−Gに装備される可変ダンパー&後輪のエアサス付きでベストなセッティングになっているのかもしれません。

逆にエンジンは2.7リッターの乗り心地と同じくらいの感動ものです。SUVのエンジンらしく低回転から豊かなトルクを出し、とても楽チンで運転しやすいです。それでいて5000回転から5900回転のレッドゾーンまでの回転域になると「グーン」という豪快な回り方で2120kgのボディをグイグイ引っ張っていきます。ちなみに輸出仕様の4リッターV6の最高速は180kmだそうです。

しかも、このV6はモデルチェンジでレギュラー仕様に変更されながら、最高出力が276馬力と27馬力も向上し、おまけに燃費も良くなっています。レギュラーガソリンへの変更という不利な条件下でこれだけの性能向上を実現したというのは凄いことです。なお、メーカー側では車両価格や自動車税といった事情もあり2.7リッターと4リッターの比率は9:1と想定しているそうです。しかし、自動車税や街乗りの燃費はともかく巡航燃費に限定すれば4速ATと組み合わされる2.7リッターと5速ATと組み合わされる4リッターで、意外に変わらないということも考えられますから、余裕があれば4リッターを選ぶのもいい選択なのではないでしょうか。

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高級セダン的な方向からSUVらしい方向に振られたインテリア

とにかく新型ランクルプラドはこのクラスのSUVでは「世界一かも」と思わせるくらい素晴らしい車でした。強く要望したいことはSUVにはピッタリのクリーンディーゼルの追加くらいです。このご時世ですからエコカー減税にならない車は候補にも挙がらないケースが多いと思いますが、その中でもし「そんなの関係ねえ」という車選びが出来るなら思い切ってプラドを買うと、上質さを味わえながら遊びにも使えて楽しいカーライフが送れそうです。





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2009年10月26日

TMS特集〜Z34ロードスター試乗〜

続いてはフェアレディZロードスター。TMS会場では、GT−Rは試乗車がシルバーで展示車がホワイトとなりますが、こちらのZロードスターは両方ともかつての240ZGを思わせる、イメージカラーであるプレミアムディープマルーン。

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まずスタイリングは、Z33の時もそうだったように「あらかじめオープンモデルの設定も想定にいれつつ」設計されたおかげで、不自然なボディラインなどは皆無。また昨今流行りのメタルトップではない点も(北米に存在するメタルトップを採用するスカイラインコンバーティブルとの差別化の意味もあるでしょうが)優雅なスタイリングを崩さない1つの要因でしょう。

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オープン時はもちろん、パープルに塗られた幌を閉じクローズドにした状態でも十二分にカッコよさを醸しだしてくれます。アルミホイールは専用デザインの18インチ。ただクーペと差別化されているのは18インチだけで、オプションの19インチを選択するとクーペと共通のホイールになる事は事前にチェックが必要です。

新型の大きな特徴は「幌開閉のフルオート化」と「最小限に抑えられた車重増」の2つ。まず1つ目ですが、Z33のロードスターも幌の開閉はもちろん電動式。しかし、最初と最後のロック作業は手動で行わなければなりませんでした。そのロック作業を新型は電動化したことで、まさにスイッチ1つでオープン化が可能に。そのためZ34では室内のスイッチだけでなく、ドアハンドルに設けられるリクエストスイッチを長押しすることで、ドライバーは室内に座っている時だけではなく、車の外からでもオープン・クローズド作業ができるようになりました。

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2つ目ですが、先代のZ33のクーペボディとオープンボディとの重量差は110kg。対して新型の重量差はと言うと、なんと先代比−60kgの50kg増でオープンモデルを作り上げており、クーペモデル以上に新型のZ34ロードスターは「軽量化」が実行されています。ホイールベースもクーペと同じく新型はグッと短縮されているものの、むしろラゲッジスペースなどは拡大しており、オープン2シーターとしての実用性にも全く問題ありません。

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さて、この流れで早速試乗へ。試乗車は最上級モデルのバージョンSTの7速ATモデル。1度幌の開閉を確認したあとで、試乗時間も短いので早速フルオープンにしてスタート。余談ですが、幌を閉じた状態だとリアのガラス面積が大変小さく、後方側の視認性は絶望的。しかしオープンにすると当然障害物がなくなり視界も一気にひらけるため、気持ち良さだけでなく安全性という面でも是非この車はオープンをデフォルトとして乗ってもらいたいと思います。

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50kgに重量増は抑えられているものの、ボディ補強の対策は十分行われており、街乗り領域ではボディがワナワナ震えるようなだらしない印象は全くありません。ただクーペとの差を全く感じないと言うレベルまではさすがにいっておらず、特に今回の試乗車は18インチ仕様でしたが、より入力の激しくなるであろうオプションの19インチモデルとなると…もちろん単体で見る限り全くボディ剛性の不足は全く感じませんが、おそらくこのロードスターにはこの18インチがちょうどベストバランスのサイズでしょう。

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またクーペ登場時、シンクロレブ付の6MTは素晴らしいブリッピング機能を味わえますが、肝心のシフトフィールが少しゴリっとした無骨な印象。クーペならそういった雰囲気もアリではありますが、ここは個人的にMT派である自分も、このロードスターではATをチョイスしたほうがクルマ全体の雰囲気にマッチしているように感じました。このATもトルコンながら変速は無駄なく素早く、そしてパドルを弾いてシフトダウンをすれば、こちらも見事なブリッピングを披露。ギア比も7速でクロスな設定であり、かなりスポーティな走りの場面でも、十分に応えてくれる性能を秘めています。もちろん空調やシートはロードスター専用にキチンと対策されており、ちょっと飛ばしてみてもオープンエアの邪魔をしないのも好印象です。

おろしたての新車ということでエンジンは若干少し重たい印象。性能的には十二分ではあるものの、サウンド的にも回転フィール的にも、もう少しスッキリと軽やかなエンジンが欲しいなぁ…と思ってしまいます。そういった印象はやはりMTでより強く感じるので、これもこのZで積極的にATをお勧めしたい理由の1つです。

しかし、アクセルを積極的に踏み込めば245幅のタイヤが途端に悲鳴を上げてTRCが介入し、コーナー立ち上がりではやはりビスカスよりもトルセン式デフが欲しくなる…というようなクーペで感じたフィーリングの評価軸をそのままこのロードスターに当てはめるのは、少し愚問かもしれません。

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街中をスッと軽く流すだけでもこの気持ち良さと爽快さ。。これはオープンモデルならではの特権であり、またこの車ほど走っている姿が実に絵になる国産車はそうそうないでしょう。そしてZに共通する美点である、サイドミラーにチラリと映るボリューム感たっぷりのリアフェンダーも、所有感をくすぐります。

惜しいのは、性能や高級感(特にインテリアの質感アップは顕著!)の向上に伴って、価格もそれなりに上昇してしまっている事。このバージョンSTの7速ATモデルは500万円超え!標準モデルでも435万円スタートと、Z33最終モデルから約50万円、登場当初からだと約70万円ほど上昇しています。

もちろんメインマーケットは北米。初期モデルの質感不足が顕著に批判されたことも考えると、このクルマのキャラクターや性能としては正常進化なのかもしれません。本音を言えば、2.5Lモデルも設定してもっと手の届き易い範囲に…!と思ってしまうのですが、国内月産目標台数はわずか30台。考えてみれば、日本に導入してくれるだけでもありがたいのかもしれません。

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同乗していた日産の方に聞いたところによると、エルグランドやセドリックやセフィーロなどの日産車に乗りついでいるお客さんが、子供が独り立ちして、仕事も定年でリタイア…けど、まだまだ気持ちは若い。そんな自分へのご褒美として購入され、奥さんと2人でのんびり使われているユーザーの方が多いとのこと。そういった希望に適う国産車は、まさに今このZロードスターこそうってつけ。できれば目標よりもう少しこの車が売れてもらって、屋根をオープンにして走っているそのような微笑ましい風景を街中で見る機会が増えればいいのにな…と思います。


レポート:岩田 和馬
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東京モーターショー一般公開日

24日の土曜日から東京モーターショーの一般公開が始まりました。昨日(25日日曜)は仕事で会場を訪れたので、合間に見た会場の様子をお伝えします。

まず全体的な混雑具合は、大混雑とまではいきませんが駐車場は午前10時半の時点でほぼ一杯となっているし、まずまずといったところ。目玉となるFT−86やLFAなどもしばらく待っていればちゃんと見られますし、上着を着たまま入場すると暑くて困るということもなく(入場者の多さによる熱気がそれほどではないから)、ちょうどいいところなのではないでしょうか。

ちょうどいいといえば、飲食店での待ち時間も短いですし、休憩するための椅子もたいてい空いているので、見る側としては恵まれたモーターショーと言えると思います。

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プレスデイにはなかったような気がする来年1月発売予定のジェットファイター顔のアウトランダーも登場

またモーターショーの傾向として例年通り、午後3時くらいを過ぎると帰る人も増え始めて空いてくるので、その時間から気合いを入れ始めるという作戦もよさそう。もちろん、平日に行くのが可能ならそちらもお勧めです。

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夜6時頃の様子、休日・祝日は夜7時までやってます

メーカーごとの賑わいはどこもそれなり以上といった感じでしたが、特に賑わっていたのはトヨタ&レクサスとホンダ(メインのコンセプトカーコーナーは一方通行)に加えて、e:Sに注目が集まっていたダイハツも予想以上に人が集まっていました。

プレスデイで個人的に危惧していたシビックタイプRユーロも、ドアロックが解除されていて中に座れることもあってか人気でした。

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人が集まっていて安心しました

1つ今回のショーを見ていて印象的だったのが、中高生くらいの世代の入場者の多さです。自分もモーターショーには2回行くこともあるような少年時代を送っていましたが、今までのモーターショーに比べても格段に多いような気がします。みんなこれから出るFT86やCR−Z、売っているロードスターやRX−8、GT−R、フェアレディZを夢中で見ています。そんな世代が免許を取る頃にという向けた意味も含んで、実際に買う世代が若いかは別にしてもトヨタがFT86を出してきたことにはちょっと涙ぐんでしまいます。FT86には若い人も買えるように昔のレビン/トレノやシビックのような込み込み200万円以下の価格を強く望みたいです。自動車業界も子供を大事にしなければいけません。民主党ではありませんが、モーターショーも高校生までは入場無料にしてもいいのかもしれません。

続いて企画関係です。まず、COTYブースはなかなかの盛況。年配の人と若い人で来ている場合だと「この車は○○だった」というような会話が聞こえて、嬉しくなります。展示車もよく見るとタイヤが新車のタイヤのまま置かれている車も何台かあり、そういう車が残っていることに凄さを感じます。

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新車の試乗コーナーも大盛況。休日にこれがお目当ての場合には、猛ダッシュで申し込むしかなさそうです。難しいとは思いますが、子供同士で来る人たち向けにスタッフの方が運転してあげる枠があったらいいと思います。

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新型車がこれだけ集まると壮観

そして個人的に素通りしないで欲しいと思ったのが「私の思い出の愛車」写真展です。初めて買った車の写真、旅行先で撮った写真、サーキットで撮った写真など様々ですが、車との思い出を見ていると見ず知らずの人のことでも温かい気持ちになれます。車の性能や耐久性が上がり、車を昔に比べればいろいろな意味で簡単というか軽い気持ちでも買える時代になり、見方によっては車という尊いものを粗末に使いがちになっていることを思うと、この写真展ではいろいろ考えさせられます。

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輸入車は3社しか出展されていませんが、日本メーカーの中身の濃さや多くの企画で楽しめるショーになっています。こういったショーを比較的混雑なく見れるというのは、案外貴重なことなのかもしれません。ぜひ行ってみてください。




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TMS特集〜GT−R試乗〜

「今回、販売直後でデリバリーも試乗会もまだなので、Zロードスターが一番人気になると思ってたんですがねぇ…笑」。

前回の東京モーターショウで華々しく登場してから、ちょうど2年。この2年で大きく自動車を取り巻く環境は変わったものの、日本自動車界のヒーローとしていまだに注目度は抜群に高い…最初の日産の方のコメントや、一般公開初日には展示車の運転席に座るべく長蛇の列ができ、1日分の試乗枠がわずか数分で埋まってしまったように、改めてこのGT−Rというクルマの注目度がまだまだ色褪せていない事を実感しました。


ずっと自分も一度試したかったものの、これまでそのような機会はなく、今回がR35GT−R初試乗となります。試乗車両はイメージカラーのアルティメイトメタルシルバーに塗られた最上級モデルのプレミアムエディション。

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空力の事も考えられた少し操作しづらい、しかしこの車に乗るための普通とは異なる特別な儀式的行為としてのプロセスと考えれば、ちょっと変わったドアノブの実用性も気になりません。アイポイントは思ったより高め。1つのダイヤルでシート調整を全てまかなえるこの電動シートの操作ロジックは、GT−R以外の日産車にも是非広めていって欲しい逸品。

インパネはやはり見た目上はゴチャついている印象は拭えませんが、質感は上々。メーターの視認性は抜群で、中央のシフトスピード、サスの硬さ、VDCのモード変更を行えるタブ状のスイッチの操作性も分かりやすいものでした。ちなみに今回は限られた時間と距離の中だったので、終始ノーマルのデフォルト状態で試乗しました。

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エンジンスタート。一瞬間を置いてから、図太いエキゾーストが車内に響き渡ります。決して透き通ったサウンド…という分類ではありませんが、この迫力ある重低音はそれはそれで雰囲気満点。GT−Rのキャラクターを考えてもちょうどマッチしています。試乗待ちの間に道路を通るGT−Rのその音は、他の車種とまるっきり異なり、はっきりと耳に残るだけでも、圧倒度でいえば十分に合格点。

さて、Dレンジをセレクトして、ゆっくりと発進。こういった極低速時はツインクラッチ車の苦手とするところですが、さほど違和感もなくスムーズにスタート。1〜2速での変速にややもたつきが感じられましたが、これは今回のエンジンON・OFFを頻繁に繰り返す特殊なシチュエーションによる影響かもしれません。

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足周りはハッキリ言ってかなり硬め。しかしながらごくごく低速で走っていても、ボディ剛性の驚異的な高さのおかげか、決して安っぽいガタピシするようなものではなく、何か硬いシェルの中に密閉されているような感覚。個人的には不快ではないどころか、むしろ心地いいほどでした。ブレーキも癖さえつかめば問題なし。

街中を流していると、すぐさまポンポンとシフトアップして気がつけばもう6速に。街乗りでも特別な事を意識することなくスッとラクチンに乗れます。しかしながら決して退屈なわけではなく、ステアリングから伝わる豊かなインフォメーション性や、微動だにもしなさそうなボディ剛性の高さ、リアから聞こえてくるギアボックスの音(こちらもむしろ好意的に受け取れます)…。普通に乗れるは乗れますが、「ただものではない」感も十分に伝わってきます。


さて、少しこのGT−Rの本性を覗いてみよう…ということで、パドルシフトを弾いて一気に2速へ。右ウインカーを出して前方の車を抜くためにフルスロットル!その瞬間、タコメーターが3500回転を超えたあたりから猛烈な加速Gが体を襲い、そこからはもうまさにワープ感覚。今そこへ行きたい!と思った瞬間もうその場を通り過ぎるような、そして気がつけばあっという間に制限速度オーバー。09モデルはローンチコントロールがなくなったとはいえ、0−100km/hを3秒台でこなすこのGT−Rのフルスロットルを合法的に楽しめるのは、時間にしておよそ1〜2秒…というところでしょうか。

485psを誇る3.8Lツインターボとアテーサが生み出すこの爆発的な加速は、追い越しの時でさえ、強烈なグリップをもつフロント255リア285の20インチタイヤを一瞬空転させトラクションを失わせるほど。アクセルやブレーキを踏まずに、ただアクセルを抜いただけで、それまでの強烈な加速Gが途切れて首がつんのめる車は、このGT−Rが初めてです。

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パワーフィールについては、3500回転から強烈に…というところまでしか感覚的に追いつけず。1速ではレッドまでなんとかブン回してみたもののメーターの動きに目が追いつかず、2速ではその強烈な加速感に先に人間の性能が追いつかなくなりそうになり、5000回転そこそこがやっと。当然この加速に対応する旋回性能や制動性能をこの一般道の短時間で試せるはずがなく、自分のような素人がどう頑張ってみたところでひたすらオン・ザ・レール。しかしながら、決して全開で走らずとも…ゆっくり流している状態でも積極的にワクワクできる、いわゆる「低速官能」をこのGT−Rがキチンと兼ね揃えている事は実感できました。

とにかく常に冷静さを持とうと思いつつ、結局圧倒されっぱなしで終わってしまった15分間。おそらくGT−Rの本来の性能のたった数%、それもたった数秒しか自分の能力では味わえませんでしたが、そのたった数%、数秒は、自分の中でこのR35GT−Rがいかに凄いのか…それをまざまざと記憶に刻まれるだけのインパクトを感じるには十分でした。

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試乗後日産の方に、「いい音出して踏んでられましたね」と笑顔で話しかけられ、それに対して心の底から同じように満面の笑みで答えた自分。

このような時代の中でこんな「スーパーカー」を作った事だけでも、かなりの評価に値するでしょう。個人的には好き嫌いという次元を超えて、とにかくまず存在することだけで愛でたい1台。このGT−Rというクルマがまさに今存在している事実を、日本人として純粋に喜ばしく、そして誇りに思えます。




<レポート:岩田 和馬>
posted by 親方 at 01:47| Comment(7) | TrackBack(0) | 岩田和馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月25日

主に小ネタで振り返るTMSレポート4 COTYなど

・日本COTY
今年は30年目となる日本COTYがモーターショーにブースを構えています。展示物は過去のCOTY受賞車と解説パネル、今年のCOTY10ベストカーですが、非常に見応えがあります。何が凄いかといえば、ほぼ30年前の車となるファミリアや初代ソアラといった車も展示されているわけですが、その車がとてもきれいな車であるところ。展示する車なのだから当たり前かもしれませんが、そういう車が現存していて間近で見られることに感動します。

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第1回受賞車のファミリア

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バブルを象徴するセルシオ&ディアマンテ、奥は初代ソアラ

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パルサー兄弟のラングレーのようなマニアックな車も

こういった車が見られるというのは知らない世代には新鮮でしょうし、当時を知る人にとっては懐かしさや思い出、「その車が出た頃、自分は何をしていたっけ?」という見方から自分自身を振り返ることが出来るのも素晴らしいことだと思います。

今年のCOTYは本賞/インサイトとの接戦の上プリウス、インポート/ゴルフ、モーストファン/フェアレディZ、アドバンスドテクノロジー/iMiEV、ベストバリュー/レガシィ、と大体順当なところ。先々「2009年のイヤーカーはプリウスだった」というのを振り返ると、「あの頃に4ドアのインサイトと3代目のプリウスが出てハイブリッドカーの普及に拍車がかかったなあ」といったことを思い出せるのではないでしょうか。

また10年周期の節目で99年から08年のイヤーカーのベストを選ぶ「サードディケイド」も選ばれ、こちらは01年の初代フィットが受賞しました。個人的には「この10年間で起きた大きな変化はコンパクトカーの台頭だから相応しいのは初代ヴィッツ(99年)か初代フィット」と思っていたので、こちらも順当な結果と言えます。

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表彰式は大盛況でした

COTYをモーターショーで行うというのは、いろいろな意味で盛り上がりにつながるでしょうからいいことだと思います。毎年というのは難しいとしても何年かに一度でもこういったブースが設けられるのを望みたいです。

・部品ブース
今年の東京モーターショーは部品メーカーの出展も減ってしまいました。しかし、レクサスLF−A関連以外にも面白いものはあります。その中で紹介したいのが豊田自動織機のエアバッグの体験コーナーです。これはカットされた車が壁に向かって進み、寸止め状態になったところでエアバッグが開くというもの。体験してみると当たり前ですがエアバッグが開く際の爆発音に驚きます。しかし、「ビックリしてハンドルから手を離してしまう」といった「ビックリした動作」をする暇もなく、車が下がってからビックリの本番が来るところにエアバッグの開くスピードの速さや凄さを感じます。今はこんなに凄いものが付いていない車がないのですからホントに有難いと思います。

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強制されたわけじゃないのに「怖い思いをさせたので」と非常に実用的で役立つお土産をいただきました

部品といえばIPFでSTIのフレキシブルタワーバーを作っていることも意外でした。

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IPFはフォグランプの加工で必要な高度なプレスの技術があるので、それを応用しタワーバーの生産もしているそうです

部品ブースでは日頃部品について持っている疑問や個々の部品の方式による違い(例 電動パワステのブラシ付きとブラシレス等)も熱心に答えてもらえるので、是非立ち寄ってください。

・プレス弁当
プレスデイには事務局からお弁当が配られます。前回は小ネタをページにするというお仕事をプレスデイ当日にいただいたためお弁当は食べ損なってしまいましたが、今年は時間に余裕があったためいただくことができました。

メニューは前回から外国人の方が増えているせいもあり、和食、中華、洋風、エスニックの4種類です。

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和食

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中華

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洋風、私はこれにしました

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エスニック

味の方はなかなかのもので、お金を取ってもいいんじゃないかと感じるくらいでした。

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今年の東京モーターショーの部門別の個人的なNo1は前回の日産ばりに華のあったトヨタ、インパクトは前述したレクサスLF−Aです。ちなみに報道陣からの注目が一番高かったのは、次世代エコカーの中で一番不便や不安なく燃費を劇的に向上させられるプリウスのプラグインハイブリッドでした。なにせ人がまったく途切れずエンジニアの方の話を聞くまでに1時間もかかってしまいましたから・・・・・・。
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今年の東京モーターショーは輸入車不参加などの影響で、「寂しいショーなんじゃないか」と予想している人は多いと思います。しかし、フタを開けてみれば確かに量は減っていますが、その分日本メーカーに見所が満載なので濃い中身を楽しむことができます。やはりそれだけ日本のメーカーの技術はそれだけ凄いわけです。車もFT86コンセプトを代表にそう遠くないうちに市販されそうなものが多いので、そういった面でも自分に近いものとして接することができます。

私も多くの人に会い、久しぶりに車に夢中になり、免許取得前のように会場を歩き回れた楽しいモーターショーでした。たくさんの人が訪れて、車に関心を持ってくれることを心から願います。

P.S 日頃の運動不足がたたり、2日とも帰るときには足腰がガクガクになってしまいました(笑)。
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2009年10月24日

東京モーターショウレポ その2

本日から一般公開となるTMS。前回のレポートでもお伝えしましたが、参加者にとって嬉しいのは、実際に見るだけでなく試乗体感ができるイベントが実施されている事です。

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2日目は朝一で参加し、なかなか素人では乗ることのできないGT−Rをようやく初めて試す事ができました。後日そのレポートは別途詳しくお伝えする予定ですが、とにかく圧巻の一言。

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巷では色々な意見があるようですが、個人的にはそのデザイン、性能、そして存在を含めて、すべてにおいて日本人として誇りを持てる愛でたい1台である思いをさらに強くしました。

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また、プレスも含めて「試乗会」には初めて登場するフェアレディZロードスター。天気に恵まれた際には、是非そのオープンエアの気持ち良さを味わって欲しいと思います。余談ながら、今年の日産ブースは寂しい印象ではありましたが、試乗会では断トツの1番人気。FT−86の熱狂ぶりも含めて、時代はエコとはいえ、やはり皆スポーツカーに対する憧れの気持ちは揺るぎない…そんな印象をより強くしました。

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スバルの注目はインプレッサSTI。A−LineということでATモデルではありますが、その性能の洗練度は十分に味わえる仕上がり。売れ行き好調な理由も今回の試乗でしっかりと把握できました。

いずれの3台も含めて、トヨタのマークXの2.5と3.5L、日産のエクストレイルディーゼル、三菱のアイミーヴ、ギャランフォルティスラリーアート、マツダのアクセラのミニ試乗レポートを随時これからアップしていく予定です。

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「おいしい市場」でなくなりつつある日本のマーケットの現状でいえばこういう状況になっても致し方ないのかもしれませんが、そんな向かい風の中出展を決めたロータス・アルピナ・ケーターハムには、日本人として敬意を払いたい気持ちです。

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アルピナは7シリーズベースのB7をワールドプレミアしましたが、個人的注目車は、3シリーズベースのD3、そうディーゼル搭載モデル。アルピナ・日本・ディーゼルという3つのワードには、今まで紆余曲折があり、今回こういった状況の中ディーゼルモデルを展示する意気込みには感慨深いものがあります。そしてロータスは抜群にカッコいい注目のエヴォーラ、加えて世界限定35台となる貴重モデルのエキシージステルスも注目した1台。

プレスディ初日と2日目は、少し会場も違った顔を見せます。

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今回一番の注目車でありながら、そんな見づらいところに置いとくの?と思ったトヨタのFT−86は、2日目には見やすい特等席へドーンと展示されており一安心。そのコンパクトさやプロポーション、ここでの盛り上がりが今後のこの車の市販化へ向けての方向性の鍵のうちの1つを握ると言っても過言でないのでは。LF−Aと同じくして、ぜひじっくりと見て欲しい1台。

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若干華やかさが欠け地味な印象だったマツダ。しかし技術的レベルは非常に高度かつ現実的な提案がなされており、それが良くも悪くもマツダ的。個人的にはそんな少し不器用なマツダが好きだったりするのですが…笑

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初日にはなぜか置いてなかったRX−8も、無事会場に発見。NCロードスターも含めて、今一番現実的にすぐ買えるこの2台の素晴らしいスポーツカー、改めて会場で直接触れて魅力を再認識するのもいいでしょう。

2年前は次期コンセプトモデルが具体的に披露されたものの、今年はエコ技術では躍進しつつ、このコペンの次世代提案はまったくナシ。いささかクルマ好きとっては寂しいものがありますが、この現行コペンも是非今一度魅力を見直すべき1台なのでは。

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現地にはレッドのボディとブラック塗装のBBSホイールが渋いアルティメットレザーエディションが展示されています。ダイハツさん、この火を絶対絶やしてはいけません!プレスディ初日に、豊田社長がこのコペンをまじまじと観察していた様子を見る事ができたのが、安心材料の1つでした。

以上、駆け足気味ではありましたがTMSプレスディ2日間の模様をお届けしました。また1台1台、個人的に気になる車種…とくに登場が具体的に予定されているモデルを中心に、これから随時詳しくレポートする予定です。この場をお借りして、今一度今回取材のチャンスを与えて頂いた国沢さんに心から感謝したいと思います。本当にありがとうございました。


レポート:岩田和馬
posted by 親方 at 13:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 岩田和馬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

主に小ネタを披露するTMSレポート3 コンセプトカー

・トヨタFT−86コンセプト
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ついにベールを脱ぎました。大まかなところを置いておいて(笑)、車そのものとあまり関係ない細かい部分をお伝えします。まずリアのブレーキをご覧ください。

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分かりにくいと思いますが、よく見ると対抗ピストンのキャリパーに加えて片持ちのキャリパーも付いています。聞いてみると「片持ちの方はパーキングブレーキ用です。ショーカーではよくあることです」。パーキングブレーキといえば、スバルのプラットホームを使うならパーキングブレーキの方式はパッドをキャリパーのピストンで押すタイプよりコストは掛かるけど利きのいいドラム式になるのでしょうか。もしそうだとしたらパーキングブレーキを使ったリアタイヤのロックをきっかけにしたドリフトの練習もしやすそうです。

それとプロモーションビデオのエンジン音がハチロクに搭載されていた名機4A−GEによく似た音だったのですが、これはビデオ用の音とのこと。もし市販車もハチロクのようなエンジン音だったら、LF−Aと同じように音にシビれてしまう人がたくさん出るかもしれません。

サイズ(特に全幅)に関しては「ショーカーですのでこのサイズと決まったわけではありません」という答え。5ナンバー枠に収まる全幅にするのは側面衝突への対応等の事情もあるでしょうから難しいでしょうけど、なるべく5ナンバーに近い扱いやすいサイズで市販して欲しいと強く思います。

・スズキ スイフトプラグインハイブリッド
今後発売が予想されるフィットのハイブリッド、トヨタのヴィッツ級ハイブリッドに強力なライバルとなりそうなスイフトプラグインハイブリッドです。ちょっと疑問だった「緊急時(モーター、バッテリーにトラブルがあった場合など)にエンジンでタイヤを回して走ることもあるのか?」ということを聞いてみると、それはないそうです。なるべく早い時期の市販化を目指しているそうなので、コンパクトカーのハイブリッドは役者が出揃ってから選んだほうがいいかもしれません。

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充電は後ろから

・マツダのディーゼルエンジン
マツダのコンセプトカーは燃費を通常のガソリンエンジンで極限まで追求した「清」1台ですが、もう1つの主役は「マツダSKYTECH」と呼ばれるパワートレーン技術です。その中から次世代ディーゼルエンジン「SKY−D」を紹介します。

このエンジンの特徴は次世代ガソリンエンジンの「SKY−G」と共通する“パワー、燃費、環境性能を高次元で両立させる燃焼技術”の投入により、燃費が今あるマツダの2.2リッターディーゼルエンジンに対し同じ排気量でエンジン単体の燃費を20%向上させるというもの。さらにロックアップ領域を大幅に拡大させた新しい6速ATを組み合わせることで、アテンザがデミオくらいの燃費になるそうです(今後進めていく軽量化も含んでの話かもしれません)。となると、いろいろな走行パターンを織り交ぜた燃費でリッター11kmくらい走るアテンザがリッター15kmくらいになるということでしょうか。仮にディーゼルアテンザの燃費をリッター15km、レクサスHS250hの実用燃費がリッター15〜16kmと仮定すれば燃費そのものはもちろん、軽油の価格がガソリンより安く推移すれば燃料代の観点でもハイブリッドと互角以上の勝負になるわけです。しかもディールターボらしいパワフルさと長年親しんだエンジン車の味もそのままというオマケ付きです。また、パワーを重視した小排気量ディーゼルの弱点となっているターボラグの大きさによるATと組み合わせた場合の低速のレスポンスの悪さに関しても、エクストレイルの輸出仕様に付いているアンチラグシステムのような隠れアイテムがあるのかは不明ながら、トルク特性の改善で解決しているそうです。

さらに普及に向けた大きな要素となる価格に関しても、燃焼技術の改善で排ガスの後処理装置の簡略化が可能になったため(資料によるとNOxの排出が減っているので、触媒をエクストレイルのポスト新長期規制クリアに大きく貢献したNOx触媒にしなくても済むということか?)、大幅なコストダウンが可能になっているそうです。エンジニアの方によれば「昔のガソリン車とディーゼル車の価格差くらいのイメージです」。具体的に考えるとエクストレイルの2リッターNAと2リッターディーゼルターボの価格差が50万円に対し、30万円以内くらいで済むということでしょうか。このくらいの価格差なら価格の観点でもハイブリッドと勝負できるディーゼル車と言えるわけです。

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有力なハイブリッド対抗策となりそうなSKY−Dエンジン

マツダブースで広報の方と世間話をしてるときに「レクサスLF−Aじゃないけど、目玉が飛び出るくらいビックリする車を作ってくださいよ」なんて冗談を言っていたら、そんなエンジンがすぐそこに置いてあって2012年くらいに販売されるのですから、嬉しくなってしまいました。

世の中からの評判はあまり良くなかったマツダのZoomZoomのCMの歌詞の中に「♪ワクワクさせる〜、そんな車を〜」(CMでは流れなかった最後の部分)というフレーズがあったのですが、このディーゼルエンジンはまさにそんなメカニズムです。今後マツダもハイブリッドカーを作ることもあるのでしょうけど、そうなってもハイブリッドに負けない燃費と魅力を持ったエンジン車を作ってくれそうなマツダには自然と大きな期待を持ってしまいます。マツダ頑張れー!






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2009年10月22日

主に小ネタを披露するTMSレポート2 レクサスLF−A

レクサスLF−A

個人的な今年の東京モーターショーのインパクト大賞はレクサスLF−Aでした。どこにインパクトを感じたかといえば、いい悪い、速さとかは関係なくとにかくトヨタがこのクラスの車を出したということ。2年前のGT−Rと同じように日本車が今まで踏み入れていなかった世界に参入した点だけでも、日本車の歴史の大きな一歩に名を刻む資格があると思います。FT86コンセプトと共にトヨタが楽しさ、数字に出ない魅力を重視し始めたのは強く感じますし、このモーターショーから「トヨタが変わるんじゃないか」(車に反映されるのは数年後としても)と大きな期待を持ちました。

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日の丸を意識して白だったりして

ここからは小ネタです。東京モーターショーではLF−Aの実車だけでなく、各部パーツを見ることもできます。その代表が西ホールのヤマハブース(正式にはヤマハ発動機)です。バイクやマリンのヤマハですが、トヨタとヤマハのコラボレーションというのはエンジン&車体だと2000GT、エンジンでは4気筒/T型ツインカム、3S−GE、2ZZ、6気筒/1G−GE、1JZ−GTE、4GR−FSE、V8/2UR−GEと数多くあります。その集大成となるLF−AのV10エンジンとニュルブルクリンク24時間レース出場車が展示されています。さらにLF−Aではヤマハ(楽器の部門)と共同でエンジン音のチューニングをしていることもあり、ブース裏には車内の音の視聴コーナーもあります。このエンジン音が90年代初めにルマン24時間に出ていたトヨタTS010(3.5リッターV10、リンク先はYou Tubeにある車載カメラ)のような素晴らしい音で、思わず聞き入ってしまいます。ちなみのこのエンジン音はエンジンスタートからバッグでガレージに入れるところまでという構成で、シビレます。私もデジカメで動画を撮ってしまいました。You Tubeにでもアップ出来ればいいのですが、動画に疎く出来ません。申し訳ありません。

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レースカーの傷(ある意味勲章)もそのまま

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スピーカーもヤマハ

話がずれますが、2000GTのウッドパネルは楽器を作っている音楽のヤマハが作ったものであるように、LF−Aの音のチューニングをヤマハと行ったというのは見方によってはLF−Aは現代の2000GT的な要素も持っていると考えることも出来るのかもしれません。

その他ではアイシン/トランスアクスル&ブレーキ関係、小糸/ヘッドライト、サスペンションメンバー/光生アルミニューム工業、メーター/矢崎、ステリアリング/豊田合成、カーボン製フロア/豊田自動織機がLF−Aの部品を出展しています。

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アイシン製トランスアクスル(ゲトラグかと思っていました)

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アイシン製電動制御ブレーキ(油圧を電動ポンプで発生させるタイプ)

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小糸製HIDヘッドライト


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光生アルミニューム製工業サスペンションメンバー

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矢崎製メーター(メーターの動きと一緒にエンジン音も出ます)

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豊田合成製ステアリング(上部&下部はカーボン、スポークと握りの部分は中空構造。80スープラの後期RZのステアリングの技術が入ってたりして?)

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豊田自動織機製カーボンフロア

LA−Fがトヨタの技術の結集ならば、その部品も部品メーカーの技術の結集であるわけで、このような技術をモーターショーという場で披露出来るというのは、GT−Rのときに部品の展示が相次いだのと同じように部品メーカーにとってもモチベーションや会社のイメージ向上になる違いありません。部品メーカーの方に聞いても「士気は上がりました。部品メーカーにも車が好きで入社した人が大勢いますからね」と言っていました。

LF−Aの登場は車への注目を集めたと同時に、部品メーカーに好影響を与えたことでも大きな功績なのではないでしょうか。



posted by 親方 at 23:06| Comment(1) | TrackBack(0) | 弟子永田 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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