2009年07月10日

車好きなら必ず楽しめる頭文字Dガイド本

講談社より「KCデラックス 頭文字D THE MESSAGE」という新刊本が発売されました。この本は、簡単に言うと連載開始から14年が経つ漫画 頭文字Dのガイドブックで、頭文字Dを登場人物、劇中に出てくる車、ドライビングテクニックなど様々な面から掘り下げたものなのですが、リンク先の紹介を見ていただくと分かる通り、超を3つくらい付けたくなるくらい豪華絢爛な内容になっています。

何しろ10人近いレーシングドライバー、ラリードライバー、頭文字Dに登場する車の開発された方、チューナーさんの貴重なインタビューが山ほど掲載されているなど、頭文字Dファンはもちろん、「格別頭文字Dに興味はないけど、車は好き」という人も必ず楽しめるものです。この内容で980円は激安ですし、私自身、この本を見ているともう1度頭文字Dを初めから読み直してみようかなと思ってしまいました。

ちなみに私もこの本の執筆を担当させていただいています。


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2009年07月07日

新車販売、景気対策で着実に回復

6月の新車販売台数ランキングが発表されました。3ナンバー、5ナンバーの登録車から見ていくと、6月は前年同月比90.5%と今年1月から4月までが前年同月比約70%、持ち直した5月が83.7%だったことを考えると、大躍進というかエコカー減税や購入補助金の効果が確実に出ていることは間違いありません。

販売台数ベスト30はフル生産体制の整ったプリウスが2万2000台を超える販売台数で堂々の1位。この台数は軽自動車を含んだランキングでも1位で、プリウスの販売台数ナンバー1は今年度一杯くらい続くのではないでしょうか。2位から10位はフィット、ヴィッツ、インサイト、パッソ、セレナ、フリード、カローラ、ウィッシュ、ヴォクシーという順。インサイトのランキング1位は4月だけとなってしまいそうですが、ホンダ車で見ればインサイトと近い関係となるフィットとフリードが確実に売れており、インサイト、フィット、フリードの連合軍は非常に強いです。

日産車は5月に3台がランクインしていたものの、6月のトップ10入りはセレナと手の込んだ燃費向上対策を行った割にはちょっと歯痒い状況。車全体の魅力度の問題も大きいのか、燃費だけでは売れないという象徴にも見えます。

その他ベスト30までで目立つのは新型車では22位のレガシィと23位のアクセラ。レガシィは発売1カ月で7000台超えの受注を集めながらも、6月は生産がまだ軌道に乗っていないのか月間販売目標台数と同じ約3000台ですから、7月以降も好調な売れ行きが期待出来そうです。アクセラは6月11日発売にも関わらず、月間販売目標の2000台を超える約2700台を販売。アンチハイブリッド派から高い注目を集めているだけに、売れ続けるか興味深いところです。そしてもう1台意外なのが29位のコルト。コルトの名前を販売台数ランキングベスト30で見るのは久しぶりですが、これは低価格の特別仕様車効果でしょうか。

登録車の好調と対照的なのが軽自動車で、6月の前年同月比は83.3%(商用車も含む)。やはり減税される割合の大きさや補助金の金額で、割安感の高い登録車に流れたユーザーが多かったようです。メーカー別に見るとスズキとダイハツは堅調ですが、ホンダの軽自動車は前年同月比69.4%と不調です。これはおそらく主力となるライフの車重が軽いため、燃費基準の重量区分が下のクラスになってクリアすべき燃費が厳しくなった故に減税対象とならない影響が大きいようです。カタログ燃費、実用燃費も優秀なライフが燃費向上に寄与する軽さのせいで減税が受けられず、辛い目に合っているというのはとても気の毒に感じます。

輸入車も買い替え補助金やインポーター独自の購入サポート制度の効果が出ているようで、5月の前年比79.4%に続き、6月も前年同月比81.3%を記録。もちろん決していい状況とは言えませんが、1月から4月の前年同期比60%台と比べれば確実に上向いています。

ブランド別のベスト10はフォルクスワーゲン、BMW、ベンツ、ミニ、トヨタ(タウンエース&ライトエース)、ボルボ、フィアット、プジョー、スズキ(スプラッシュ)とよく見るブランドが並びますが、フィアットがプジョーより上位の8位に入っていることはちょっと驚きです。要因を考えても、新型車は拡販には繋がらない上に販売拠点も日本に4店しかないスポーツモデルのアバルトくらいしかなく、当然アバルトが貢献しているとも思いにくいですから不思議です。チンクエチェントがジワジワ売れているのでしょうか。

エコカー減税や購入補助金を機に、新車の販売がなるべく長期間いい方向を向くことを期待したいところです。

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2009年07月05日

改めて、トヨタiQに乗る

前回のレポートは100G“レザーパッケージ”でしたが、今回テストした車両はベースモデルの100X。プッシュスタートが省かれ、オート→マニュアルエアコンとなり操作パネルも変更。シート形状も同じなものの表皮の質感は「並」。サイドエアバックとVSCはベースモデルでも標準ですが、これで140万ははっきり言って割高。iQを選ぶならばやはりG以上のグレードをチョイスするのが賢い選択でしょう。

さてインプレッションのほうですが、タウンユースの速度域での印象は前回お伝えした印象とほぼ同じ。絶対的なパワーよりも、その安っぽい振動と音質に問題アリのエンジンフィール、圧倒的な小回り性能の良さ、それに対しミラーtoミラーが2000mmを超えるという事ですれ違いなどでは案外気を遣う点など。

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しかし相変わらず素晴らしいのはステアリングフィール。キャスター角を始めとする特異なサスペンションジオメトリー、ステアリングユニットをデフの上に置くというiQならではの構造など、これらによってもたらされた、副産物的なしっとりかつ接地感のあるフィーリングは、このセグメントでは望外の素晴らしいもの。ボディサイズを意識させない走りの頼もしさを感じるのも、このしっかりとしたステアフィールによるところが大きいでしょう。

今回はロングランということで、ハイペースのワインディングや高速セクションを試す事もできました。そこで気づいたのはブレーキの特性。少し強めのブレーキングではリアの落ち着きがなくなる傾向が早めに出てくるようで、思っていたより唐突にスタビリティが失われがち。全幅が広く普段はどっしりとした走りを見せてくれますが、こういった場面では「全長3m以下」という特異なディメンジョンのデメリットが顔を出します。そのためか、ブレーキもストロークが長く初期の制動が甘め。こういった癖には慣れるまで少し時間がかかるかもしれません。

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高速域の動力性能はさすがにNAの軽自動車+αレベル。効率的にパワーを引き出せるCVTのおかげで巡航時の回転は抑えられるものの、合流地点や追い越しなどでは、アクセル全開6000回転をキープして68psをフルに発揮させる機会が多くなります。

意外だったのはその時の静粛性。高速セクションではこのクラスのコンパクトとは思えない程静かで、ロードノイズ、風切り音、6000回転キープでも車内で普通にパッセンジャーと会話可能なレベルです。むしろ1200〜1500回転域での不快な微振動と安っぽいノイズのほうが気になるほど。

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ここでも称賛したいのがステアリングフィール。ステアリングの落ち着きの良さと抜群の中立性によってもたらされる直進性の高さは、それこそパッソやヴィッツとは比べ物になりません。この短いホイールベースでは横風や路面のアンジュレーションの影響を受けやすいものの、ステアリングから伝わる安心感は非常に高いものがあります。

絶対的なパワー感はないものの、追い越し車線のアベレージを保つ事も容易。先述したようにブレーキ時の挙動には注意が必要ですが、高速域での外見からは想像も付かない安定感は、最大のライバルであるスマートに対する大きなアドバンテージと言えるでしょう。

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またワインディングでは、その独特のディメンジョンの特長を実感。ステアリングギア比は結構クイックな分類で、エコタイアであるBSエコピアとのグリップバランスもちょうどよく、先述のしっとりとしたステアフィールとも相合って、軽快にコーナーをクリアしていきます。

ただその時のロール量はしっかり抑えられているものの、ストローク感があまりなく、例えるならばどこか背筋を伸ばして「気を付け」をした状態で曲がっていくような挙動。またリアタイアの接地性を常に感じながら走れるのも、この超コンパクトなiQならではの感覚と言えるでしょう。

今回様々なシチュエーションで1000キロ以上をこのiQと共にしましたが、実際の街中での取り回し性の高さだけでなく、シティコミューターだけにしておくのはもったいないと思える程の優れた操安性には、少し感服するものがありました。

いまいちパッとしないエクステリア・インテリアに、ガサツで安っぽいエンジンフィールなど、改善点を上げればキリがありませんが、地味で代わり映えのしない国産車・またはトヨタの中では、なかなか見どころのある面白い1台と言えます。あのアストンがトヨタからOEMを受けるなんて、と思う方もいるかもしれませんが、ただ単に「所詮トヨタ」「スマートのパクリ」と片付けてしまうのは早計です。

そのiQは、近日バリエーション拡大予定。注目は1.3L仕様の追加。パワー・トルクが増強される事はもちろんの事、3気筒独特のフィーリングが改善されるだけでも期待大。モード燃費も1Lモデルと変わらないようです。

今回は高速セクションが中心で平均車速は高めでしたが、その時の燃費が約17km/L。状況によってはむしろ1.3Lのほうが良い時もあるかもしれません。惜しむべきは、この1.3Lの組み合わされるのはCVT。ここは是非5速MTを期待したかったところです。また同時に、2シーターバージョンなど、ラインナップを今後重視していくようです。

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もちろん、さらなるバージョンアップ仕様やiQベースの派生車にも期待。またアストンがこのiQをどう仕上げてくるのかも非常に楽しみです。プリウスが騒がれる昨今ですが、もう1度改めてこのiQが持つ本来の魅力と楽しさを見つめ直す機会があってもいいのではないでしょうか。


<レポート:岩田 和馬>
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休日の運転免許試験場の駐車場

私の住まいの近くに東京都内にある運転免許試験場の1つである、府中運転免許試験場があります。この施設の前を日曜日だった今朝9時頃に通ったのですが、施設に面する通称東八道路は写真の在り様でした。

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おそらく1km以上道路にズラリと並ぶ行列は免許の更新などをする人が駐車場に入るために待っている列で、もちろん車を路上駐車してそのまま中に移動しているわけではありません。結論を言えば、敷地内以外にもコインパーキングを設ける(当然満車)などの対応はしているものの、休日に訪れる人の数に対する明らかな駐車場不足です。これだけ駐車待ちの車がいると、道路沿いにあるコンビニなどの施設から出るのも非常に危険です。

「東京なんだから公共交通機関で行けばいい」という意見もあるとは思いますが(実際駅からバスは出てはいます)、この施設は駅からかなりの距離があるため、車かバイクや自転車でないと行くには不便です。

運転免許試験場は交通安全のための施設なのですから、こんなところで事故が起きたり、車が滞ることがないよう、休日でも道路に車が溢れないようにするための対策を早急に願いたいところです。

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2009年07月01日

改めて今、iQについて考える

昨年末トヨタから鳴り物入りで登場し、「当確」とも思われていた日産GT−Rをひきずり降ろし、まさかの「一般市場発売前」でCOTYを受賞したトヨタiQ。発表されていた時点でエントリーは可能であり、受賞資格はあったものの、その流れは傍から見ると少し疑問を拭えない展開だったのは、記憶に新しいところです。

しかしその後はやはり販売は順調とは言い難く、またプリウスが205万円という価格破壊を行った今では、このサイズとセグメントで140〜160万円の価格設定も少し厳しい印象。レクサスブランドで売るならまだしも、ネッツ店でヴィッツと並んで売られてしまえば、やはり特殊性が目立ってしまい敬遠される傾向にあるようです。

それでもトヨタはこのiQには熱心で、近々欧州にある1.3L+6MTのスポーティ仕様の導入が噂されたり、iQのプラットフォームを使って入門用小型スポーツカーを開発中と報道も。

そして先日驚いたのが、イギリスの名門スポーツカーブランド「アストンマーティン」へのOEM配給決定のニュース。これは新聞の経済欄などにも取り上げられて報道されました。名前は「アストンマーティン シグネット」。

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今現在公開されているのはこの画像1枚のみ。ベースは紛れもなくiQながら、アストン独自のデザインアイコンが巧みに取り入れられ、なかなかどうして非常に風格がある「ミニアストン」なスタイリングに。このフロントマスクだけでも全く印象が変わってきます。それは同時に、ベースに「トヨタ」iQが、いかに鈍臭いセンスでまとめられてしまったのかを表すとも言えてしまいますが…。

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そういうわけで次回のレポートでは、多方面で今後注目すべきトヨタiQを、改めて検証してみます。登場時には本当に短距離しか乗れませんでしたが、今回は1000kmを超えるロングドライブに連れ出し、様々なステージで走ってみることで見えてきたこのクルマについて、改めてインプレッションをしてみたいと思います。


<岩田 和馬>
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2009年06月29日

iQが様々な顔を持つ車になる?

革新的な小型車として登場し、昨年のカーオブザイヤーに輝きながらも、最近はちょっと忘れられた存在(5月の販売台数も2500台の目標に対し、3桁後半)になりつつあるiQですが、トヨタからテコ入れというべきなのかバリエーション追加の予告がされました。

まず日本国内向けに関してはオートサロンに出品されていたスポーツ仕様(11月限定販売)の他、内外装を女性向け・若者向けにした仕様も投入されます。若者向け仕様というのは値下げもされるのか気になるところです。

さらに欧州ではなんとアストンマーチンにOEM供給され、デザインを変更した「シグネット」という車名で販売されることになりました。トヨタとイギリスはアベンシスの現地生産やロータスへのエンジン供給など、意外と縁は深いですが、このOEM供給はアストンマーチンオーナーが街乗り用として置く車という意味が強いのだと思います。もしこのOEM車が当たれば、日本やアメリカでレクサス仕様のiQが登場することもあるかもしれません。

価格の高さや軽自動車と比べた場合の競争力の弱さなど、買いにくい面も多いiQですが、埋もれさせてしまうには惜しい車なのは事実ですから、今後の巻き返しに期待したいところです。

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2009年06月28日

新型プリウス試乗

登場前から予約発注が膨れ上がり、減税効果も手伝ってか、販売1か月後になんと18万台という空前絶後の人気を集めた、3代目プリウス。今回はその試乗レポートです。

まず最初に前置きとして、試せたグレードは「L」「Sツーリングセレクション」「G」。SツーリングとGは軽く街中を試乗した程度、そしてLでは約550km強のロングランで燃費計測・走りのチェックなど細かくインプレッションしました。それらを今回はまとめた上でレポートする事を、あらかじめご了承願います。

スタイリングは随分と精悍となり、ディティールには空力的な処理が散見できます。年内納車も厳しいと言われる中、今年から来年にかけて、これから新型プリウスを街中でウジャウジャと見かける事になるでしょう。差別化のために、エアロやホイールなど、プリウス用のドレスアップパーツの需要も今後多く見込まれるはず。

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また、燃費第一とはいえ、やはり純正の15インチタイアはかなり足元が貧弱に見えます。ボディのボリュームが大きく向上しただけに、見た目とのバランスで言えば17インチのツーリング仕様のほうが自然。思えば、初代が登場した時も、タイア幅は165ながら径は15インチ。そう考えると、幅狭のまま外径だけを大きくするチャレンジがあってもよかったかもしれません。

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続いてインテリア。こちらではグレードの差がモロに出てくるところです。LとSでは見た目はリアワイパー、フォグランプがなくなる程度ですが、インテリアはセンターコンソールの違いや肘掛けの質感、また最大の難点として挙げられるのが、シートリフターがない事。ちなみに自分の場合、Lではどうしても自分のポジションを決める事ができませんでした。

Lで走った感想も後述しますが、もし自分ならこれだけでLは選択肢から外れます。また、SとGではシート表皮が異なりますが、個人的にはその差はほとんど感じませんでした。Sでは本革巻きステアリングが装着されませんが、こちらはオプションにて装着可能。握りはやはり断然本革巻きのほうがしっくりときます。

ステアリングのスイッチ類は、先代から比べるとかなり集約されました。先代ではエアコンのON/OFFや前後ウインドーの熱線までステアリングでコントロール可能でしたが、新型はそこまで徹底していません。操作の分かりやすさでいうと、個人的には先代が若干上。しかし、新型はタッチトレーサーという新機構があるだけに、こういった形で簡略化されたのでしょう。

その他基本的な事は、前回のレポートでお伝えした通り。Lではポジションに不満が残ったものの、S以上のグレードでは問題なく、ステアリングにテレスコ調整機能がついたおかげで、先代ではどう調整してもルーミーさが残ってしまうポジションは随分自然なものとなりました。

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今回のロングランで新たに分かったのは、シートのレベルアップ。先代のそれはお世辞にも褒められたものではありませんが、新型はかなり良くなりました。それでもまだ「最高!」というレベルではないものの、1日元気よく走りまわった時の疲労感の違いは明白。少しタイトなポジショニングを取る自分の場合、新型のほうがはるかにフィット感、サポート性は上に感じられました。薄型化によるクッション性の低下も全くなし。シートサイズも十分なものです。

また、今まで共用していたナビモニターとTHSユニットのエネルギーモニターが新型から分離され、エネルギーモニターはセンターメーター内に。ナビユニットは通常のDIN企画となって、ユーザーの好みのものが装着できるように。

これでナビ表示とエネルギーモニターを同時に表示・確認できるようになり、個人的には好感を覚えたものの、常に乗るユーザーはナビシステムをそれほど毎回使わない事を考えれば、精細度が大きく落ち、分かりやすいとはいえなくなったエネルギーモニターには賛否が分かれるかもしれません。

このエネルギーモニター、下にはトリップメーターも備わっており、メインの画面では時間毎燃費記録・システム状況画面・そしてエコインジケーターが表示可能。エコインジケーターは普段の運転の際のアクセルワークに大きく貢献する画面ではあるものの、緑色の単色表示では、パッと見の視認性にやや欠ける印象。夜だとパワーモードが若干赤色に光っているのが見えますが、全体的な質感の面でも安っぽい感じは否めません。

ここはやはりメーターの色変化でアクセルワークを指南するインサイトのエコティーチング機能のほうが、分かりやすさと見栄えは確実に一歩先を進んでいる印象。絶対的な性能だけでなく「クルマとドライバーの疎通」というインターフェイス面での優位性も、こういったハイブリッドモデルではとりわけ重要になってきます。今回プリウスに乗って、逆にインサイトが、性能の差をできるだけカバーするために、インターフェイス関連が非常によく考えられているという事を実感しました。

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また、インターフェイスで言うと、このシフトノブと「ECO」「PWR」「EV」ボタンにも一言。一応シフトノブに関して、開発陣の方は「一番操作しやすい場所に配置した」とのことで、確かにそれは間違いないのですが、それならばなぜ、この新設された「ECO」「PWR」ボタンも、どうせならシフトゲートの一部として操作できるようにしなかったのか。

現状ではシフトノブに触るのは、発進時と停車時、エンジンブレーキ時、そしてバックの時くらい。せっかく一等地にシフトノブを配置しておきながら、運転の際によく触れるであろう「ECO」と「PWR」のスイッチはボタン式。「バイワイヤ式なので、ボタン式のポジション採用も考えたものの、やはり手元を見ずに、一番運転しつつ操作しやすい場所にシフトノブを設置した」という開発者の言い分が、全く理解できない点がここ。走っている際に選択する頻度が明らかに高いモード選択がボタンでありながら、このような実際のインターフェイスの出来と大きく矛盾する、荒唐無稽の説明は全く理解に苦しみます。

実際、走りながら「ECO」「PWR」モードを選択する際、どうしても手元をつい確認しながらの動きになってしまうのは、全く人間工学的観点からも疑問としか思えません。また、スイッチの形もただ単に同じような形状に統一されており、特に夜間の走行中などには分かり辛い事この上なし。これなら、ステアリングにスイッチとして設置する事も十分に考えられたはず。

サイドのウォークスルーを諦めて、せっかくこのような一等地にシフトノブに配置したのであれば、「N」「R」「B」のポジションに加えて、「ECO」と「PWR」のモードもシフトノブで選択できるようにすれば、このシフトノブの位置の優位点を大きく生かして、使いやすさや操作性の分かりやすさは大きく向上したはず。実際の性能ではなく、こういった何の工夫もない適当さによってインターフェイス上での魅力を大きく削いでいるのは、まったくもって非常にもったいない、その一言です。

さて、実際の走りについてですが、すでに多くのところで書かれている通り、グレードによって乗り味がかなり変化するのが新型プリウスの特徴。まず、スタート時からの静粛性については、これは「S」や「G」が一枚上手。もともと絶対的に出る音が少ないため、「L」でも十分静かなのですが、エンジンがかかった瞬間やロードノイズの侵入など、実際に乗り比べてみると、軽量化のために防音材も大きく減らしている「燃費スペシャル」のLは、先代止まり。SやGではさらにクルマ本体の静粛性が向上している印象。どうせ新型を買うならば、やはりS以上を選んでいたほうがいいでしょう。100km/h〜ではさらに大きく違いが出るはず。

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しかし、体感上の速さの進化でいえば、それを一番実感できるのはこのL。絶対的な軽さに加え、先代と同じ185幅のタイアを履く事もあって、加速感の向上が一番分かりやすく体感できます。このLはプリウス中の最高燃費車であると同時に、最速グレードでもあります。

もちろん、「最速」と言えるのは直線のみ。シャシーのポテンシャルアップによって、ボディの剛性感、サスペンションの接地性も非常によくなっているものの、このシャシーに対してこの185のグッドイヤーは完全にプア。例えるならば、骨格は確実に良くなっているものの、それに伴う筋肉が全くついていけていない、そんな印象です。

それでも、荒れた路面でブレーキング時にリアのスタビリティが不足気味になる傾向は薄れており、先代と同じ頼りないタイアでも確実にポテンシャルは向上しているのですが、このシャシーとタイアのアンバランス感は乗っていて、かなり違和感アリ。また加速感でいえば最速なものの、日本では使えない120km/h〜の領域からは明確に直進性やスタビリティが低下し、そこに安心感が伴う速さではありません。

もちろん、「プリウスでそんな走りなどしない」という意見はごもっとも。しかしながら、登りのワインディングで少しアクセルを多めに開けると、途端にホイールスピン&トルクステアに見舞われて、VSCが作動。ドライ路面でもこれほどのパワーを新型プリウスが実際持ち合わせている事を考えれば、高速域での安定感を含めて、最低限もう少しレベルを上げておきたいところ。

今回ブレーキもリアがディスクに格上げされ、その絶対的なすトッピングパワーだけでなく、ブレーキフィールも随分とよくなった印象なので、とりわけタイアのグリップ不足が顕著に目立ってしまいます。

そう考えると、195幅のBSエコピアを履くS/Gグレードは、スタビリティとグリップバランスが適度にとられていて、やはり実用域でのマッチングを考えるとこちらのほうがベター。単純に言うならば、「プリウスとしての進化」をより求めるならL、「プリウスの魅力を分かりつつ、自動車としての進化も」というのならS/Gの15インチ仕様を、という感じでしょうか。こちらは若干重くなり、タイア幅も太くなりますが、Lのどこか常に頼りない印象がつきまとうことはほとんどなくなります。

しかし、基本的なポテンシャルが満足できるレベルにあるものの、そこに伴う質感の面でいえば、S/Gでも「並」。荒れた路面での少しバタつく乗り味や、スムーズさは十分なものの路面とのコンタクト性がほとんど感じられないステアフィールなど、基本的な部分では先代プリウスの味を継承しているのが実情。先述したように、スタビリティや剛性感の面では進化しているものの、感覚的な部分での質感の向上はあまり感じられません。

それらを求めるならば、俄然お勧めとなるのが17インチを履くツーリングセレクション。215幅の17インチタイアだけでなく(17インチはBS・ミシュラン・トーヨーの3銘柄の中から)、ダンパーやサスペンションも専用品、また電動パワステのユニットも専用で、ステアリングギア比もこちらのほうが若干クイックな設定。

このグレードは17インチを履く事から「スポーティ」なグレードと思われがちですが、実際には走り面ではむしろ「プレミアム」なグレードと考えたほうがいいでしょう。当然ノーマルよりも少し硬めとなるものの、高速域でのフラット感を考えれば、乗り心地の良さはむしろこちらのほうが上。

ややスローすぎるステアレシオを含め若干違和感の残る標準系よりも、キチッとした操舵感を伝え、またステアレシオの方もツーリングセレクションのほうがむしろナチュラル。クルマの動きもスポーティというよりは全体がシャキッとした印象となり、今回の新型プリウスのシャシーのポテンシャルを一番有用に生かしているのがツーリングセレクションといえるでしょう。

もちろん、プリウス最大の魅力である「燃費」という事を考えると、少しばかり矛盾するグレードではあります。それに加え、Lの時に感じた「加速性」という面でも、このツーリングセレクションは、それほど大きく感じられません。排気量アップの効果も、このツーリングセレクションでは、重量増+17インチタイアで相殺されてしまうようです。走りの質感部分での魅力は大きいものの、動力性能の面でのメリットは感覚的に先代と同レベルにとどまります。また、最小回転半径が5.5mと大きくなってしまうのも、少し気になる点。

しかし個人的には「燃費」と「走りの質」のバランスを考えても、このツーリングセレクションは魅力的。また、この足と電動パワステユニットは、S/Gでソーラーパネル付電動サンルーフを選択するとセットで装着されるので、15インチ+ツーリングセレクションの足という組み合わせも可能。しかし、サンルーフが欲しい人なら良いものの、必要なければ単なる贅沢品。ソーラーパネルも現状ならエアコンの動作のみであり、それで20万円を大きく超える金額は微妙なところ。

変わってツーリングセレクションでは、LEDヘッドライトを始め、Lには標準なもののS/Gにはオプションのフロアアンダーカバーに、リアバンパースポイラー、17インチタイア&アルミが装着されて25万円。この乗り味が欲しいのなら、どちらかを選ぶ事になりますが、このあたりの選択の巧みさが、トヨタの販売戦略の上手いというか、憎いところです。

個人的には、Sツーリングセレクションに本革巻きステアリングを装着、そしてタイアサイズをあえて205幅の16インチ仕様にインチダウンする方法で乗り味を模索してみるのがお勧めパーソナルチョイス。もちろん、あくまでもプリウスのキャラクターを考えれば、最低限のスタビリティを確保した上で、できるだけ緩くソフトな味付けのセットアップをするのが本意的。

よく模範的仕上がりで、価格的にも比較対象として持ち上げられるものの、プリウスはゴルフを目指す必要は全くないと考えます。今回の6の素晴らしい完成度には感服しつつ、これがプリウスの目指す走りのキャラクターかと言われると、全くそれはナンセンス。そう考えれば基本的にはLグレードだけ乗っていれば不安はありません。

しかし、そこに「質」が伴うかどうかは話が別。新型のエンジン+モーターのポテンシャルや、シャシー能力とのバランスを考えれば、やはり今新型を買うとなれば、ツーリングセレクションの乗り味の質感は欲しいところ。基本的なキャラクターは大きくは変わらないので、ある程度燃費とトレードオフで手に入れる価値があると思えば、お勧めはツーリングセレクションとなります。

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また、今回使用したカーナビはトヨタ純正メーカーオプションのものではなく、7インチのSD式シンプルナビ。しかしDVDの再生はもちろんの事、基本的な実用域での使い勝手はこれで十分なスペック。HDD内蔵でなくても、iPodが接続できれば音楽メディア内のボリュームも十分。

収まりの良さや画面の綺麗さなどでは確かに純正品やハイスペック品に若干劣りますが、このシンプルナビにバックモニターを装着するのが一番賢いチョイスのような気がします。それよりも気になったのは、新型のオーディオスペースの位置の傾きが、直射日光の当たり方によって画面が反射して全く見えなくなる時があるのは△。角度調整で若干改善はできたものの、実際のナビ装着の際にはぜひ1度確認を。

さて最後に、気になる燃費報告。今回のロングランで試したのは、燃費スペシャルグレードのL。先述したように、軽量なため動力性能でも圧倒的に有利で、パワー不足を感じた事は一切なし。ECOモードではさすがにアクセルレスポンスの鈍さが際立って、ほとんど街中でしか使用できませんでしたが、PWRモードにした際のスムーズかつ強力な加速感は、気持ち良いの一言。

また、足回りがLはフラフラなため躊躇なくとはいきませんが、性能的には2.4Lクラスの言葉に偽りなく、ハイペース領域でもグングンと加速していきます。この高速域での加速の余裕さと巡航時の回転数の低さは、排気量アップの恩恵によるものでしょう。また、リダクションギアの採用による効果も忘れてはいけません。反面、安定性は増すものの、重量とタイアの関係か、ツーリングセレクションだとここまでの動力性能の劇的さは感じず、感覚的には2.2L程度。もちろんこれでもレベル的にはゆとりたっぷりです。

Lでは特に防音材がカットされるため、新型のエンジンとなっても相変わらずエンジンのフィールはガサツ気味で洗練されていませんが、そもそもエンジンの始動している時間が新型はさらに短縮されました。街中でのモーター走行領域は先代よりも確実の広がっており、排気量アップで高速域の燃費が改善されたとはいえ、平均速度が遅いほど燃費が良くなるという傾向は、新型プリウスでも引き継がれています。

ここで、それぞれのシチュエーション別の燃費を紹介。デフォルトとして、エアコンはオート26度でON、オーディオON、3名乗車でテストしました。

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まずは、メーター上80km/h巡航。やや誤差があり平均速度は70km/代なものの、走行車線をゆったりと走った状況で楽勝に30km/L超え。このくらいの速度では、ノーマルモードで普通に走れば、誰でも30km/Lは楽勝でしょう。このあたりの燃費の良さは驚異的です。

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続いては、少しペースを上げて100km/h+α巡航。メーター上での平均車速はちょうど100km/hで、この時の燃費が26.0km/L。先代ではこのあたりの速度域になるとガクンと燃費が落ちましたが、新型の排気量アップによる燃費への効果がこの速度域で顕著に表れた形になりました。

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そして3つ目は、PWRモードにしてアップダウンの激しいワインディングを、アクセルを存分に踏んでかなり活発に走りまわった時の数値。始動直後の冷間時を除けば、これが新型プリウスの最低燃費を出すシチュエーションと考えてもいいでしょう。これくらいまでペースを上げると、さすがに185幅のタイアでは全くアテにならず、VSCが頻繁に介入。またスロー過ぎるステアレシオもこういった場面では気になります。

しかし、ブレーキングで荷重がフロントに移ってもリアのスタビリティは高く、タイアが負けているもののアンダーステアは最小限。このあたりはシャシーのポテンシャルアップを実感するところです。コーナー脱出時でホイールスピンをするなど、少し非現実的ではありますが、それほどのポテンシャルを新型は秘めている、という事をお伝えしておきます。

そのような走りでもこの燃費を叩き出す事を考えれば、実用上はまず15km/Lを切る事はほぼないのでは。タウンスピードでの燃費の良さもプリウスの自慢であり、普通に走って25km/Lを超える燃費を出す事は新型プリウスにとって楽勝ムード。上級グレードや17インチ仕様でも、20km/Lは固いところでしょう。

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そういった様々な走りのシチュエーションをテストしつつ、最終的な燃費はメーター上で24.5km/L。この燃費計はかなり正確性が高く、実際給油した際の数値もほぼ同値の24.4km/L台でした。奇しくも以前同コースでテストしたインサイトと平均車速が59km/hと全く同値。ちなみにこの時のインサイトの数値は約21.9km/L。高速セクションが7割強とやや多めだったので、思っていたよりも差は開きませんでしたが、インサイトのテストの時はエアコンを使用した区間は僅かだったのに対し、新型プリウスの時は常時ON。またインサイトの時はハイペース区間の燃費計測は実施しなかったので、同時に同じ内容で比較すれば、差はさらに広がっていたかもしれません。

インサイトと比較すると、新型プリウスが高速域の燃費が改善されたとはいえ、高速巡航燃費はインサイトでもプリウスに匹敵する数値を狙う事が可能。コーチング・ティーチング機能も非常に分かりやすく、エコ運転さえ楽しみにしてしまうところはさすがホンダ。またハンドリングは軽快で、エンジンサウンドもインサイトのほうがスポーティ。

ただ、得意の高速巡航燃費を出す時の速度域では、足周りのセッティングが合っておらず、プリウス以上にフラッフラ。かといって、5ナンバーサイズが有利になる街中では、途端に燃費がガタ落ち。このあたりのセッティングのあいまいさが、インサイト自体の中途半端さを少し助長しています。また実用性はプリウスに全く及ばず、スポーティなリアドア付クーペと考えたほうが無難です。そして価格を比べてしまうと…。

インサイトで勝っているのは、個人的な好みでスタイリング、アンビエントメーターによるコーチング機能、軽快なハンドリング、気持ちいいエンジンサウンド。その程度。残念ながらこうして比べてしまうと、車格の差うんぬんに関係なく、まず1台の車としての完成度からしてプリウスはやはり圧倒的です。

ちなみに、同区間での先代プリウスの燃費テストは23.1km/L。先代のユルイ仕上がりも嫌いではありませんが、新型の動力性能向上+燃費向上を思うと、さすがに少し見劣りしてしまいます。

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初代、2代目、そして3代目。ハイブリットとしての進化も驚異的スピードながら、新型は「自動車」としての進化もキッチリ盛り込んで仕上げてきた印象です。中には「ハイブリッドは本当にエコなのかどうか?」という事に関しては、議論が今後も続くでしょうが、これからの時代の実用車として考えれば、新型プリウスのこの仕上がりと完成度、そしてバリューフォーマネーは、これだけの注目と注文を集めてある意味当然だと納得せざるを得ません。「所詮ハイブリッドなんて」と鼻で笑っていた欧州メーカーにとっても、このプリウスは驚異的な1台でしょう。今までの従来的自動車評価軸や価値観をぶっ壊しかねない、そんな実力を秘めています。

もちろん、ハイブリッドだけ、プリウスだけ、が選択肢!というわけでは当然ありません。ハイブリッドでなくても、燃費や価格以外にも、クルマの魅力はたくさんたくさんあります。しかし、あえてそちらで勝負してくるなら、それこそ生半可なレベルではこのプリウスに太刀打ちすることは不可能。燃費や価格以外で「プリウスよりも魅力的!」と唸らせてしまう、それだけ本気のクルマ作りがこれからのどのセグメントでも求められてくるのかもしれません。

ある意味、21世紀に自動車という商品がどれほど人間にとって魅力的になれるのかどうか。その試金石となるのが、このプリウスという1台なのかもしれません。




レポート;岩田 和馬
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2009年06月24日

新型プリウス用HIDライト

「死角は全くない」と言っても過言ではないほど好調に売れている新型プリウスながら、15インチタイヤを履く通常のG、S、Lグレードのヘッドライトが普通のハロゲンライトしかない選べない点に不満を感じている方は多いようです。個人的には今時のハロゲンライトは十分明るいしハイワッテージのハロゲンバルブも売っていますから、それほど問題には思いませんが、確かにプリウスという車の未来的なキャラクターや夜のルックス面を考えるとツーリングセレクションのLEDライトは難しいとしても、「HIDライトくらいは欲しい」と思う人がたくさんいるのは納得できる話です。

そんな要望に早速対応というところなのか、各種電子系部品を販売しているサン自動車から新型プリウス専用のHIDライトキットが発売されました。車種専用品ですから汎用品より手間無く装着できるのは大きな魅力ですが、それ以上に驚くのが新型プリウスの発売から1カ月以内で対応するキットが発売されたことです。しかしこの商品の取扱店を調べてみると、トヨタのディーラーがたくさんあります。と考えるとおそらくHIDライトの需要に対応して、車と同時進行で開発されたパーツのようです。また天下の自動車ディーラーで販売されていることを踏まえると、純正部品並みの高い信頼性・耐久性も期待できるのではないでしょうか。

価格はHIDライトのキットのみの場合で4700K/5万9800円、6300K/6万9800円。工賃まで考えるとメーカーオプションのHIDライトより若干高い感じですが、ディーラーや通販店なら多少の割引もあるでしょうから、そのあたりまで総合すれば平均的なHIDライトの値段です。さらにHIDライトとLEDのポジションライトのセット、この2点セットにルームランプなど車内のLED照明もセットになったパッケージもあり、商売の上手さを感じさせます。

このHIDライトキットを代表に最近プリウスやインサイトのアフターパーツが急速に増えていますが、このような動きを見るとハイブリッドカーは自分好みに作るのも楽しい車になりつつあるようです。

posted by 親方 at 19:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 弟子永田 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

BBCトップギア

イギリスのBBCで日曜のゴールデンタイムにこの時期になると放送されている「Top Gear」という自動車番組をご存じでしょうか?これを見ているクルマ好きの方なら、名前は聞いたことある、もしくはおもしろくて大好き!という方が結構いるかもしれません。

ジェレミー・クラークソン、リチャード・ハモンド、ジェームス・メイというキャラの濃い「少年たち」であるメインキャスター3人が、時に過激に、時に真面目に、時に皮肉たっぷりのジョークを交えてコーナーを展開していくこの「TopGear」。例えば、GT−Rと日本の公共交通機関を使ってレースをしたり、激安中古車を買って様々な指令をクリアしていったり、有名人をゲストに招きコースでタイムアタックさせたり、気に入らないクルマには容赦ない罵声、あげくの果てには破壊・爆破・炎上までさせてしまったり。

おそらく日本のテレビ番組では絶対にできないであろう、ましてや受信料を取るBBC、日本で言えばNHKなどには絶対にできないであろう、Rubbishかつ面白い企画が目白押しの番組。時にあまりに過激すぎる内容に批判がきたり、司会の1人ハモンドがクラッシュして重傷になったり、問題もあるようですが、日曜夜のゴールデンタイムに高視聴率を叩き出し、BBC内だけでなくイギリス国内外から高く評価されており、その人気は世界的規模にまで広がりを見せています。

もちろん、それだけなら単なるハチャメチャバラエティ番組。加えて、もともとはとても硬い真っ当なキッチリとした自動車番組だったのですが、ジェレミーが司会を務めるようになってから、どんどんバラエティー色が強くなったという要因もあります。

かといって、日本ではとうていマネできるレベルではありません。かつて「芸能人キャノンボール大会」という企画で、有名人たちが愛車で高速道路上をレースするという模様を放送し、その後警察で大問題になった事があったように、そんな日本で「戦車とランドローバーの勝負」や「メルセデスSLK55AMGとポルシェボクスター、どちらが銃撃戦でより弾を食らわずに逃げられるか」や「韓国車、プジョー、ポルシェを露骨に嫌う」というような事は到底できませんし、放送としても成り立ちません。

しかしそんなハチャメチャなものの、その美しくクオリティが極めて高い撮影・映像テクニック、そしてなんといっても「クルマってこんな楽しいんだ!」と改めて思わずにいられない企画力・表現力・そしてブラックユーモアを交えながらの情報発信には、現在の日本の自動車文化・メディアと比較してみると、真剣かつ大いに考えさせられる部分が多々あります。腹をかかえて笑いながら「やっぱりクルマの楽しさって、こういう感じなんだよな」という事を、いかに広く伝えていくか。ただ超絶に面白い自動車番組というだけでなく、純粋にジャーナリズムの在り方についても、個人的にはとても勉強となる番組だと思います。

もちろん、イギリス本国で放送されているので、基本は英語。しかしながらブリティッシュイングリッシュの聞き取りやすい発音のおかげで、番組の流れは十分に理解でき、とても楽しめると思います。個人的には英語の勉強の一貫にもなる、と自分に言い聞かせながら毎プログラムの放送が楽しみでなりません。見たことない、知らないというクルマ好きの方には、是非1度機会があればご覧ください。

ちなみに、シーズン13の1回目放送では、あの覆面白レーサーの通称「STIG」の正体暴露の模様も。中身は誰もが知る、あの超有名人物。もちろんこれも、この番組ならではのユーモアあふれる演出の1つだという事が、番組のラストで分かるという仕掛けになっています。

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今回は少し話の話題が逸れてしまいました。次のレポートなのですが、つい先週末に新型プリウスを1日しっかりテストしてきました。各グレードのインプレッション、そして今回行ったロングラン・燃費計測を含めて、近日中にまたこの場でレポートしたいと思います。よろしくお願いします。



<岩田 和馬>

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2009年06月23日

アウディのカーシェア

住友不動産とアウディジャパンが共同で「プレミアムカーシェアリング」というカーシェアを7月下旬を目処に開始することになりました。カーシェアは買い物や送り迎えが主な使い方なので、車は軽自動車かコンパクトカーが普通です。なので「アウディでカーシェア?」とも思ってしまいますが、カーシェアを行う場所はお金持ちの入居者や潤っている企業などが入っている東京六本木の泉ガーデン。車も2ドアクーペのA5、ステーションワゴンのA6アバント、オープンカーのTTロードスターと、「普通に使う車は持っているケースが多いので、たまにあると便利なジャンルの車を置く」という狙いのようです。カーシェアというより、入居者が使えるレンタカーといった意味合いなのかもしれません。旅行やドライブ、ゴルフといった遊び、企業なら重人の送迎、個人ならフォーマルな場、建物に入っている企業の方が電車のない時間に帰る足、といった用途に使えそうです。

お値段は高いのでしょうけど、ターゲットとしているユーザーを考えればなかなかいいところに目をつけたビジネスと言えるのではないでしょうか。
posted by 親方 at 22:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 弟子永田 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする